課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営方針

当社グループは、「感動する作品や楽しめる作品を創り続ける」ことを理念とし、多くの視聴者や読者等に感動を与え、また、クライアントに満足していただける作品を創ることを経営方針としております。

 

(2) 経営戦略

当社グループは、原作を創出するコミックと映像化するアニメーションという2つの補完関係にあるコンテンツを創出する企業体としての体制をとっております。これにより、単純にアニメーション制作を行うだけではなく、原作を創出し、優れた映像化を行い、放送・ネット配信・権利運用・原作書籍の販売・関連グッズの販売までをグループで完結させる垂直統合型ビジネスモデルを企業戦略として掲げております。

また、有望なコンテンツや事業には積極的に投資を行っているため、四半期ベース・年度ベースで大きく業績のブレが発生する場合もありますが、投資すべき時は投資を行い、長期的な成長を目指しております。

 

(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループは、経常利益率7%以上を重要な指標と考えております。

映像制作事業と出版事業については、制作・進行管理を行うことで、版権事業については、ヒットする作品を検討して出資することで、また、当社グループ内のコンテンツを映像制作事業や出版事業で利用することにより利益の最大化を図ってまいります。

 

(4) 経営環境

経営環境につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの分析 (1) 経営成績等の状況の概況 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。また、新型コロナウイルス感染症の国内および海外における感染拡大が当社に与える影響(「第2 事業の状況 2 事業等のリスク (2) 経営成績の変動について ②に記載」)についても注視し、対応してまいります。

 

(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

① クリエイターの発掘、協力会社の獲得

次世代を担うコミック作家や映像クリエイターの発掘・育成のために、人材の交流、作品公募、制作環境やサポート体制の整備、教育者の確保に対応してまいります。また、優秀な人材や協力会社の獲得のために、透明性のある契約と成功報酬制度等、法務面の充実にも継続して取り組んでまいります。

 

② 映像制作事業の予算見積りと管理

映像制作費用は、CG制作費や優秀なクリエイター等の外注費が高騰し、また、制作期間が長くなっていることから人件費を含む固定費が増加し、当初予算見積りより超過するようになりました。現況に合った確度の高い映像制作予算の見積りを策定し、管理体制を整え映像制作事業の収益改善に継続して取り組んでまいります。

 

③ 映像技術の進歩

コンピュータを使用したアニメーション制作、映画のデジタル上映化等、映像技術は著しく進歩しております。これに伴い、コンピュータを使った画像処理、ネットワークやサーバ等の制作環境、工程やデータの管理等、技術の習得と人材の育成及び情報インフラの整備に継続して取り組んでまいります。

 

④ メディアの多様化

動画配信サービスの急激な普及により、テレビやPC、スマートフォン等のメディアで視聴できる環境となり、国境を越え圧倒的な量のコンテンツを享受できる時代を向かえております。数多くのメディアで視聴できるようパートナー企業と協力し、分配金・印税の獲得に継続して取り組んでまいります。

 

⑤ 海外展開

国内のコンテンツ市場が横ばいとなる中で、海外パートナーとの協力関係を築き、映像制作の受注や配信等、海外市場拡大に継続して取り組んでまいります。

 

 

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