研究開発活動

5【研究開発活動】

研究開発におきましては、Tillotts Pharma AGとの連携によるグローバル開発体制のもと、開発テーマを厳選のうえ、重点領域である消化器分野を中心に、導入品を含めた新薬の研究開発を推進してまいりました。

「Z-100」につきましては、子宮頸癌を対象として、日本を含むアジア7ヵ国でフェーズⅢ国際共同治験を実施してまいりましたが、主要評価項目である全生存期間において統計学的な有意差を示すことはできませんでした。しかしながら、Z-100は癌の抑制作用をはじめとして、免疫賦活作用に基づく多様な薬理作用を示すことが明らかになっており、さらには前回試験(2004~2013年)では、ステージⅢBの被験者に限った部分集団解析で、Z-100群はプラセボ群に対して、主要評価項目である全生存期間において顕著な有意差が認められたことから、今後ともZ-100の研究開発を継続していく方針です。

自社オリジナル品の「Z-338(アコファイド)」につきましては、国内において、小児機能性ディスペプシア患者を対象としたフェーズⅢを実施しております。また、九州大学が実施しているフェーズⅡ多施設共同医師主導治験に治験薬を提供し、食道胃接合部通過障害患者を対象としたアコチアミドの有効性及び安全性の探索に研究支援しております。さらに、Meiji Seika ファルマ株式会社及びFAES FARMA,S.A.との独占的開発・販売に関するライセンス契約に基づき、それぞれタイ・インドネシア及びラテンアメリカ5ヵ国での製造販売承認取得に向けた活動を支援しております。

スイスVifor(International)AGから導入いたしました「ZG-801」につきましては、高カリウム血症を対象として、国内においてフェーズⅢ試験を遂行しております。一方で、当社が日本を担当国として参加いたしましたVifor(International)AGが米国、欧州などで実施していた高カリウム血症の背景を持つ慢性心不全患者を対象としたフェーズⅢ国際共同試験(適応症:高カリウム血症を伴う慢性心不全)につきましては、世界的な新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、日本における試験開始前にVifor(International)AGが当該試験の中止を決定いたしました。

コンシューマーヘルスケア製品につきましては、過敏性腸症候群(IBS)改善薬「コルペルミン」の製造販売承認を2021年8月に取得し、2022年3月に発売いたしました。

これらの活動の結果、当連結会計年度の研究開発費は前年度実績から減少し、4,789百万円(前期比11.5%減)となりました。セグメント別の研究開発費は医療用医薬品事業4,208百万円、コンシューマーヘルスケア事業580百万円でありました。

 

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