文中における将来に関する事項は、当該有価証券報告書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、「マーケティングの再現性で世界を変える」というミッション、「日本を代表するマーケティングクラウドになる」というビジョンの下、「お客様の立場に立つ」「個人と会社の成長」「チームファースト」「創造思考」「サイエンス」という5バリューを行動指針とすることで、当社グループのミッション、ビジョンの実現に繋がると信じ、プロフェッショナルとして考え行動することに努めていき、マーケティングの再現性で付加価値が早く社会に行き届き、人々の暮らしにも貢献し、次世代に誇れる豊かな世界を実現することを目指します。
(2)目標とする経営指標
当社グループにおきましては、売上高の継続的な拡大、特に中長期にわたって収益の源泉となるサブスクリプション売上の拡大及び営業利益率の向上を目標としております。
(3)経営環境及び対処すべき課題
当社グループが属するインターネット市場では、インターネット経由でアプリケーションやプラットフォームを提供するクラウドサービスの利用が引き続き拡大傾向にあり、近年では大企業だけではなく中小企業にもその傾向は波及し、クラウドサービス利用の裾野が広がりをみせております。また、その中で当社グループが属する統合型マーケティング支援市場においては、国内外問わず大小の競合企業が存在しております。
その一方で、「改正個人情報保護法」の全面施行(2017年5月)もあり、個人情報の取り扱いに関する一般世間の関心や懸念も高まっており、個人情報を取り扱う企業においても、その取り扱いや情報セキュリティ等の取り組みに対する重要性が増してきております。
このような状況の中、当社グループは以下のような課題に継続的に取り組むことで、収益の拡大を推進したいと考えております。
① 人材の確保及び教育研修の強化による社員の能力の維持・向上
当社グループの事業拡大に伴い人員拡充とさらなる社員の能力の向上が必要であると考えております。当社グループでは将来を担う社員の育成と組織の活性化を目的とした新卒採用を積極的に実施するとともに、それを補完する即戦力の人材確保を目的とした中途採用も行ってまいります。また、人材育成・開発を重要課題と位置づけ、新入社員、管理職対象等の階層別研修の実施、外部研修の受講支援、専門資格の取得推奨、コンサルティング力、技術力習得・向上に特化した勉強会の実施等を推進してまいります。
② 製品開発投資の促進
当社グループは国内マーケティングオートメーション製品市場において、市場創造と拡大に貢献してまいりましたが、当該市場では、国内外の競合企業間の競争が今後も続くものと考えております。また、多様化するデバイスや増加するマーケティング手法により、マーケティングが今後より複雑化していくものと予測しております。また、イベントマーケティングサービスにおいても、当該新市場における競合製品も今後急増するものと想定されます。こうした状況の中で、当社グループは今後の成長性を確保し、競争優位性を高めるため、主力製品『シャノンマーケティングプラットフォーム』の高機能化・新機能化及び株式会社ジクウでの3Dバーチャルイベント(メタバース型イベント)等の製品開発投資を推進してまいります。
③ 当社グループ及びサービスの認知度向上
当社グループは、競合企業である米国のグローバル企業と比較して、認知度が不足していると認識しております。今後、さらなるシェア拡大を図るためには、なお一層の自社ブランドの確立、認知度の向上が必要であると考えます。当社グループはデジタルマーケティング、イベントマーケティング等の広告宣伝活動及びプロモーション活動の強化に努め、認知度向上を図ってまいります。
④ 既存事業の収益拡大
マーケティングプラットフォーム事業の安定収益基盤となっている当社製品『シャノンマーケティングプラットフォーム』のサブスクリプション収入の拡大については、価格に見合った満足度の高いサービスを提供し新規利用顧客の拡大に取り組んでまいります。他方、既存顧客に対しては付加価値サービス機能の利用提案、有償保守サービスの強化等を通じサブスクリプション収入の増加を図ってまいります。
またマーケティングオートメーション機能の継続的な改善、ヘルプデスク等による製品のテクニカルサポート対応、新規・既存ユーザー向けのトレーニング(有償・無償)の充実化等を通じ顧客満足度を維持・向上させ利用契約の更新率の向上を図ってまいります。このような取り組みによりマーケティングプラットフォーム事業の生産効率及び利益率の向上に努めてまいります。
⑤ 当社及び当社が属する業界の健全な発展
『シャノンマーケティングプラットフォーム』のWebアクセストラッキング機能を利用した場合に、Web閲覧履歴情報(顧客企業の見込客が顧客企業のWebサイトのどのページを閲覧しているか等の履歴情報)を当該見込客の個人情報と紐付けることにより、顧客企業のWebページ内での見込客の行動分析が可能となります。Webアクセストラッキング機能を利用する顧客企業が、そのサイト訪問者に対して、Webアクセストラッキング機能に関する適切な理解を促していくことは、当社や当社が属する業界が健全に発展していくための重要な要素となるため、Webアクセストラッキング機能を提供する企業として、当社は顧客企業に適切な対応を促してまいります。
⑥ イベントマーケティングサービスの事業環境の変化について
アフターコロナの時代に向けて、市場のニーズがどう変化していくのかを見定めていくとともに、市場ニーズがオンライン、オフラインのどちらに向かってもサービスを提供できるよう、既に提供しているオンラインカンファレンスやバーチャルイベントサービスの付加価値を一層高めていくために、長年のサービス提供を通じて獲得しているイベント開催支援のノウハウを生かして一層のサービス・製品機能の向上に努めてまいります。
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