文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
①会社経営の基本方針
当社グループは「Nothing to Something」の合言葉のもと、「常に変化し、新しいものに挑戦し、新しい製品、技術、サービスを顧客に提供し続けていく」また、「仕事を通じ人格形成を図るとともに、正当な活動で顧客から得た対価を社員(従業員)に分配し、充実した人生を送るためのベースを作る」という経営理念に基づき事業活動を行っており、この経営理念を実現するため社内組織体制や経営管理システムを整備しております。これにより株主、顧客、社員(従業員)、環境社会を始めとした地域社会の利害関係者に対して、安全で快適な生活空間、作業空間を提供して、社会の公器としての責任を果たすことが当社グループの責務と認識しており、これが企業価値の増大につながるものと考えております。
②目標とする経営指標
2025年9月期を達成年度とする中期経営計画を策定し、売上高営業利益率15%を目標としております。目標達成に向けた基本戦略は、収益向上を中心とした収支バランスの改善としております。収益向上の取り組みとしては、グローバル市場での顧客課題の抽出とソリューション、新しい柱となる新事業の確立などを取り上げています。一方、支出の抑制については、原価低減の徹底に加え、社員の生産性向上を実現するIT化や自動化を中心とした活動を推進しております。
③中長期的な会社の経営戦略
社員の総力を結集し、培ってきた技術とそれを実現する組織能力をもって顧客に感動を与える価値創造企業として継続的に成長していくとともに、すべてのステークホルダーから信頼される優良企業を目指しております。その具体化のために、企業活動を通じて世界のサステナビリティに貢献することをミッションに掲げ、国連総会で採択された「持続可能な開発目標 SDGs」を指針として、顧客課題の抽出とソリューション提案を強化していくことにより、ビジネス領域の拡大と企業の持続的発展との両立を図る戦略としております。
(2)経営環境、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社を取り巻く経営環境としましては、我が国経済は新型コロナウイルス感染症の影響により、極めて厳しい状況となっております。また、世界経済も同様に大きな影響を受けており、終息時期が見通せない中、引き続き不透明な状況が続くことが予想されます。激しい環境変化の中においても、当社グループの持続的な成長、発展を実現していくためには、収益基盤の強化、生産性改善のための合理化が優先課題と捉えており、当社グループの有する素材や製品開発の経験と技術力、グローバル販売網などの優位性を活かし、継続的に以下のテーマに取り組んでまいります。
①新製品の開発、新分野への挑戦
当社グループの主力製品である工業用プラスチック・ファスナー及びプラスチック精密部品については、新分野の高付加価値製品への生産能力を強化していくとともに、当社の素材開発力と設計力の連携による新製品開発、顧客課題解決を推進してまいります。また、社会のサステナビリティに貢献することを企業使命と捉え、環境対応型ビジネスを展開してまいります。
②利益率の改善
原料費の上昇懸念に対しましては、製造工程における継続的な合理化、全社的な生産性改善を更に推進し、高付加価値、高品質な製品の製造・販売による利益率改善を推進してまいります。また、海外の販売拠点及び生産拠点との連携を高め、購買業務におけるグローバル交渉力強化や適地生産による原価低減の徹底に努めてまいります。
③海外拠点との連携強化
当社グループ海外子会社である「NIX OF AMERICA」においては、新市場開拓・営業拡販を引き続き強化してまいります。生産面では、「珠海立高精機科技有限公司」と連携し、国内外における生産バランスの最適化に努めてまいります。また、販売拠点の局面では「香港日幸有限公司」、「上海日更国際貿易有限公司」、「NIX (THAILAND) LTD.」の活動を更に強化し、地域特性に柔軟に対応したソリューション営業による拡販を継続してまいります。
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