当社グループの研究開発は、開発本部、生産本部、工場技術研究部門及び連結子会社技術研究部門で連携して行っております。研究開発のコンセプトは、21世紀の激動する地球自然環境や社会の変化にいち早く対応しながら、社会的責任を果たす企業を目指すこと、さらには、社会に貢献し得る新素材・新製品の創製に努めることです。
現代社会では、会社を取巻く経営環境が日々目まぐるしく変化し、自社が保有していない新規分野の専門的知見や経験が必要となっています。このような状況下で開発を進めるため、社外の機関、即ち大学、研究機関、公設試、他業種の企業などと連携し、技術や情報を共有しながら研究開発を進めています。
当連結会計年度の研究開発費は
当社が現在注力している取組みとして、セルロースナノファイバー(CNF)、マプカ(MAPKA)の市場展開があります。また脱プラスチックを推進するため、紙、パルプの利用拡大に対しても全社的な取組みとして進めております。
具体的な研究開発活動は次のとおりであります。
1.紙製品への展開
(1) 環境対策新製品の開発
・機能性を持つ天然資源を活用した高付加価値製品の開発
(2) 現行品の品質改善
・新聞用紙の更なる軽量化
・軽くてしなやかな嵩高印刷用紙の開発
・特殊機能を付与した食品用途紙の開発
(3) 新規市場の開拓
・製造工程紙や緩衝材などの開発
2.天然資源の高度活用技術開発への展開
(1) セルロースナノファイバー(ナノフォレスト)の用途展開
・ナノ化及び樹脂化製造技術の更なる向上と、幅広い分野での用途開拓
・高機能CNFパイロットプラントの建設計画の推進
(2) CO₂削減に貢献する、紙パウダーを主原料に合成樹脂を混合した非プラスチック
※マプカ(MAPKA)設備が2022年秋に稼働予定
・成形材料開発及び製品のグレード開発、多くの分野への応用開発
(3) 新分野へのパルプの利用拡大
3.脱プラスチックへの取組
①プラスチック素材の性能を持つ紙の開発
②プラスチック材料を紙材料に置換
③プラスチック素材の一部に紙やパルプを配合し、プラスチック比率を低下
④プラスチック製品から紙製品への置換
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