事業等のリスク

 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

記載したリスクはいずれも事業及び業績に影響を与えうる「重要なリスク」ですが、中でも全社的に中長期的な成長のための指針として掲げている中期経営計画に関連性の高いリスクを「特に重要なリスク」として定義しております。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生する可能性のある全てのリスクを網羅するものではありません。

 

(特に重要なリスク)

(1) 新型コロナウイルス感染症拡大のリスク

新型コロナウイルス感染症の拡大は、当社グループの事業及び業績に一部影響を及ぼしているうえ、今後も新たな影響が発生する可能性のあるものです。新型コロナウイルス感染症の拡大状況が長期化した場合は当社の事業及び業績への影響が拡大するうえ、事業継続体制にも影響が及ぶことが見込まれるなど、中期経営計画の進捗にも重大な影響が及ぶことが想定されますので、当社は当該リスクを「特に重要なリスク」と位置づけております。

当連結会計年度においても新型コロナウイルスの感染拡大により、当社の事業及び業績のほか、従業員の働き方に対し一部影響が及びました。各セグメントにおいて当連結会計年度において発生した影響および今後見込まれる影響は以下のとおりです。

① CGS事業 NJSS

  これまでに発生した事象

 ポジティブ:民需減少に危機感を抱く企業からの新規契約の増加
         オンライン商談の浸透による営業体制の効率化

 ネガティブ:一部業種(イベント、旅行関連等)の入札案件の停止
        一部企業の予算完全凍結に伴う解約の発生

  足元の状況・今後見込まれる影響

これまでネガティブ・ポジティブいずれの事象が発生するも総合的には業績に大きく影響を与えるものではございませんでした。今後もこれまで発生した事象と同様の事象の発生が予想されるも、当社グループの業績に大きく影響を与えるものではないと思われます。

 

② CGS事業 fondesk

  これまでに発生した事象

 ポジティブ:企業のテレワークの普及に伴う有料契約件数の急増

  足元の状況・今後見込まれる影響

2020年4月の緊急事態宣言下のテレワークの急速な普及に伴う急激な有料契約件数の増加ペースは足元では一服するも、現在はバックオフィスのDX化の視点で注目を集めており今後は当該需要を取り込みながら継続的に成長していくものと想定しています。

 

③ CGS事業 フォト

  これまでに発生した事象

ネガティブ:保育園・幼稚園の休園及び登園自粛ならびに運動会等のイベント開催中止・縮小による写真撮影シーン減少

足元の状況・今後見込まれる影響

緊急事態宣言下では写真撮影シーン減少に伴いえんフォトの売上減少が見込まれるも日常写真の需要が底堅くネガティブな影響は限定的に止まっています。また、2020年12月に完全子会社化したOurPhoto株式会社にて運営する出張撮影マッチングサービス「OurPhoto」においては、撮影場所を選ばずに撮影ができ、3密を避けた写真撮影が可能であるため今後の成長を阻害するものではないと思われます。

 

 

  ④ BPO事業

  これまでに発生した事象

   ポジティブ:テレワークの普及に因る紙文書の電子化需要の増加  

   ネガティブ:イベント関連案件の問い合わせの減少

         受注済みの案件について、顧客の出勤停止等による施行遅延の発生

足元の状況・今後見込まれる影響

2020年4月の緊急事態宣言下においてネガティブな事象が短期的に発生するも足元ではテレワークの浸透に伴う社内の書類や契約書のスキャンニーズ増加で引き合いは堅調に推移しております。当該トレンドは継続見込で中長期的に売上に寄与する見込みです。

 

(2) 中期経営計画(2020年3月期~2024年3月期)における投資の進捗停滞のリスク

当社グループが掲げている中期経営計画では、「短期的な利益追求ではなく積極的に投資を実行し、さらなる成長と中長期的な企業価値の向上を図る」という方針を掲げております。したがって、投資の進捗が停滞すると中期経営計画の進捗に重大な影響が及ぶことが想定されますので、当社は当該リスクを「特に重要なリスク」と位置づけております。

当該リスクは、予期せぬ経済環境の変化等によるシステム投資や人件費、業務委託費等の追加的な支出の発生やその他予期せぬ制約の発生に伴って顕在化するものであり、顕在化した場合は、追加投資のための費用の増加や事業成長の鈍化に伴う売上高や利益成長の鈍化といった重大な業績への影響が発生することが予想されますが、顕在化の可能性や発生時期については、現段階で合理的に見積もることは困難だと考えております。

当社では、当該リスクの顕在化を未然に防ぐために、実行可能な投資計画を立案し、且つ各種投資に必要と想定される予算を確保するなどしているところですが、万が一リスクが顕在化した場合は、取締役会や部長会などで迅速に意思決定を行ったうえ必要な対応策を適宜実施していく次第です。

 

