事業等のリスク

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

① 医療保険制度の改正について

超高齢社会に伴う医療制度改革が継続して実施されており、薬価差益の減少や、患者個人負担額の増加による来院患者数の減少等、制度改革の内容や規模によっては、クリニック・薬局の設備投資意欲の萎縮につながる可能性があり、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。

当社グループとしましては、医療機関の負担を削減することで、医療機関の経営に貢献してまいります。

 

② 医療保険制度及び介護保険制度の改正に伴うプログラム変更について

医療保険制度及び介護保険制度の改正に伴い大幅な制度変更が実施され、変更するプログラムの範囲が広い場合、変更プログラム作成の複雑化による業務量の増加が当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。

また、提供した変更プログラムに修正が必要となった場合、修正の規模もしくは内容によって当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。

当社グループとしましては、改正内容を早期に入手、対策することで、スムーズな対応に努めてまいります。

 

③ 新製品の開発及びソフトウェアの減損に係るリスク

当社グループは他社との競争に勝ち抜くため、最新の情報技術を活用したクリニック・薬局向け及び介護/福祉サービス事業者向けシステムの開発に注力しております。しかし、開発の全てが順調に進みサービスを提供できるとは限らず、制作途中における修正や見直し等によりサービスの投入に遅れが生じたり、開発そのものが中止された結果、ソフトウェアの減損処理が必要となった場合、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。

アプリケーションソフトウェアにつきましては、益盟軟件系統開発(南京)有限公司と意盟軟件系統開発(上海)有限公司で主たる開発を行っており、中国の経済発展に伴うエンジニアの給料の高騰や中国の税制方針変更に伴い、費用が増大する可能性があります。また、不透明な国際情勢の影響を受ける可能性もあります。現行の保険請求システムが大幅に変更した場合や、当社グループが想定していない新技術の普及により事業環境が激変した場合、必ずしも対応できなくなる可能性があります。そのため、当社グループの提供するソフトウェア並びにサービスが陳腐化し、ソフトウェアの減損処理が必要となった場合、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。

これらの対策として、組織再編により開発子会社を新設分割し、開発力の強化を図っております。

さらに当社グループは、時代をリードする先進的医療システムの普及の促進にあたり、業務提携やM&Aの活用を模索しております。しかし、当社グループが想定する事業展開又は業績への寄与が図れるか否か不透明であり、場合によっては、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。

この対策として、業務提携やM&Aを実施するか否かの検討に際しては、経験豊富な外部の会計事務所等を活用し、慎重に検討を行っております。

 

④ 個人情報の保護について

当社の主たるシステムは、その性質上患者情報を扱うことになり、個人情報に関わることがあります。万が一個人情報が漏洩するような事実が発生した場合は社会的信用を失墜し、それに伴う不利益は甚大なものとなり、当社グループの経営成績に重大な影響を与える可能性があります。

この対策として、データセンターにおいては、入退室管理並びに運用担当者を厳格に定め、サーバー類の運用ルールも厳格なマニュアルに規定して運用しており、運用状況が適正に行われるよう、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)及び個人情報保護マネジメントシステム(PMS)の第三者認証を受けております。また、ローカルシステムでお客様(クリニック・薬局)のデータを取り扱う際は暗号化処理を施すなど、個人情報保護のための対応を徹底しております。

 

⑤ 新大阪ブリックビルの活用について

当社グループは2005年2月に大阪市淀川区に土地を取得、2008年3月に本社ビルとして新大阪ブリックビルを建設し、本社部門が入居いたしました。また、クリニックモール内に各種医療施設、テナントオフィス部分にテナント企業が入居しております。

以下に掲げたものを含む様々な要因により新大阪ブリックビルの収支計画が想定していたものと異なる可能性があり、当社グループの経営成績、財政状態あるいはキャッシュ・フローに重大な影響を与える可能性があります。

現時点においては、入居率も十分な内容であり、賃料収入におきましても、安定した収益を確保し、相場と合わせる形で賃料収入の増加を図ります。

 

ⅰ)賃料収入に係るリスク

新大阪ブリックビルの収支計画は一定の空室リスクを想定しておりますが、今後、想定以上に空室が発生した場合や、賃料について想定している水準を確保できなかった場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

ⅱ)減損に係るリスク

今後の経済情勢の変化等により空室率の上昇や賃料水準の低下等が生じ、新大阪ブリックビルに対して減損処理が必要となった場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

ⅲ)自然災害等に係るリスク

地震、火災、事故やテロ等により、新大阪ブリックビルが毀損、滅失又は劣化する可能性があり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

⑥ 新型コロナウイルス感染症による影響について

新型コロナウイルス感染症の影響で、各市場には次のような影響が出てきております。薬局市場におきましては、来局数の減少及び処方の長期化により、処方箋枚数が減少してきている一方で、新型コロナウイルス感染症への対応による遠隔服薬指導や処方薬の郵送対応が増加してきております。医科市場におきましては、一部診療所の診療科目で受診を控える動きがあり患者数が減少してきている一方で、特例措置によりオンライン診療が初診から適用されるようになっております。また、介護/福祉市場は、病院の入院ベッド数の削減と、超高齢社会に伴う新規施設の増加による成長市場ではありますが、短期的には通所介護や短期宿泊施設の臨時休業が増加してきております。

また、外出自粛に伴う対面による営業活動の減少、新規開業予定のお客様の機器導入・開業時期の見直し、学会や展示会、商談会の延期に伴う対面による各製品のPR機会の減少等により、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。

このような環境の中、医療(クリニック・薬局)、介護/福祉業界のシステムを通じてサポートしていく当社グループとしましては、お客様と従業員の健康と安全、そして業務面への影響を最小限に止め、安定したシステム供給とサービスを継続してご提供するため、以下の取組みを当社グループ全体で実施しております。

 

ⅰ)勤務体制の変更

時差出勤・在宅勤務を推奨

Web会議、テレワークの活用

 

ⅱ)営業活動

Webや電話を活用した営業活動

Web上でのお客様向け体験企画の実施

お客様向けにシステムの構成や比較・検討用ツールの提供

YouTube等、Webによる情報発信の実施

 

ⅲ)サポート活動

Webでの問い合わせ対応

ポータルサイトによる取引先や顧客ロイヤリティの向上

 

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