研究開発活動

 

5 【研究開発活動】

当社グループでは、持続的な成長を支える取り組みの一環として、全業種又は特定業種の顧客にとって、将来不可欠と思われる技術テーマを設定し、米国シリコンバレーや英国ロンドン、シンガポール等の世界各国のネットワークを通じて、①マルチベンダーシステムの開発、動作検証、性能評価、②最新テクノロジーの計画的な調査、③独自開発資産の形成、④新規事業の開拓を実施しております。

当連結会計年度の研究開発費は1,494百万円(情報通信事業 330百万円、新事業創出・DX推進 599百万円、 その他 565百万円)であり、主な研究開発の内容は以下のとおりであります。

 

情報通信事業において、インフラ領域から新サービス領域まで、今後成長が見込まれる下記の技術分野において、研究開発活動を行いました。

(1) DXに適用する新技術領域の調査研究

<クラウドネイティブ技術の調査研究>
コンテナ/コンテナオーケストレーションに代表されるクラウドネイティブ技術の調査研究、DevOps、CI/CDに代表されるDX時代のITライフサイクルを支える技術の調査研究

 

<エッジコンピューティングの調査研究>
オープンソースソフトウェア、センサーデバイス、通信モジュール、MVNO回線、クラウド、オープンAPI(アプリケーションプログラムインターフェイス)等、エッジコンピューティングの基盤に必要な要素技術とその連携に関する調査研究

 

<次世代ネットワークの調査研究>
トラフィックのリアルタイム処理、ネットワーク及びモバイル技術の仮想化(NFV:Network Function Virtualization)、5G-RAN(O-RAN)、ネットワークのソフトウェア制御(SDN:Software Defined Networking)、ネットワークオーケストレーション及び各種オープンソースソフトウェアの適用に関する調査研究、データセンター内ネットワークのソフトウェア制御(SDN)、クラウド管理、クラウドストレージ、運用自動化等で活用が期待される各種オープンソース技術の調査研究

 

(2) クラウドサービス(SaaS)に関する新技術の調査研究

M2Mプラットフォーム、シングルサインオン機能、クラウドポータル機能、スマートテレマティクス、マルチデバイス管理、企業向けオンラインファイル共有サービス、クラウドセキュリティ、次世代モバイルセキュリティ等スマートワークに必要なクラウドサービスの調査研究

 

新事業創出・DX推進において、豊かで安心な未来社会の構築に貢献することを目指し、社会課題の解決へ向けた新たな事業の開発、先端技術を活用したソリューション開発、及びお客様やベンチャー企業と連携した新規ビジネスアイデアの創出や事業化に向けたオープンイノベーションに関する取り組みを実施しました。主な活動は以下のとおりであります。

(1)  未来の物流実現に向けたスマート物流

・TAKADA株式会社と共同で、荷主、消費者、配送業者に向けた総合的な物流プラットフォームを活用し、効率的な共同配送を実現するDX事業の立ち上げに取り組み中

 

(2)  地域活性化に貢献するスマートタウン

・過疎化・高齢化・自動車運転免許返納により全国の自治体で移動・移送手段の課題があるため、持続可能な地域交通サービスの実現を目指すべく、MaaSオペレーション事業の企画推進の過程で長崎市との連携協定締結、川崎市におけるオンデマンド交通実証実験を実施

 

(3)  一人ひとりが自分らしく働くことで企業や経済の成長を後押しするスマートワーク

・ITで働き方変革を支援する仮想空間「CTC Digital Base」、チームの生産性を高める「Team on air」、副業を支援する「オウンドキャリア」の事業化推進等に取り組み中

 

 

(4) オープンイノベーション型の新規事業創出活動

・地域課題解決に取り組むワークショップ「デジマ式Plus」を仙台市と共に実施

・イノベーションスペース「DEJIMA」をVR技術で再現し、ニューノーマル時代に対応した新たなスペース活用の実証実験に取り組み中

・遠隔地のオフィス同士をつなぎ、離れていても〝隣〟にいる様に感じさせ、臨場感を持ったコミュニケーションを可能にする遠隔コミュニケーションサービス「tonari」を導入し、新規事業開発における社内外とのコラボレーションに活用

・スタートアップ企業の成長を支援し事業共創を目指すコーポレートベンチャーキャピタル「CTC Innovation Partners」を運営し、先端技術に強みを持つパートナー企業を探索する活動を実施

 

(5) 新規事業創出プログラムの運営

・社内オープンイノベーション創出を目的とした、公募型での新規ビジネスアイデア創出プログラムを通年常設

 

その他の研究開発につきましては、技術戦略室において、当社の中期技術戦略の方向性を踏まえ、社会的価値創出に貢献するIT利活用の可能性を追求すべく、海外を含む事例からベンチマークできる企業形態・ビジネスモデル・先端技術・商材・ソリューション等の調査・分析・検証に関する取り組みを実施しました。主な活動は以下のとおりであります。

(1) 先端技術・サービス等に関する技術動向の調査・分析

・今後の市場拡大が見込まれる、アートやゲーム等をはじめとするデジタルコンテンツを複製不可能にし、唯一性を持たせるNFT(Non-Fungible-Token)に関する技術動向調査を実施

・DX実現に貢献するFintech、次世代開発プラットフォーム、データ解析に関する技術動向の調査を実施

 

(2) リアルとバーチャルの空間融合によるコミュニケーションの高度化に関する先端技術の調査・検証

・神谷町オフィスとDEJIMA(五反田)に遠隔コミュニケーションサービス「tonari」を導入し、拠点間を仮想空間で常時接続したデジタル共創環境構築により社内外のコラボレーションを促進

・AIアバターの実装技術に関する調査およびプロトタイプアプリケーション開発の実施

 

(3) 人に寄り添い誰もが使えるITを目指した社会的価値創出モデルの企画推進

・神谷町オフィス内の「HINARI CAFE」へ自律走行型ロボットを導入し、自動配膳サービスの試験を実施

・高齢者の生活を支援し、豊かなシニアライフをサポートする次世代情報端末サービス企画を推進

 

(4) 量子コンピュータに関する技術調査

・量子技術による新産業創出協議会(Q-STAR)への参画をはじめ、産学連携による量子アルゴリズム、量子コンピュータ全般に関する技術動向リサーチを実施

・米社量子コンピュータソリューションに関する技術調査及びビジネスモデル検討を実施

・再生可能エネルギー分野における設備配置の最適化問題に対して、量子アルゴリズムの応用に関する国内企業と連携した技術検証を実施

 

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