(3) 入札情報の様式・データ形式等の統一によるNJSSの独自性・優位性の希薄化のリスク

当社は、中期経営計画の柱となる施策の一つとして「NJSSの継続成長化」を掲げております。当該リスクが顕在化し、NJSSの独自性・優位性が希薄化した場合、中期経営計画の進捗に重大な影響が及ぶことが想定されますので、当社は当該リスクを「特に重要なリスク」と位置づけております。

現在、入札情報は入札実施機関ごとに様式・データ形式等が統一されておらず、独力での収集が困難である中、当社では数百名のクラウドワーカーが約7,700もの入札実施機関から人力で入札情報を収集しデータベース化できていることに「NJSS」の独自性・優位性がある状況です。当社としては約7,700もの入札実施機関の様式・データ形式等を統一するために必要となる労力・コスト・時間等を勘案すると当該リスクが顕在化する可能性は現時点では低いものと考えております。

しかしながら、万が一、当該リスクが顕在化した場合は、NJSSが誇る独自性・優位性の希薄化から顧客の他サービスへの流出による有料契約件数の減少並びに売上高や利益成長の鈍化といった重大な業績への影響が発生することが予想されます。

当該リスクへの対応策として、デジタル庁設立の動きなど当該リスクに関係する可能性のある行政機関の動向等を適宜チェックしておりますが、足元では喫緊に対処が必要な情報は見受けられない状況です。今後もチェックを継続し、アクションが必要な事態が発生した場合、迅速に対応できるよう体制を整備していく次第です。

 

 

(4) コンプライアンスに関するリスク

当社はコンプライアンス重視の意識の強化とその定着を全社的に推進しております。当該意識が薄れると、重大な法令違反や不祥事件等が発生する懸念が高まるなど、会社の存続可否にも重大な影響を与えかねない可能性がありますので、当社は当該リスクを「特に重要なリスク」と位置づけております。

万が一、当該リスクが顕在化した際の具体的な影響として、当社グループ全体の社会的信用やブランドイメージの低下をはじめ、発生した損害に対する賠償金の支払い等の費用の発生に基づく重大な業績への影響等が発生する懸念がありますが、一方でコンプライアンス上のリスクを完全に回避することは極めて困難であると考えております。

当該リスクの顕在化を未然に防止するため、当社では全役員・社員への教育啓発活動を随時実施するなどし、企業倫理の向上及び法令遵守の強化等、強固なコンプライアンス推進体制を構築していけるよう努めている次第です。

 

(重要なリスク)

(1) 競合他社の台頭のリスク

現在、国内でクラウドソーシング・サービスを展開する競合企業は複数存在しており、他社の成長によって弊社の市場における独自性・優位性が希薄化した場合、当社の事業及び業績へ重大な影響を与えることが予想されることから当社は当該リスクを「重要なリスク」と位置づけております。

しかしながら、当社グループは、クラウドソーシング・サービスのみならず、そのワーカーをリソースとするCGS事業、そして企業のアウトソーシング・ニーズの受け皿となるBPO事業を展開しており、それらの相互のシナジーによって市場での独自性・優位性を築いていると考えております。BPO事業を通して世の中のニーズをキャッチし、キャッチしたニーズへ応えるためのCGS事業をBPO事業を通じて長年培ったワーカーへのディレクションノウハウをフル活用しつつ効率的に運営していくといった各セグメント間のシナジーを土台にした経営体制は当社の強みであり、一朝一夕で模倣されるスキームではないと考えております。

万が一、当該リスクが顕在化した場合は、市場での当社の価値の希薄化により顧客の他社への流出による売上高や利益の減少等の重大な業績への影響が発生することが懸念されますが、上記のスキームのもと、新たなCGS事業を継続的に生み出すことにより、当社の市場における独自性・優位性を更に強固なものにしていくことで、当該リスクの顕在化に対する未然防止を図っていく次第です。

 

(2) 法規制強化による既存事業への法的制約の発生や新規分野への事業展開に際する新たな法的制約の発生のリスク

現在、日本国内においてインターネットに関連する主要な法規制は電気通信事業法等があり、また、BPO事業に関連する法規制としてe-文書法等があります。当社はこれら法規制を厳格に遵守する体制を整備しているところですが、今後、法規制が強化された場合やCGS事業において新規領域へ進出する場合は、常に様々な法規制・法改正に注意を払い適切に対応することが求められることから当社は当該リスクを「重要なリスク」と位置づけております。

法規制強化については、現時点で合理的に顕在化の時期を見積もることできるものはないと考えておりますが、常に世間の動向をチェックしつつ、必要がある都度、適切に対応して参ります。新規領域へ進出する際の新たな法的制約発生のリスクについて、現時点では具体的な時期を名言できる材料となるような新規CGS事業の展開は検討されておりませんが、新規CGS事業の創出時期については特定の期間を定めているわけではございませんので、場合によっては当該リスクは2023年3月期中にも顕在化する可能性のあるリスクだと考えております。

