課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

当社グループは、継続的に事業規模を拡大させていくために下記課題への対応が必要であると考えております。

なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営方針

当社グループは、「想像と技術と情熱で快適な未来を創造」を経営理念とし、「笑顔になれる企業グループ」をVisionとしております。社員がワクワク感を持ってチャレンジしている、お客様から「ありがとう」と言われる、株主の皆様にも満足してもらえる、そんなグループを目指しております。

当社グループが創造しているものは、Society 5.0「デジタル革新と多様な人々の想像・創造力の融合によって、社会課題を解決し、価値を創造する社会」による未来です。Society 5.0の実現に向けて、IoT分野において社会と人の役に立つことが、FIGグループの使命であり、笑顔が溢れる持続可能な社会の実現に貢献します。

 

(2) 経営環境

(情報通信事業)

当社グループのメイン事業である情報通信事業は、公共交通や人の移動に深く関与したサービスを提供しております。新型コロナウイルス感染拡大により主力顧客のうち、タクシー・バス事業者が乗客減少とホテル事業者が宿泊客減少の影響を受けております。しかしながら、当社グループは月額定額制のストックビジネスの基盤拡大を続けていたことから、新型コロナウイルス感染症の影響は限定的なものに留まっております。

また、新型コロナウイルス感染拡大によりデジタル化社会が進むことから、当社グループのIoT分野におけるサービス拡張が期待できるとともに、非接触ニーズの高まりによるペイメントサービス関連、有事においても物流や生産を止めないBCP(事業継続計画)としてのロボット活用推進など大きなビジネスチャンスであると考えております。

 

(装置等関連事業)

2020年度は業績面の最悪期で新型コロナウイルス感染拡大の影響に加えて米中貿易摩擦の長期化による影響を受けたものの、2021年度は大型の装置案件などで経営環境は改善しました。半導体製造装置市場は成長基調にあるものの、主力の自動車関連においては半導体不足や新型コロナウイルス感染拡大などに伴う部品供給不足による生産計画の見直しなどの影響が懸念されます。今後はモノづくりの経験を生かして成長分野であるロボット製造にも本格的に参画する予定です。

 

(新規事業)

主にマンション等の不動産賃貸事業であり、30年の一括借上契約を締結していることから、長期安定収益事業であります。

 

(3) 経営戦略・目標とする経営指標

当社は、2022年4月に予定されている株式会社東京証券取引所の市場区分の見直しに関して、プライム市場を選択する申請書を提出いたしました。しかしながら、移行基準日時点(2021年6月30日)において、プライム市場の上場維持基準のうち流通株式時価総額の基準を充たしていないことから、新市場区分の上場維持基準の適合に向けた計画書(以下、「適合計画書」)を提出しております。

当社は、2024年12月期を適合計画書の最終年度として、企業価値「倍増への挑戦」を掲げ、新たな成長ステージに向けた取組みを実施してまいります。「事業投資・人的投資・資本政策・IR・ESG」の5つの成長投資を軸にして、メインとなる3分野の事業として、基盤事業(IoT×SaaS)の拡大と成長事業(ペイメントとロボット)への積極投資をすすめてまいります。

 

2024年12月期に設定したKPIは次のとおりです。

 

2024年12月期

EPS

24円以上

ROE

8%以上

ROIC

4.5%以上

営業利益

11億円以上

ストックビジネス売上高

50億円以上

 

 

(4) 対処すべき課題等

① 新たな成長基盤の確立

当社グループは、ストックビジネスへのシフトを加速することを事業の重要テーマとして掲げて、既存のフロー&ストック(モノ売りからのサービス展開)のビジネスモデルから月額定額制のサブスクリプションモデルを推進し、安定的な収益基盤を構築してきました。更なる成長を実現するために、新たな成長基盤の確立が必要と考えており、基盤事業(IoT×SaaS)の拡大とともに成長事業(ペイメントとロボット)への積極投資に取り組んでまいります。

 

② 開発体制の強化

IT投資の需要拡大に伴い、開発人材の確保と体制の強化は継続的な課題であります。また、グループ各社がONE COMPANYとして連携し、保有技術の蓄積・共有と知の探索をすすめることが、開発効率の向上とともに製品やサービスの優位性確保につながるものと考えております。グループの戦略的な新商品開発の体制構築をすすめ、最新の技術動向や環境変化を常に把握し、変化に対応できるグループであり続けます。

 

③ 優秀な人材の確保と育成

当社グループにおいては人材が大きな財産であり、会社の持続的成長のために優秀な人材確保と人材育成に努めてまいります。グループの価値観を共有し、グループ人材公募制度にてグループ内での人材交流や挑戦と自主性を促すとともに自己啓発支援制度や資格取得支援制度などにより個々の成長をフォローしてまいります。また、ランチミーティングの補助などによるコミュニケーション活性化や福利厚生制度の充実に取り組んでまいります。

 

④ ESG、SDGsへの取組み

当社グループでは、事業活動そのものがサステナブルな社会の実現に直結する取組みを推進してまいります。経営理念にもある想像力と創造力により、Society5.0の社会を支える技術革新やサービス、環境負荷低減に貢献するサービスにて経済発展と社会課題解決の両立に努めてまいります。また、コーポレートガバナンスの体制強化、取締役会の多様性にも取り組んでまいります。

 

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