研究開発活動

5【研究開発活動】

 顧客情報に基づく基盤技術研究、商品開発をより効率的に行うため、研究開発部門につきましては、営業部門と一体となった迅速な研究開発が可能な体制としております。

 当連結会計年度の研究開発費は824百万円、連結売上高の2.5%であります。

(1)工業用製品

 香粧品事業分野では、リン脂質素材、機能性油剤、生理活性物質、ラノリン誘導体などの製品開発、機能評価などを行っております。今年度は、世界的に高まっているサステナブルの要請に対応し、RSPO(持続可能なパーム油のための円卓会議)認証製品、NON-GMO(非遺伝子組換)製品、再生可能な植物由来原料のみを使用した製品等を開発・上市致しました。また、新規・既存製品の各種機能性評価による新たな価値創造、「顧客の用事(対処すべき課題)」に対応したソリューションの開発や化粧品処方の提案なども積極的に推進しております。

 当社独自技術であるリピッド事業分野では、事業拡大に注力し日々社会的要求が高まるアンメットメディカルニーズ(いまだに治療法が見つかっていない疾患に対する医療への要望)に対応する独自製品の開発とドラッグデリバリーシステムへの応用に取り組んでおり、成果は国内外の学会を中心として発表を進めております。また、SDGs(持続可能な開発目標)を念頭に置いた環境に配慮した開発活動と、安全安心な商品をお客様にお届けするために製造管理と品質管理のデジタルシステム化を推進しております。さらにマーケティング活動においては、展示会等への出展をより強化すると共にデジタルマーケティングにも取り組んでおり拡販を進めております。

 精密化学品事業分野では、当社の基盤となる有機合成技術を活かし、多様なニーズに迅速に対応し、医薬品中間体、機能性樹脂材料及び電子材料などの製造検討を進めております。また、次世代太陽電池に用いられる材料、高機能性樹脂材料の評価系を習得し、自社製品の開発にも注力しております。

 機能性コーティング剤分野では、顧客ニーズに適合した製品開発体制を強化すると共に、高機能性原料の創製をおこない、防曇などの機能性コーティングやディスプレイ用コーティングなど高付加価値分野向けのコーティング剤の開発並びに市場導入を進めております。

 

(2)家庭用製品

 新型コロナウイルス感染症の波状的な流行継続により、前期に大幅に拡大した手指消毒剤の需要は底堅く、様々な参入メーカーとの競合状況となりましたが、主として業務用市場に継続的に安定した販売供給量を維持すべく、様々な販売ルートへの供給に注力してまいりました。この結果、主力ブランド製品であります手指消毒剤「アルボナース」は、外出先の様々なシーンで製品を見かけることができるようになり、一定のブランド力を獲得するに至っております。また、手指衛生の基本である「手洗い」については「泡の色が変わるハンドソープ」を新たに開発し、これらの製品を包括的に使用することを可能とするオートディスペンサー(非接触で薬液を取り出せる装置)とともに販売することで、特に園児及び児童の「手洗い」の励行に貢献しております。

 今後も新興感染症蔓延防止のために積極的に情報収集を行いながら、安全かつ環境に配慮した手指消毒剤及び抗ウイルス洗浄剤等の開発に取り組んでまいります。

 

(3)その他

 該当事項はありません。

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