課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

 当社グループは、以下の経営理念及びタグラインを掲げております。ネットワークという世界を支える動脈を、より太く、より速く、より細部まで張り巡らせていくことで、世界に新たな鼓動を伝え、持続可能な世界の実現に貢献すべく、より一層の成長を目指します。

 

(経営理念)

・創業以来のフロンティア精神を研ぎ澄まし、変化し続ける顧客ビジネスの課題解決に取り組む

・独自のネットワークアセットと顧客志向性で差別化し、野心的で柔軟に発想、迅速で緻密に行動する

・情報通信プラットフォームの創造を通じ顧客の成長と世の中の進歩に貢献し、社員ひとりひとりの夢を実現する

 

(タグライン)

つながる地球に、新しい鼓動を。

 

(ステートメント)

ワークスタイルとライフスタイルの転換点が訪れた。

安全で安定した通信が、いつ、いかなる時にも必須の世の中。

5G、IoT、社会のインフラであるネットワークは、その重要性をさらに高めている。

新しい時代へ。

私たちアルテリアは独自に築き上げ、磨き上げてきたネットワークとサービスを、

すべての人へと解放していく一歩を踏み出す。

ビジネスも、生活も。法人向けも、個人向けも。

これまでの領域を超え、ネットワークという世界を支える動脈を

より太く、より速く、より細部まで張り巡らせていくことで、

世界に新たな鼓動を伝えていく。

ネットワークを通じ、持続可能な世界の実現へ。

すべてがひとつなぎになる未来が、今はじまる。

 

(2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標

 2022年3月期から2026年3月期の新たな中期経営計画期間においては、売上高、営業利益及びEBITDAマージンを重要な経営指標としております。中期経営計画における各指標の目標は、後記「(3)経営戦略と対処すべき課題 ①業績目標」をご参照ください。

 

(3)経営戦略と対処すべき課題

 当社グループは、2021年5月に公表した「2022年3月期-2026年3月期 中期経営計画」において、以下の経営戦略を策定しました。

 

① 業績目標

 

2022年3月期

2024年3月期

2026年3月期

売上高

545億円

650億円以上

800億円以上(注)

営業利益

93億円

115億円以上

150億円以上

EBITDAマージン

30%台維持

配当性向

50%程度(年2回実施)

(注)M&A含め売上1,000億円を目標とします。

 

 

② 経営戦略と対処すべき課題

ア.基盤事業の成長

・保有ネットワークの最適・最新化、サービスラインアップ拡充による更なる需要の獲得

・カスタマイズ対応力の強化を図り付加価値を増大、OTT(注1)からのネットワークインフラ需要の取り込み

・マンションインターネットは分譲市場に加え、賃貸市場での成長を加速し、盤石なリーディングポジションを実現

 

イ.新たな成長ポートフォリオの取り込み

・マンション居住者向けD2C(注2)サービスプラットフォームを構築、旺盛なテレワーク需要に対応

・サービスプラットフォームを活用し、SOHO・法人企業向けにも事業を拡大

・M&A・資本提携による成長領域の取り込み、非通信サービス事業の拡充・加速

 

ウ.働き方改革・SDGs対応を通じて地球に貢献する経営を推進

・再生エネルギーを活用したマンションへの電力供給事業、テレワーク関連サービスの提供などを通じ脱炭素社会へ貢献

・エネルギー効率の高い社内システムへの刷新、セキュリティの強化を企図したゼロトラスト(注3)の導入

・人財育成の強化やダイバーシティの推進、オフィス分散などによるワークスタイルの変革

 

(注1)Over The Top の略。インターネット上でコンテンツサービスを提供する事業者を指します。

(注2)Direct To Consumerの略。 EC サイトなどを通じ、サービスを利用者へ直接販売・提供することです。

(注3)すべてのネットワークトラヒックを信頼しないことを前提とし、利用者やデバイスを常に監視・確認するネットワークセキュリティ環境を指します。

 

 

