研究開発活動

5【研究開発活動】

 私たち新日本理化グループは、もの創りを通して広く社会の発展に貢献することを経営理念として、次の100年に向けた新規事業の創出を目指します。年次経営計画基本方針である「イノベーション元年」のもと、5月から稼動を開始したけいはんな学研都市の「京都R&Dセンター」では、オープンイノベーションを積極的に進めており、既存の需要家や取引先だけでなく、これまで接点がなかった企業をはじめ、官学なども合わせて40近い企業・団体に来所いただきました。この多くの交流や多種多彩な方との会話の中から一緒に取り組めるテーマも何件か生まれてきており、一部ではありますが実際の評価にまで進んでいるものもあります。コア技術である水素化、エステル化を基軸

に、協業先とのコラボレーションにより、SPICE製品の開発に取り組んでいます。

 また、研究テーマを4重点領域に再編し、開発スピードを促進し、変化し続ける世の中に追従できる高付加価値製品の早期上市を目指します。

 当連結会計年度における研究開発費の総額は824百万円となっております。なお、当社グループは単一セグメント

であるため、セグメント別の記載は省略しております。

 環境ソリューション分野ではカーボンニュートラル社会の実現に向けた環境負荷の小さい製品開発を中心に、顧客ニーズにマッチするパフォーマンスケミカルズへの展開を強化・推進しております。

 バイオマス100%由来の潤滑用エステルを開発し、自動車用オイルやグリース用途での評価を進めています。また、バイオマス可塑剤を開発し、バイオマス認証を取得しました。引き続き、採用に向けた取り組みを進めていきます。

 工場での製造工程で発生する廃棄物やCO2を削減することを目的に、フロー合成システムの検討を進めています。今後も、地球環境にやさしい製造プロセスを確立していきます。

 モビリティ分野ではハイブリッド自動車及び電気自動車のモーター用絶縁封止用材料が好調であり、増産検討を実施しております。

 情報通信分野では、急速に進んでいるビッグデータ化に伴い、サーバー向けHDD用流体軸受油であるエヌジェルブK2シリーズが好調です。不純物を極限まで排除した高品質品に改良し、高付加価値品として展開しております。ま

た、光学レンズ用の樹脂モノマーを開発し、量産化に向けた開発を進めています。

 ライフサイエンス分野では、岩谷産業株式会社と共同で環境に優しい石鹸「Nature SOAP」を開発しました。環境負荷の大きい界面活性剤は使用せず、自然界へ還る液体石鹸であり、キャンプなどアウトドアのシーンに最適です。

 開発活動だけではなく、お客様サポートも行ってまいります。オレオケミカル、可塑剤、酸無水物など製品をご使用いただいているお客様への、法規、環境問題に対する情報の提供や、お客様が抱える技術課題を解決するための技術情報を提供し、信頼関係の強化に努めます。

 

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