当連結会計年度における当社及び連結子会社からなる企業集団(以下「当社グループ」といいます。)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」といいます。)の状況の概要は次のとおりであります。
当連結会計年度末における当社グループの資産、負債及び純資産の状況につきましては、次のとおりであります。
(資産)
流動資産の残高は123億89百万円(前連結会計年度末比27.8%増)となりました。これは主として業績連動に伴う売掛金回収額の増加、並びに、新株予約権の行使による新株発行及び自己株式処分により、現金及び預金が増加したことによるものであります。また、固定資産の残高は31億50百万円(同0.5%減)となりました。
(負債)
流動負債の残高は46億21百万円(同5.3%増)となりました。これは主として買掛金及び賞与引当金の増加、並びに、短期借入金の返済によるものであります。また、固定負債の残高は17億24百万円(同6.2%増)となりました。
(純資産)
純資産の合計残高は91億94百万円(同34.2%増)となりました。これは主として新株予約権の行使による増加、並びに、収益認識会計基準等の適用により、利益剰余金の期首残高が81百万円増加したこと等により純資産が増加しております。
当社グループの業績は、売上高213億99百万円(前連結会計年度比13.9%増)、営業利益は20億円(同64.5%増)、経常利益は20億52百万円(同56.6%増)、減損損失を87百万円計上したことにより親会社株主に帰属する当期純利益は13億30百万円(同129.9%増)となりました。なお、セグメント別の状況は次のとおりとなっております。
(ソフトウェア事業)
当事業につきましては、大型かつプライムの新規顧客案件が前期に比べ増加傾向に推移したことに加え、既存顧客に係る受注案件も堅調に推移したほか、金融機関向け情報系統合システム「BankNeo 預り管理」の販売好調、マレーシアを中心としたASEANビジネスの業績拡大、更には一部不採算案件の解消による開発コストの縮小等により、同事業全体の収益性が大幅に改善した結果、売上高143億75百万円(前連結会計年度比13.3%増)、営業利益5億85百万円(同263.7%増)となりました。
(GAKUEN事業)
当事業につきましては、利益率の高い大学向けPP(プログラム・プロダクト)の新シリーズ「GAKUEN RX」「GAKUEN UNIVERSAL PASSPORT RX」の既存顧客への旧シリーズとの入れ替え需要及び同シリーズに係る新規顧客開拓が堅調に推移したことに加え、これらの導入に係るEUC(関連システムの個別受託開発)や仕入販売の受注量が増加したことにより、前期に飛躍した同事業全体の収益性を維持いたしました。また、前期以前は検収時に収益認識していた導入支援サービス等の仕掛案件が、当期より適用開始の「収益認識に関する会計基準」により履行義務の充足に係る進捗度に基づき収益認識することとなった結果、売上高38億32百万円(同19.2%増)、営業利益10億60百万円(同23.9%増)となりました。
(システム販売事業)
当事業につきましては、世界的な半導体不足の影響を受けハード機器の調達が当初想定時期より延伸したこと等により、主力の大学向け機器販売が減収となった結果、売上高13億84百万円(同5.5%減)、営業利益1億6百万円(同11.6%減)となりました。
(医療ビッグデータ事業)
当事業につきましては、新型コロナウイルス感染拡大に伴う医療機関利用者の減少により前年同期はやや低調となったレセプト自動点検サービスが、当期は回復基調となったことに加え、分析及び通知サービス並びに保険者業務支援サービス等の高収益ビジネスの拡大により、同事業全体の収益性が向上した結果、売上高18億6百万円(同27.2%増)、営業利益2億45百万円(同170.0%増)となりました。
(注) 本邦の売上高の金額は、全セグメントの売上高の金額の合計額に占める割合が90%超であるため、地域ごとの業績は記載を省略しております。
当連結会計年度における当社グループの現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)の状況は、期首の資金残高48億53百万円より16億10百万円増加し、64億63百万円となりました。
なお、各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、得た資金は11億62百万円(前連結会計年度は21億31百万円の収入)となりました。この差額は主として売上債権の回収に係る収入の減少及び法人税等の支払額の増加、並びに仕入債務の増加及び棚卸資産の減少によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は80百万円(前連結会計年度は87百万円の収入)となりました。この差額は主として投資有価証券の償還による収入が減少したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、得た資金は4億86百万円(前連結会計年度は12億47百万円の使用)となりました。この差額は主として短期借入金の返済による支出の減少並びに株式の発行による収入及び自己株式の処分による収入がそれぞれ増加したことによるものであります。
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 金額は売上原価によっており、セグメント間の取引については、相殺消去しております。
当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については、相殺消去しております。
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項につきましては合理的な基準に基づき会計上の見積りを行っております。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
財政状態の状況に関する認識及び分析・検討内容につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態の状況」に記載のとおりであります。
経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② 経営成績の状況」に記載のとおりであります。
キャッシュ・フローの状況に関する認識及び分析・検討内容につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。また、キャッシュ・フロー関連指標の推移は、以下のとおりであります。
キャッシュ・フロー関連指標の推移
(注) 1.各指標の算出式は下記のとおりであります。
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
・株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除)により算出しております。
・有利子負債は、連結貸借対照表に記載されている借入金の合計額を使用しております。
・利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金につきましては、内部資金または金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資資金や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における短期借入金の残高は8百万円であります。また、当連結会計年度末において、取引銀行4行との間で合計5億円の貸出コミットメント契約を締結しております(借入実行残高はありません)。
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2.事業等のリスク」に記載のとおりであります。
当社グループは、運転資金及び設備投資など事業活動に必要な資金については、自己資金及び金融機関からの借入により調達することとしております。当連結会計年度末において、有利子負債は8百万円であります。
なお、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大に伴う経済活動等への影響が長期化した場合、将来において当社グループの財政状態に影響を及ぼす可能性があるものの、今後も営業活動により得られるキャッシュ・フロー及び借入を基本に将来必要な資金を調達していく考えであります。
今後の成長に向けた課題は「第2 事業の状況 1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
当社グループは、売上高、各利益計画値、配当性向並びに自己資本(連結)当期純利益率を重要目標経営指標として認識しております。
当連結会計年度における各指標は次のとおりであります。売上高は213億99百万円となり、2022年4月28日公表の売上高連結業績予想213億50百万円に比べ49百万円の増加、営業利益は20億円となり、同19億80百万円に比べ20百万円の増加、経常利益は20億52百万円となり、同20億30百万円に比べ22百万円の増加、親会社の株主に帰属する当期純利益は13億30百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益連結業績予想13億円に比べ30百万円の増加となりました。また、配当性向は17.81%、自己資本(連結)当期純利益率は16.7%となりました。
2023年3月期における重要目標経営指標としましては、2022年5月13日に公表いたしました連結業績予想(売上高224億円、営業利益21億20百万円、経常利益21億円60百万円、親会社株主に帰属する当期純利益13億70百万円)を掲げており、当該目標達成に向けて邁進してまいります。また、株主資本に対するリターンの追及による企業価値の更なる向上を目指すため、安定的な配当性向と自己資本(連結)当期純利益率の維持に向けて取り組んでまいります。
お知らせ