事業等のリスク

 

2 【事業等のリスク】

以下において、当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしも事業上のリスクとはいえない内容についても、投資家の投資判断において重要と考えられる事項については、投資家に対する積極的な情報開示の観点から開示いたします。

なお、当社グループはこれらのリスクが発生する可能性を十分認識した上で、発生の回避や、万が一発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社株式に対する投資判断は、以下の記載事項及び本項以外の記載事項を慎重に検討された上で行われる必要があります。また、本項の記載内容は、当社グループの事業もしくは当社株式への投資に関するリスクのすべてを網羅するものではありません。

なお、本項における記載事項は、当連結会計年度末現在における当社の認識を基に記載したものであり、将来の環境の変化等によって、本項の認識が変化する可能性があります。

 

① 株式会社セガとの関係について

取引関係においては、セガサミーホールディングス株式会社の子会社である株式会社セガは、ゲーム関連コンテンツの企画・開発・販売事業等で世界展開しており、当社グループの重要な顧客の1社であります。2022年9月期における取引関係は、当社グループから株式会社セガに対するミドルウェアの許諾販売取引で147,878千円(当社グループの売上高全体に占める割合は5.2%)となっており、今後、株式会社セガが何らかの理由によって当社ミドルウェアの採用を中止した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

人的関係においては、当社は、株式会社セガの元コーポレート本部財務部参事の金成壽及氏を監査役(現:取締役(監査等委員))として招聘した経緯がありますが、この招聘は、同氏が金融機関時代及び株式会社セガの管理部門で培った識見等を当社のコーポレート・ガバナンス体制の更なる充実に資するためのものです。

② 事業内容に関するリスクについて

a. 当社の主要製品である音声・映像関連ミドルウェアは、顧客の開発環境に組み込まれて継続的に使用される特性があるため、容易に乗り換えることが困難であり、これまでの実績やサポートノウハウ、長年の研究開発の蓄積が他社の参入障壁になっていると考えております。しかしながら、今後、他社が競争優位性の高いミドルウェア製品を開発、市場投入した場合には当社グループの業績に影響を与えることがあります。

b. 当社グループの株式会社アールフォース・エンターテインメントは、大手ゲームパブリッシャーからの受託を中心に計画的にゲーム開発を行っておりますが、大幅な開発遅延が生じたり、新規案件の受注が想定どおりに進まない場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

③ 会社組織のリスクについて

人材の確保及び育成並びに技術者の退職等に関連するリスクについて

当社グループの事業は高い技術力が必要とされ、優秀な技術者を確保し育成することが重要であります。そのため当社グループでは、高い資質を持つ社員を厳選して採用し、技術面と人格面からの育成に注力しております。また、社員が常に高いモチベーションを持って働けるよう、職場環境の向上や企業風土の醸成を心がけています。しかしながら、何らかの理由で短期間に集中して多数の技術者が退職する事態が発生した場合、当社グループの技術力や開発力が低下し、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

④ 投資リスクについて

当社グループは、M&Aや資本業務提携による積極的な事業拡大を推進しております。投資対象の検討は慎重に行っておりますが、投資後、計画通りに進まない場合には、投資有価証券評価損が発生し、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

⑤ その他

a. ストックオプション及び第三者割当新株予約権の行使による株式価値の希薄化について

当社は、取締役及び従業員の業績向上に対する意欲や士気を高めることを目的に、会社法の規定に従ってストックオプションとして、2015年12月18日に第3回新株予約権(2015年11月12日開催の取締役会決議)及び2018年2月15日に第5回新株予約権(2018年1月18日開催の取締役会決議)を発行しております。

また、第三者割当新株予約権として、2021年1月12日に第4回無担保転換社債型新株予約権付社債(2020年12月24日開催の取締役会決議)を発行しております。2022年9月末日現在、新株予約権の潜在株式数の合計は814,437株であり、発行済株式総数5,578,150株の14.6%に相当します。

これらが行使された場合、当社株式価値の希薄化や株式売買の需給への影響をもたらし、当社グループの株価形成に影響を及ぼす可能性があります。

b. 特許など知的財産や訴訟に関するリスクについて

当社のミドルウェア技術は、公開された音声・映像規格に準拠したデジタルデータに関する処理技術ですが、特許出願は保有する技術の詳細を公開することになり第三者が盗用する危険性があります。また、第三者が盗用した場合、ソフトウェアの性質から盗用を断定することが困難であるため、保有技術を公開することになる特許出願は積極的には行っておらず、慎重に判断して実施しております。

c. 新型コロナウイルス感染症に関するリスク

新型コロナウイルス感染症が長期に及んだ場合、当社グループの事業活動においても影響が生じる懸念があります。受注に関するリスクとしては、イベントの延期や自粛が長期化した場合、当社グループの新製品や新技術発表の場が失われ、新規案件獲得が想定どおり進まない可能性があります。また、顧客企業の収益が悪化し、経費支出の抑制や新規投資判断の先送りが顕著となった場合、当社グループの製品・サービスの販売が想定どおり進まない可能性があります。

当社グループは、これらの影響を最小限のものとするべく、新しい技術や仕組みを積極的に取り入れ、ウィズコロナ時代に即した臨機応変な対応を行ってまいります。

 

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