課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1) 会社の経営の基本方針

 (基本理念)

価値あるソリューションの創出を通じて、健康産業の発展に貢献します

 (組織理念)

日々新たに、また日に新たなり

  Ever Progressing System

 (行動指針)

  顧客志向   私たちは、お客様のことを第一に考え、お客様の価値創造に貢献します

  ビジネス志向 私たちは、ビジネスの持続的な発展を通じて、社会の発展に貢献します

人間志向   私たちは、仕事を通じて成長し、すべてのステークホルダーのQOL(Quality of Life)の向上に貢献します

 

 (2) 中長期的な会社の経営戦略と優先的に対処すべき課題

足元の経営環境については、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績及び財政状態の状況」をご参照ください。

当社グループは、各セグメントの自立的な活動を促進しつつ管理業務の効率化を図るとともに、「OneEPS」

としてのグループの事業運営機能の強化を図り、縦、横双方向のグループマネジメント力の強化に注力しています。それにより、「3つの成長」(基本成長、健全成長、持続成長)の実現を目指していきます。

事業面では、グループ横断的視点で、新規事業、新商品サービスの開発などによる付加価値の創出、事業シナジーを見据えたM&Aの模索、新規事業創出のためのインキュベーション、アカデミア関連事業の推進、グループの専門的人材の活用などにより、事業拡大及びこれに必要な先行投資を積極的に進めていきます。

管理面では、OneEPSとして相乗効果を発揮するために統括機能を強化し、各セグメントの組織、事業構造及びマネジメントの課題を抽出・把握し解決のための「支援」、「管理」、「主導」を行うほか、グループの管理系マネジメントを一本化し、より有機的に全体最適を目指すとともに、働き方改革や組織活性化などの課題に対して、イニシアティブを持って取り組みます。更にグループ横断的な人事施策を策定するとともに、マネジメント人材の育成を強化し、組織の絶えざる活性化を行っていきます。

 

各事業セグメントについての施策は次の通りです。

 

① CRO事業

CRO事業は、既存ビジネスモデルを柱として、確実な基本成長の実現を目指すとともに、事業環境の変化に対応した新たなビジネスモデルの検討、ITなどの新技術を活用したサービスの提供を行います。営業力を強化するとともに、原価管理の徹底及び業務効率化を推進することにより利益の最大化に取り組んでいきます。

治験・PMS業務においては、モニタリングを再強化し、データサイエンスの高品質なサービスと供給力の活用や、グローバル化への対応強化、専門性と疾患領域の強化、デジタル化への対応による差別化を行うことで競争力を高め、バーチャル治験を推進するなど新サービスの拡大にも積極的に取り組んでいきます。

成長が期待できる医療機器の開発支援や機能性食品開発においては、臨床試験で培った実績や知見を活かし、積極的に事業の拡大を推進します。

収益面においてはニーズが低下している業務や、収益性の低い業務を再構築し向上を図ります。

臨床研究業務においては、臨床研究や医師主導治験、データベース研究などにおいて、多様化する臨床試験に対しての体制強化、試験の上流工程からの支援サービスの拡充、営業強化を図っていきます。

 

② SMO事業

SMO事業は、NO.1の事業規模を活かしながら、地域・施設戦略の遂行によるリソースの有効活用、顧客ニーズが高いがん、皮膚科、中枢神経などの領域に注力するとともに、大規模医療機関における治験事務局支援のニーズ拡大に対応することにより、更なるシェアの拡大を目指します。更にCRO事業との連携によるリソース活用として、CROで教育を受けたCRA(Clinical Research Associate)を、SDM(Site Data Manager)として医療機関に配置し、試験データの精査やシステムへの入力などを専属で担当することで、CRCが被験者・医療スタッフとの対応や症例集積に集中することが可能となり、業務の効率化を一層加速させます。IT技術への新たなアプローチにおいては、治験業務の効率化を推進し、セントラルIRBの電子化、医療機関向け臨床試験進捗管理システムの販売など、更なる顧客満足度の向上を目指します。

 

③ CSO事業

CSO事業では、製薬企業・医療機器企業のニーズや変化を敏感に捉え、新しいサービスを開発していきます。

既存のサービスでは従来のコントラクトMRやコールセンターなどのCSO業務に、当社グループが持つ様々な独自サービスを融合させ、競合他社との差別化を進めます。DI(くすり相談窓口)業務は、高い専門性を持つオペレーターの品質向上を継続するとともに、デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進により効率化を図るとともに、更なるクライアントとのコミュニケーションを強化します。コントラクトMR部門は、派遣型から、リアルとデジタルの融合によるマルチチャネルプロモーションへの転換を図るとともに、MRの品質向上を行います。

新規のサービスでは、PMS部門のリモートPMSモニターの商品化、医療機器部門のフィールドサービスエンジニアなど、新規ビジネスの拡大を図ります。更に学術資材等作成、教育研修サービス及びがん領域などへの専門性を活かし受託拡大を目指します。

㈱スズケンと合弁で設立した㈱ESリンクにおいては、当社の専門性の高いバーチャルMRと㈱スズケンの機動力を融合し、プロモーションサービスと希少疾患薬や医療機器の新たなニーズの対応策として流通管理を推進します。

 

④ Global Research事業

Global Research事業は、アジア・パシフィック地域におけるCROのリーディングカンパニーを目指し、日本、アジア、中国に確固たる事業基盤作りを進めていきます。そのためには中国・アジアのCROを再編成するとともに、6月に買収した中国CROの北京格鋭博医薬研発有限公司(G&P)や、杭州泰格醫藥科技股份有限公司、George Clinical Pty Ltd.をはじめとした海外のCROとの提携、国内CROとの連携を強化することにより、欧米・中国からのインバウンド案件と日本から中国・アジアへのアウトバウンド案件の受注拡大を図ります。国際共同試験においては、要求される高い品質の商品(サービス)の提供と人材マネジメントを強化することにより、安定成長を目指します。利益面においては、国内外の拠点費用をはじめとした原価・販管費を見直すことによりコストの削減を行います。

 

⑤ 益新事業

益新事業は、「日中をつなぐヘルスケア産業の専門商社」として、既存の事業をベースとして、新たなパートナーとの連携を模索し、次のステージへ向け転換を進めます。

製品関連事業、専門サービス関連事業、国際貿易関連事業、周辺サポート関連事業の4つの事業を柱とし、基盤事業の安定運営により足元の業績を確保するとともに、グループ内のリソースと提携企業のリソースを活用します。製品関連事業においては、上海華新生物高技術有限公司のインターフェロン製造の生産工程を改善し、販売市場の深耕と新規市場の開拓、新製品の導入を軸とした事業開発を推進します。

 

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