③ 当社グループの強み

ア.全国規模の光ファイバーネットワークを保有

・光ファイバー網は、主要都市及び主要都市間を広範囲にカバー

・需要の高いエリアを中心に投資を行い、効率的なサービスを展開

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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イ.海外にも拡張するIPバックボーン

・アジア・北米・欧州にもIPバックボーンを延伸・拡張することで、国際間においても冗長構成を実現し、高品質かつ低遅延なサービス提供が可能

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ウ.柔軟性と機動力を強みに、幅広い業種・業態へ提供

・一気通貫でサービス提供する中で培われた柔軟性と機動力により、お客様満足度の高いサービスを提供

・ネットワークの重要性が高まる中、あらゆる場面でビジネスや暮らしを支える動脈として存在価値を発揮

 

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エ.全戸一括型マンションISP市場での圧倒的シェアNo.1(2022年3月31日時点提供戸数:約90万戸)

・新築分譲マンション市場における圧倒的シェアNo.1(注)、賃貸市場においても高成長率を維持

(注)株式会社MM総研「全戸一括型マンションISPシェア調査(2021年3月末)」

 

 

④ サステナビリティに対する取り組み

当社グループでは、上記のように中期経営計画において、働き方改革・SDGs対応を通じて地球に貢献する経営を推進することを経営戦略骨子として掲げ、2022年3月にサステナビリティに関する基本計画を策定しました。

このサステナビリティ基本計画をもとに、当社グループは本業とする情報通信サービスの提供等を通じて、持続可能な世界の実現に貢献するための活動を推進しております。

 

ア.サステナビリティ基本計画の概要

 当社グループは、独自のネットワークアセットと柔軟性・機動力を強みとしたサービス等を通じて、持続可能な世界の実現に貢献してまいります。その活動の中で、社員ひとりひとりの夢・ステークホルダーの想いを実現していく企業集団であり続けます。

 下図は当社グループが動脈・心臓として、その鼓動をマテリアリティを通じて地球をはじめとするステークホルダーに伝えることで、サステナブルな世界に貢献していくことを示しています。

 

 

 

 

 

 

 

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イ.マテリアリティ

 サステナビリティ基本計画で定めた6つのマテリアリティは以下のとおりです。

 

マテリアリティ

2030年までに目指す姿

KGI・KPI

SDGs

高品質な情報通信

サービス

多様化するお客様のニーズや、市場トレンドを先取りしたサービスを企画・提供している。

高品質なブランドイメージが確立できている。

・高品質なサービスの提供拡大

・新たな顧客需要に対する新サービスの開発

・回線サービスにおける高い可用性の維持

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環境負荷の低減

グループ全員が気候変動リスクを認識し、CO2削減のための施策を公私において自発的・積極的に実施している。

・ISO14001認証取得・適用範囲拡大

・業務車両のEV/FCV化

・用度品調達における環境対応商品の割合増加

・ボランティア活動推進

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社会課題の解決

高品質な通信サービスの提供をはじめとする当社グループの様々な企業活動を通じて、社会が直面する課題の解消に意欲的・積極的に取り組んでいる。

・教育・医療・公共分野でのサービス拡大

・インターンシップや寄付講座による情報通信教育の推進

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ジェンダーを

意識しない働き方

グループ全員が多様性を受け入れ、ジェンダーを意識せずに働いている。

・女性労働者の割合増加

・女性等役員の登用・管理職比率の増加

・プラチナえるぼし認証の取得を目指す

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健康・柔軟な

働き方

社員が自身を取り巻く環境に応じ、場所や時間をより柔軟に選んで快適な環境で働いている。

社員が心身ともに健康に働いている。

・プラチナくるみん認証の取得を目指す

・ハラスメントの撲滅

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充実した

学習環境

人生100年時代の到来を見据え、社員一人一人が自身のライフビジョンをふまえ、リカレント・リスキリングを通じて、やりがいを感じながら会社に社会に貢献できる人財としてあり続ける。

・リカンレント・リスキ
リング研修制度の導入

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