課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営方針

 当社グループは、高齢社会における介護サービスの担い手となるべく、会社設立以来、民間介護事業者としてサービスノウハウとブランドを確立しつつ、グループ企業の成長を図ってまいりました。

 「ロングライフはこんなことまでしてくれるのか!」と感動してくださるお客様をお一人でも多く創るという理念のもと、今後も夢と感動を届ける究極の介護サービスの追求をいたします。長年にわたり蓄積したノウハウを最大限に活用し、既存事業への投資拡大と経営基盤の強化を図るとともに、グループの更なる発展と新たなステージへのステップとすべく、癒しとくつろぎに満ちた新しい形のライフスタイル「生涯リゾート生活」を提案してまいります。また、「サービスはプロとして、ふれあいは友のように。」の考えの下、プレミアムエイジの方々に豊かなリゾートライフを提供するとともに、「セカンドライフの総合プロデュース」企業として、中国、インドネシア及び韓国をはじめ、世界各国へハイクオリティーなサービスを提供してまいります。

 

(2) 経営戦略等

 当社グループといたしましては、主力事業でありますホーム介護事業、在宅介護事業を基盤にしながら、まだ介護サービスを必要とされないお客様、なかでも女性を対象とした「ヘルス&ナチュラルビューティー」をコンセプトに、食・運動を基本としたヘルス&スポーツ、美容を基本としたナチュラルビューティー活動を推進し新規のお客様の獲得を目指してまいりたいと考えております。

 また、当社グループのシナジーを創出すべく、「大人スタイル」を演出する都市型高級老人ホーム、会員制リゾート、海外展開を通じて豊かなセカンドライフを実現する体制を整えてまいります。

 

(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループでは、株主重視の視点から収益性と資本効率を高めるため、1株当たり当期純利益(EPS)及び自己資本利益率(ROE)を高めていくことが重要と考えております。また、当社グループの持続的な成長性及び確固たる収益性をはかるための指標として「売上高前年対比」「売上高経常利益率」を重視し、中期目標として、EPS30円以上、ROE10%以上、売上高前年対比10%以上増、売上高経常利益率10%以上を経営指標の目標と掲げております。

 

(4)経営環境

 当社グループを取り巻く経営環境としては、介護業界においては、超高齢化社会の中で介護や支援を必要とする人口が増加しており、今後も「団塊の世代」が後期高齢者となる「2025年問題」の解決の担い手として、拡大を続けることが見込まれております。

 また、「一億総活躍社会」の実現に向け、介護施設の整備・増設や、介護職員の処遇改善に対する予算を策定する等の対策を打ち出しておりますが、サービス業を中心とした人手不足が続いており、介護サービス業界においても人材の確保について厳しい状況が続いております。

(新型コロナウイルスの感染拡大の影響について)

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響につきましては、新規のお客様への営業活動の制限や既存のお客様の利用自粛等に表れ、当社グループ全体にマイナスの影響を一時的に受けました。しかしながら、この環境下でも新規契約を獲得する戦略を構築することができ、本感染症による当社グループの業績に対する影響は限定的と見込んでおります。なお、本感染症による影響は不確定要素が多く、今後、長期的な景気悪化等が生じる場合には、当社グループの業績に大きな影響が生じる可能性があります。

 

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当社グループは、「共有価値の創造」をテーマに経済的価値と社会的価値をともに創造することで社会を変える企業を目指しております。従来の介護サービスのみならず、お客様に「いくつになっても“より健康に、より美しく”」なっていただく「ヘルス&ナチュラルビューティ」を新コンセプトとして掲げ、当社独自の介護メソッドである「GFC(グッドフィーリングコーディネート)」(注)によるサービス提供を通じて、「共有価値の創造」を実現していきます。

 この実現のために、ホーム介護事業における入居率の向上、在宅介護事業における新規顧客の獲得、サービスの質を向上するための人財の育成、そして当社グループのシナジー効果の創造が、これまで以上に重要な課題になってくると認識しております。

 それらの課題に対応する施策は次のとおりであります。

 

① 社内体制・内部統制の強化

 事業規模を拡大していくためには、リーダーシップを備えた管理職の確保と営業体制の確立がキーポイントであると考えております。また、業務上の人為的ミスや社員による不正行為等を未然に防止するために、独立性を確保した業務管理体制及び効率的な管理体制の確立のため、内部統制の強化に努めてまいります。

 

② 優秀な人財の採用と育成

 サービスの差別化のためには、優秀な人財の採用と育成が必要になります。自社の教育機関や研修制度を通じたスタッフの育成、リーダーシップを備えた管理職の育成に注力し、戦略的な人財開発を推し進めております。人財の確保は重要な経営課題と認識しており、スタッフの雇用条件の向上を図るとともに、キャリアパスの構築や各種教育研修プログラムの拡充により、労働環境の整備と質の向上を図ります。これらの実施により人財の確保及びモチベーション向上に努めてまいります。

 

③ ホームにおけるチームケアの確立

 有料老人ホーム等にご入居のお客様を様々な角度からサポートさせていただくようサービスディレクターやGFCなど専門性を活かしたチームケアの確立によるサービスの質の向上に努めてまいります。

 

④ ホーム介護事業における入居率の向上

 ホーム介護事業では、事業規模及び収益力の拡大のために入居率の向上が不可欠です。これまで当社グループで蓄積してきた運営ノウハウを活かし、新コンセプト「ヘルス&ナチュラルビューティ」の展開など同業他社との差別化により入居率の向上に努めてまいります。また、入居率の向上は、効率的なホーム運営に繋がります。

 

⑤ 在宅介護事業における新規顧客の獲得

 在宅介護事業では、事業所の拡充とともに特定事業所加算が適用される事業所を増加させ、サービスの質の向上を目指しており、地域の包括的な支援・サービス提供体制を強化し、更なる新規顧客の獲得に努めてまいります。

 

⑥ リゾート事業における新たな顧客層の開拓

 リゾート事業では、新しい形のライフスタイル「生涯リゾート生活」を提案することにより、新たな顧客層の開拓に邁進してまいります。

 

⑦ 財務体質の改善

 当社は積極的な事業拡大に際して、設備投資資金を主として金融機関からの借入により調達してまいりましたので、有利子負債比率が高い水準にあります。このため、財務体質の改善が急務であると認識しており、有利子負債の圧縮と自己資本比率の向上を図ることで、より健全性の高い経営に努めてまいります。

 

(注)GFC(グッドフィーリングコーディネート)とは、生きることを楽しみながら毎日をお過ごしいただくために、ロングライフグループのサービスは全て「グッドフィーリング(顧客満足)」の思想に基づき、お客様が積み上げてこられた「文化と背景」を尊重し、その上で、「心地よい空間」と「質の高い身体ケア」をご提供しています。GFCは、オーストラリア発祥のダイバージョナルセラピー(気晴らし療法)の発想と当社独自の思想をもとに開発した、日本人にあった新しいサービスであり、当社は、お客様の生活全般をコーディネートするプロフェッショナルとしてグッドフィーリングコーディネーターを育成しています。

 

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