当社グループにおける研究開発活動は、液体高速充填用フィルムとその性能を生かす充填機械の開発を行っております。加えて、社会的にも問題となっている少子高齢化による働き手不足や廃プラスチックによる環境汚染問題対策についても注力し、液体包装分野でこれまで培ってきた知見・経験に磨きをかけつつ、持続的成長に繋がる次世代の新たな価値提供分野の開発にも積極的に取り組んでおります。
当連結会計年度における研究開発活動の概要は次のとおりであります。
(1) 環境負荷低減に向けた取り組み
プラスチックごみの環境影響がクローズアップされ、社会全体でこの問題に取り組む必要があり、液体包材にも同様の配慮が求められます。そのため、当社でも持続可能な社会に貢献すべく、食品ロス削減や地球環境に配慮した液体充填用フィルムの開発に取り組んでおります。植物由来の原材料を使用するだけでなく、多様な内容物や賞味期限延長への対応等、複雑・多岐にわたる様々な状況を考慮し、かつ高効率な充填を目指した環境対応フィルム「Taisei ECO-Logical Film」を開発し、日本包装産業展(JAPAN PACK2022)に参考出展いたしました。
今後も資源循環型プラスチック等の技術開発や軟包装の利点を生かしたパッケージとしての利便性向上及びライフサイクル全体での環境負荷低減を追求した開発を継続してまいります。
(2) お客様の充填環境のサポートに向けた取り組み
社会環境の変化に伴い、労働力不足を背景とした事業の効率化への取り組みが重要視されております。
当社では、充填中に行う調整を自動制御することで「スキルレス化」と「包装品質の均一化」を目指した充填ラインの開発を進めております。また、クラウドを用いて充填機械からのデータ集積を行い、トレーサビリティ、故障予知等をデータ管理できるポータルサイトの開発にも着手し、充填機械だけでなくお客様の液体充填環境をトータルサポートできるシステム開発に取り組んでおります。
今後も、長年にわたり蓄積された液体包装の知見やノウハウを生かし、充填ラインとポータルサイトの連携により集約した情報のフィードバックを行い、サポート体制強化による事業領域の拡張に取り組んでまいります。
このように、フィルム分野・充填機械分野双方の技術と液体充填理論の構築を積極的に行った結果、当連結会計年度における研究開発費の総額は
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