事業等のリスク

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

 なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社が判断したものであります。

 

(1)大型不採算プロジェクトのリスク

当社の売上の約70%を占めるエンジニアリングコンサルティング事業は請負契約での受注であり、主にシステム開発、構造設計業務と解析コンサルティング業務から構成されています。そのため、契約内容やプロジェクト管理の不備によって作業工数の増大や納品物の品質低下が発生した場合、大幅な採算悪化や顧客への損害賠償等が発生し、当社の業績及び事業展開に著しく大きな影響を及ぼす可能性があります。そこで、当社は、顧客に提供するサービスの品質確保及び向上を最重点経営課題ととらえ、組織的な品質管理体制を構築・定常的に運用することで、全社一丸となり、不断の改善活動を実施しております。

当社は、システム開発分野と構造設計業務分野のそれぞれで専門的な品質保証部門であるPM品質保証センターと構造品質保証センターを設置し、各組織に統括責任者を配置することで、業務品質のチェック体制を確保しております。PM品質保証センターはシステム開発関連分野の品質・生産性向上に注力し、構造品質保証センターは構造物や建築物のような長期的視点での品質確保が問われる構造設計業務について品質のチェックを行っております。これらを含め、当社では各事業においてそれぞれの最終成果品のみならず、提案営業段階から最終工程までのプロセスごとの品質確保及び向上に取り組み、全社的な品質マネジメントサイクルを推進しております。特に近年ではプロジェクト受注前における品質リスク管理にも注力しており、さらなる品質強化に努めております。

さらに、プロジェクト管理技術の向上や技術者教育、個人情報を含む機密情報保護の重要性を十分に認識し、社内管理体制を維持強化するとともに、当社所員への教育を繰り返し徹底しております。

 

(2)新型コロナウイルス感染症に伴う事業のリスク

新型コロナウイルス感染症のような大規模な感染症等の流行に伴い、当社所員やその協働者への感染等により、事業が中断及び遅延し、当社の業績に大きな影響を与える可能性があります。当社では、事業の継続と所員及び協働者の安全確保の両面を重視しており、期を通して時差出勤やWEB会議システム等を活用し感染拡大のリスク低減に努めております。また、感染者の発生を含む緊急時を想定し、連絡・対応体制を整備しております。

 

(3)経営成績の季節的変動による資金繰りのリスク

当社は、多くの顧客が決算期を迎える3月末から6月末に成果品の引渡しが集中する傾向があり、またこの時期は比較的規模の大きなプロジェクトの完了時期に相当するため、当社の売上高及び利益は、上半期に比較して下半期の割合が高くなる傾向にあります。従って、経済状況の悪化等により銀行から借入れが困難になった場合、上半期において資金繰りが悪化するリスクがあります。

当社では、プロダクツサービス事業においてサブスクリプション型のビジネスモデル導入を進め売上時期を分散する等、季節的な売上変動による資金繰りのリスクの低減に取り組んでおります。

 

なお、最近3事業年度における当社の上半期・下半期の業績の推移は、下表のとおりであります。

(単位:千円)

 

 

2020年6月期

2021年6月期

2022年6月期

上半期

下半期

上半期

下半期

上半期

下半期

売上高

4,554,589

8,877,723

4,974,502

8,656,620

5,552,343

9,196,352

売上総利益

2,400,614

4,960,367

2,588,406

4,644,242

2,288,745

5,434,437

営業利益又は

営業損失(△)

△301,320

2,156,557

△72,335

1,790,632

△414,288

2,391,259

経常利益又は

経常損失(△)

△327,484

2,124,628

△14,975

1,779,630

△393,416

2,341,200

(注)下半期の数値は、通期の数値より上半期の数値を差し引いたものであります。

 

 

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