文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社グループは、「家族の絆づくり、かけがえのない思い出づくり」という方針のもと「真心の奉仕と知恵ある提案を通じて、すてきな生活文化を創造し、心豊かな社会の実現に貢献すること」を経営基本理念としております。すなわち、当社グループならではの付加価値の高い商品・情報・サービス・ネットワーク・システムの開発に努め、お客様に最高の喜びと感動を提供することにより経営基本理念を実現し、お客様や株主の皆様に信頼され、社会に貢献できる経営を確立してまいります。
(2) 経営戦略等
当社グループは、国内・海外のリゾート地における挙式サービスを行う「リゾート挙式」と国内のホテルにおける挙式・宴会・宿泊サービスと国内ローカル挙式施設における挙式サービスを行う「ホテル・国内挙式」を大きな事業分野として捉え、事業拡大に努めております。その中で、多様化するお客様ニーズに対応できるよう、単一ではなく、総合的にウェディングスタイルを提供できる業態への変容を目的とし、2015年7月に株式会社千趣会及び株式会社ディアーズ・ブレインと資本業務提携契約を締結いたしました。
この資本業務提携により、当社の強みである国内外ネットワーク・集客・製造機能を共通利用することを目的とした「プラットフォーム」を構築し、ブライダルサービス及びブライダルコンテンツの取扱い幅の拡大、さらには結婚式を起点とした生活総合領域までサービスを拡充し、収益向上を図ってまいります。また、「プラットフォーム」を軸としたあらゆるシーンにおいてデジタル化等を推進し、次世代顧客ニーズに対応すると共に、生涯顧客の創出に努めてまいります。
(3) 経営上 の 目標 の 達成状況 を判断するための客観的な指標等
当社グループは、安定的、永続的に成長するために、従来から「ROE(自己資本当期純利益率)」、「経常利益率」を重要な経営指標としてまいりましたが、今般の新型コロナウイルス感染症拡大による営業収益の大幅な落ち込みにより当連結会計年度に債務超過となっております。資本増強と手元流動性の確保、事業のダウンサイジング等によるコスト削減、及びポストコロナを見据えた事業戦略の展開等により、事業面及び財務面での安定化を図り、当該状況の解消、改善に努めてまいります。
(4) 経営環境並びに優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
ブライダル市場におきましては、少子化に伴う婚姻組数の減少や、価値観の多様化による結婚式実施率の低下等により、事業環境は近年厳しさを増しております。当連結会計年度におきましては、3月以降の新型コロナウイルス感染症拡大を受けて、世界各地で緊急事態宣言が発令するなどイベント自粛や海外渡航制限が継続することで、業界全体に深刻な影響を及ぼしております。特に、リゾート挙式市場におきましては、海外渡航制限解除や航空路線の正常化の見通しが不透明であるなど、今後も引き続き大変厳しい環境が継続すると想定されます。
このような事業環境の中、当社グループは「WATABE Sustainable Plan」を策定し、以下のことに取り組んでまいります。
①事業面及び財務面での安定化
当社グループは、当連結会計年度末において債務超過となっており、当該状況の解消のために、資本増強と手元流動性の確保が喫緊の課題となります。様々な資本政策や金融機関からの継続支援を得られる活動、及び新規投資の凍結やコスト削減により事業継続に必要な資金の確保を図ってまいります。
②新型コロナウイルス感染症拡大への対応
当社グループが展開する婚礼・宿泊・飲食・旅行等関連事業は、著しく売上高が減少する一方で、人件費、家賃などの固定費が発生し続け、経営環境の悪化が続いております。その対応として、当社グループは、コロナ禍への迅速な対応とコロナ収束後の収益回復に備えるために「WATABE Sustainable Plan」を策定し、事業構造の徹底的な見直しや人員配置の最適化によるコスト削減及び諸施策で手元流動性を確保するなど経営の安定化に努めてまいります。
③人財の確保・育成
今後の当社グループの更なる発展を支えるべく専門的なスキルを持ち、国内のみならず海外においても付加価値を生み出すことのできる人財の確保・育成に取り組んでまいります。また、社内、グループ内の人財交流を積極的に行い、組織の活性化を図り、中長期的な人財育成の体制を構築してまいります。
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