課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

記載事項のうち将来に関する事項は、当連結会計年度末において判断したものであります。

(1) 成長拡大への取組み

当社グループを取巻く環境は、日本国内の人口減少によるマーケット縮小、モノからコトへの消費変化及び価値の多様化に加え、新型コロナウイルス感染症による影響の長期化、IT技術の利用拡大、気候変動と社会の環境並びに企業姿勢への意識の高まり等、新たな変化が表れており成長拡大に向けてはこれらの対応が急務となっております。

当社グループは経営課題として、「市場の変化に合わせた自らの変革」を掲げ、社会への存在意義を明確にするべく、従来の社是を昇華させた「パーパス」を改めて制定し、同時にそれを具体化すべく、サステナビリティ方針を制定いたしました。また中期経営計画の2年目として、4つの主要施策「あそび場の進化と拡大」、「ポートフォリオマネジメント経営」、「フルデジタリゼーション」、「成長を支える人財・組織・風土改革」を引き続き推進し、国内、中国及びアセアンを基軸とした持続的な成長と高い収益性を目指し取り組んでまいります。

 

(国内事業)

国内事業は、主力業態の進化と新たな顧客の期待価値に対応した「NEWモーリーファンタジー」をはじめ、あそびの専門性を高めた「カプセルトイ専門店」「プライズ専門店」、オンライン分野では「MOLLY.ONLINE」「モーリーオンライン・スクラッチ」の拡大を推進してまいります。またエデュテイメント機能の強化として、複合エデュテイメントフロアモデルやスキッズガーデンの単独専門店化など、独自性のある時間制遊具施設の業態開発を進めてまいります。また会員のデジタル化、イオングループとの会員IDの共通化、フルデジタリゼーションによる後方作業の効率化、省力化を図り、事業収益力向上を目指してまいります。

 

(中国事業)

中国事業は、国民の「健康」に対する意識の高まりと「運動産業」の市場拡大、娯楽市場の拡大に伴い参入企業の増加による競争環境の激化が顕著になっております。こうした環境に対応し、次世代の成長に向け「運動・健康」をテーマにした業態「モーリー遊育運動館」や人気娯楽コンテンツを活用した「モーリー活力空間」の開発を進めてまいります。また当社は引き続き、ショッピングセンター内空床の増加を既存店の営業面積拡大と収益源確保の好機と捉え、エントランスや空床を活用したサテライト出店及びローコストモデル出店の拡大による収益性の向上を図ります。

 

(アセアン事業)

アセアン事業は、一部地域において新型コロナウイルス感染症拡大による政府の規制を受け、臨時休業中の店舗がありながらもすべての国が事業を再開しており、売上高の回復が進んでおります。主力業態であるキッズーナに加え、インドアプレイグラウンドのローカライズ化を進め、地域所得と施設規模別に出店業態をパターン化することにより収益力向上を図ります。また新規事業としてオンライン分野への取り組みを強化し、「遊びのポータルサイト」(タイ)や、「教育支援動画の配信サービス」(フィリピン)を拡大し、既存収益の補完と成長拡大を目指してまいります。アセアン事業においては、国別の人口動態、経済成長、イオングループの出店戦略を踏まえ、経営資源の配分に優先順位と強弱をつけた成長戦略を計画しております。

 

当社グループの経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標(以下、「KPI」という。)は営業利益、ROE、自己資本比率であります。2022年度の目標値は売上高789億円、営業利益26億円、ROE3.3%、自己資本比率22.8%であります。当該KPIの各数値については有価証券報告書提出日現在において予測できる事情等を基礎とした合理的な判断に基づくものであり、その達成を保証するものではありません。

 

 

(2) ダイバーシティの推進

当社は、成長の原動力は「人財」であると認識しております。この認識のもと、特に海外進出しているグローバル企業として、持続的成長のためには多様な価値観を活かす「ダイバーシティ&インクルージョン」の推進が重要な戦略であるととらえ、積極的に取り組んでおります。

当期はそれぞれの事情に合わせて柔軟にかつ長く働けるように、人事制度を改定し、また、在宅勤務制度のさらなる推進、IT人財を中心とするスペシャリストの積極的採用などをすすめてまいりました。さらに、くるみん認定マークの取得もできました。

今後も、こどもとそのファミリーのえがおのために、ダイバーシティ&インクルージョンを推進してまいります。

 

(3) 資金調達について

当期におきましては、前期に引き続き新型コロナウイルス感染症による損益影響があり、必要な資金について既存取引銀行より借入金として調達いたしました。また多様な調達手段を確保すべくセールアンド割賦バック取引により28億59百万円の資金調達を実施し、リスクの低減を図っております。次期におきましても事業活動に必要な資金を十分手当てしております。

 

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