法的制約が新たに発生した場合は、対応にかかる費用の発生や法違反が生じた場合の信用低下といった影響が及ぶことが予想されますが、そのようなリスクの顕在化を防ぐためにも当社では担当部署を中心に適宜外部の専門家を活用しながら、厳格な法令遵守体制を構築しております。

 

 

(3) システム障害のリスク

当社グループの事業は、インターネット接続環境の安定した稼働を前提として運営されており、システム障害により安定的にサービスの提供ができない状況が発生すると、重大な影響が及ぶ懸念があることから、当社は当該リスクを「重要なリスク」と位置づけております。

当該リスクが顕在化する要因としては人為的なミスから自然災害に起因するものまで様々なものが想定されるため顕在化する時期を合理的に見積もることは困難だと考えておりますが、万が一、当該リスクが顕在化した場合に備えて当社ではバックアップ体制や強固なセキュリティの構築等に常時努めております。

 

(4) 人材成長の停滞のリスク

当社の中期経営計画においては、優秀な人材の採用のための投資を最重要項目の一つとして掲げており、同中期経営計画の3年目にあたる当連結会計年度末においては、臨時雇用者を含む従業員数が301名(前連結会計年度比79名増)と施策自体は順調に進捗しております。一方で、今後は確保した人材の離職を抑えつつ適切に育成していくことが重要となり、仮に人材の成長が停滞した場合は、当社の成長鈍化に繋がり兼ねないことから、当社は当該リスクを「重要なリスク」と位置づけております。

当該リスクを顕在化させないために当社では定期的な従業者満足度調査と結果に基づく改善策の実施といった全社を挙げての働きやすい環境づくりやOJT・OFF-JTを織り交ぜた研修体制、各種成長支援制度の整備をしています。

 

(5) クラウド・ソーシングビジネスを展開することにかかるリスク(知的財産権侵害、風評被害、個人情報流出等)

当社はクラウド・ソーシングビジネスを展開しておりますが、同ビジネスは、不特定多数のクライアントとワーカーによる様々な案件の受発注が繰り返されるプラットフォームとなっております。

このような状況においては、ユーザー間における第三者の知的財産権侵害やユーザー間のメッセージ交換に際する風評被害、個人情報の流出、その他違法行為が発生する懸念があります。また、クラウド・ソーシングビジネスを展開するに当たり、当社はワーカーの個人情報を大量に保有していることから当社自身が保有する個人情報を流出させる懸念も拭いきれません。当該リスクが顕在化した場合は、当社の事業及び業績に重大な影響を及ぼすことが予想されることから当社は当該リスクを「重要なリスク」と位置づけております。

登録ワーカーの行動をすべて統制することは事実上不可能であり、これらリスクの顕在化を完全に排除することは困難だと考えております。これに対し当社では、各種禁止事項を定めた利用規約を制定し、当該利用規約の内容に同意したユーザーにのみ利用いただくなどの対応策を取っております。また、当社が保有する個人情報の流出リスクについては、リスクを顕在化させないために「個人情報の保護に関する法律」の適用を受けているうえ、当社において情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)認証を取得、子会社である株式会社うるるBPOにおいてISMS認証及びプライバシーマークを取得するなどの対応策を取っております。

万が一、当該リスクが顕在化した場合は、速やかに状況を整理したうえ、必要に応じて外部の専門家を活用しつつ、取締役会や部長会などで迅速に意思決定を行い、適切な対応策等を実施していく次第です。

 

(6) 国内BPO市場及び国内クラウド・ソーシング市場の縮小のリスク

当社は、クラウド・ソーシングビジネスやクラウドワーカーを活用したCGS事業並びに子会社である株式会社うるるBPOにおいて、BPO事業を展開していることから、国内クラウド・ソーシング市場や国内BPO市場が縮小した場合、当社の事業及び業績に重大な影響を与える影響があると思われることから、当社は当該リスクを「重要なリスク」と位置づけております。

 

 

(7) 株主還元にかかるリスク(配当政策、新株予約権の行使による株式価値の希薄化)

当社では、株主に対する利益還元を重要な経営課題と考えております。しかしながら、当社グループの主力事業である「NJSS」及び他の事業の投資余地は大きく、積極的な成長投資を行うことで中長期的な売上高成長の加速化を見込めること並びにSaaS企業として売上高成長を加速させることが企業価値の最大化につながるという考えから現時点においては配当をしないという判断をしております。

配当開始の時期は、中期経営計画(2020年3月期~2024年3月期)達成後の2024年3月期以降を目指しており、当社グループとしては、全社一丸となって計画の達成に尽力していく所存であります。

また、当社では、当社グループ役員及び従業員等に対するインセンティブを目的として新株予約権を発行しております。これらの新株予約権が行使された場合には、保有株式の価値が希薄化する可能性があります。これらの新株予約権による潜在株式数は当連結会計年度末現在13,000株であり、発行済株式総数6,908,000株の0.19%に相当しております。

 

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