課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営方針

当社グループは「くふうで生活を賢く・楽しく」を経営理念とし、ユーザーが様々なライフイベントにおいて、より賢く、楽しく意思決定を行えるようサービスの提供を目指しております。

 

(2) 経営戦略

当社グループでは、結婚や不動産といったライフスタイルに関連した事業テーマを扱っております。これらの事業領域は、ユーザーと事業者間の情報格差の大きい領域であると認識しております。当社グループは、「ユーザーファースト」を徹底し、これらの情報格差の解消と利便性の高いサービスづくりに注力しております。同時に、各領域において「メディア+サービス」のビジネスモデルを展開することで、ユーザーの検討段階における情報収集からサービスの利用段階まで、一気通貫にサポートできるサービスづくりを推進しております。また、ユーザーニーズへの対応をより一層強化していくと共に、さらなる事業規模拡大及び持続的成長により企業価値の向上を図るため、新規事業開発やM&A等も機動的に実施しております。

 

(3) 経営環境及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当連結会計年度における日本経済は、国内外における新型コロナウイルス感染症のリスク拡大に伴い経済活動が停滞するとともに、同感染症の収束時期を予測することが困難なことから、先行きの不透明な状況が続きました。このような環境の中、当社グループは、コロナ禍による社会変化や生活者の行動変容を踏まえた新たな課題に向き合い、くらしを豊かにするサービスを創出するために、各事業領域における「メディア+サービス」のビジネスモデルの推進を継続強化し、生活者の行動変容に応じたメディア接点の創出、「非対面」「非接触」「非密集」に対応するオンライン完結型サービスの提供に注力することで、事業の成長速度を早期に回復させ、継続的な企業価値向上を実現していく必要があります。

 

各事業等の運営状況と課題は以下のとおりです。

 

<結婚関連事業>

当事業においては、コロナ禍前に比べて「みんなのウェディング」のサイト利用者数及び有料掲載式場数が減少している他、結婚式プロデュースサービス「会費婚」における結婚式の開催や新規受注件数は大きく落ち込んでいます。意思決定スピードの向上やリソースの最適化とともにメディアとサービスの融合をさらに進めることで、新しい結婚価値を創出するための新たなブランド展開を早期に実現していく必要があります。

 

<不動産関連事業>

当事業においては、コロナ禍においてもメディアを軸に継続的に利益を創出できる体制を整備することができましたが、生活者向けの買取再販事業を早期に軌道に乗せることを通じて、「メディア+サービス」による新たなサービスモデルを構築し、コロナ禍のユーザーニーズを捉えたサービス提供による利益創出を目指す必要があります。

 

<その他>

金融関連事業においては、保険サービス及びオンライン家計簿サービスは既存事業との連携や当社グループ内のリソース活用により、積極的な事業拡大を推進していく必要があります。メディア関連事業においては、社会変化に対応する多様なメディアの開発を進める必要があります。また、支援機能として、テクノロジー・デザイン機能は当社グループ内の横断組織として、他グループ会社の価値創出に向けて積極的な支援提供を行う必要があります。

 

以上の事項を各事業等の主要な課題と認識し、下記の重点項目に対処してまいります。

 

① ユーザーファーストの徹底

当社グループは、情報格差の大きい生活領域において、その解消等によって、ユーザーが正しい選択を行えるようなサービスを提供することを目指しております。当社グループ全体としてユーザーファーストを徹底し、ユーザーの立場に立って利便性の高いサービス作りを行ってまいります。

 

② 新規サービスの継続的な展開

当社グループは、多様化するユーザーのニーズに応えるため、常に新しいサービスを提供することを検討し、実施してまいります。既存サービスの拡充に加え、事業を展開する各市場やその他周辺領域における新規サービスの展開を図ることで、既存ユーザーへのさらなる付加価値の提供、新規ユーザーの獲得を図り、新しい収益モデルを構築してまいります。

 

③ 新規事業領域の積極的な開拓

当社グループは、ユーザーの多様な課題を解決するため、新たな事業領域の開拓を積極的に目指してまいります。将来の事業機会を的確に捉え、リスク評価を徹底しつつ、他社との提携、投資活動、買収等を機動的かつ柔軟に推進していくことで、当社グループの継続的な成長を目指してまいります。

 

④ 優秀な人材の採用、育成、適切な配置

当社グループの事業拡大及び成長のためには、ユーザー視点を持った優秀な人材の採用と、既存社員の能力及びスキルの底上げ、適材適所での活躍の場の提供が重要な課題と考えます。当社グループでは、事業展開に沿って計画的に優秀な人材の採用を行っていくと同時に、ユーザーファーストな考え方を社員に徹底していく等、人材の育成に取り組み、また、当社グループ内での活躍の機会を提供することで、当社グループ全体の組織力を強化してまいります。

 

⑤ 経営管理体制の強化

当社は、当社グループ全体が安定したサービス提供を維持するとともに継続的に成長していくためには、内部統制の整備、強化に継続して取り組んでいくことが必要であると考えております。当社は、当社グループのガバナンス機能を統括する立場として、グループ組織が健全かつ有効、効率的に運営されるように、グループ全体のコンプライアンス体制の強化を含め、統制環境の整備、強化、見直しを継続して行ってまいります。

 

(4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループは2018年10月の発足以降、グループ事業の再構築、新規事業への進出等を行い、継続的な企業価値の向上を目指した将来の成長基盤を築いております。中期では各事業領域における事業成長を重視し、EBITDA(営業利益に減価償却費及びのれん償却額を加算した額)を重要指標として位置付けております。

 

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