研究開発活動

5 【研究開発活動】

2022年度は、現3カ年中期経営計画の最終年度として、目標を達成し次年度以降の飛躍につなげるため、既存3事業で定めた成長領域で求められる機能などを見極めたうえで研究開発活動に取り組んでいます。

当連結会計年度における研究開発費の総額は 2,628百万円であり、各セグメント別の研究の目的、主要課題、研究成果および研究開発費は次のとおりであります。

 

(1) 吸水性樹脂

高齢者の人口が増加していることから大人用衛生用品を重点領域に位置付け、求められている消臭・薄型・漏れ防止等の機能を追求した高機能グレードの研究開発に注力しています。2021年度には欧州で環境規制に対応した、より安全で安心して使用できる消臭性に優れた新規吸水性樹脂グレードを市場投入しました。

また、吸収体の利用効率を高める新しい技術コンセプトを採用したグレードを開発し、既に実証を終えていますので、販売に向けて開発を加速していきます。その他、最終消費材の廃棄物・環境負荷低減につながる技術開発も行っていきます。

当セグメントに係る研究開発費は、561百万円であります。

 

(2) 機能化学品

従来にない滑らかな触感を付与できる新規増粘剤が国内外の化粧品企業に高く評価され、採用実績を積み重ねており、今後のさらなる伸長を期待しています。

また、リチウムイオン2次電池(LiB)の高容量化に寄与する素材として水系バインダーを欧州、中国の電池メーカー向けにサンプル提供および技術フォローを進めており、今年度中には販売を本格化する予定です。その他、昨今のプラスチック代替ニーズに応えた紙用コーティング剤の開発を進めています。

当セグメントに係る研究開発費は、995百万円であります。

 

(3) ガス・エンジニアリング

半導体デバイスのエッチング・成膜プロセスで求められる高純度ガスの品揃え拡充に向けた開発に注力しています。

また、次世代半導体材料についても、他社との提携や大学との共同研究などにより開発のスピードアップに取り組んでいます。その他、カーボンニュートラルへの貢献も含めたPSA技術の適用拡大に注力しています。

当セグメントに係る研究開発費は、566百万円であります。

 

(4) 全社共通

全社共通の研究では、GHG(温室効果ガス)排出削減につながる技術、製品の研究開発をより一層強化していきます。

また、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の助成事業で取り組んだ耐部分放電性を備えた機能性絶縁材の成果を産業用電動機の省エネルギー化に活かす取り組みも進めていきます。

当セグメントに係る研究開発費は、506百万円であります。

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