文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社は国内唯一のワックス専業メーカーとして独自の技術により多種多様かつ高品質のワックス製品およびワックスを原料とする各種変性品並びにローサルファー重油を製造しております。また、永年にわたり蓄積された技術を基に需要家に対するきめ細かなサービスの提供はもとよりあらゆるご要望にもお応えできるよう基礎研究から製品の改良、新用途の開拓、新製品の開発まで幅広い販売開発活動に取り組んでおります。近年、加速する技術革新、環境問題、省エネルギーの観点から、情報化社会に求められている素材、環境問題に対応する素材、快適生活に役立つ素材の提供等、時代の要求にも応じられる新製品を数多く創出・提供することを目指し、社会・文化の発展に貢献することを基本方針としております。
2021年度の回復基調をより確かなものとし「中期計画21-24」の歩みを軌道に乗せるために、2022年度は以下の重点施策に取り組みます。
① “高機能・高品質製品”と“成長市場”の追求
(ライスワックス事業)
これまでの市場調査、サンプルワークを通じて充分な市場の手応えを得ており、2022年度は設備投資含む事業計画を策定します。
(タイヤ向けワックス事業)
タイ子会社業績もコロナ禍を乗り越え黒字安定し、アジア市場におけるプレゼンスは確立しつつありますが、2022年度は新規開拓等によるボリューム拡大よりも、既存顧客ニーズの取りこぼしを無くし、より高付加価値帯のマーケティングに注力いたします。
(分子蒸留事業)
既存顧客の新機種搭載トナーのニーズを着実に取り込むと共に、設備の稼働率アップに貢献する取組みも継続いたします。
② 徳山工場の中長期設備投資計画策定
“脱重油”対応設備投資に加え、精製設備や蒸気ボイラーの環境対応型への切替え、原料タンクや大型船専用桟橋等の強靭化など、今後10年の間に必要な投資・補修案件を網羅し優先順位をつけた中期的実施計画を策定します。
同時に、2029年創業100周年に向けたCO2排出削減目標設定とその具体的な実行計画も策定します。
③ 物流改革と在庫削減プロジェクト
有利子負債圧縮策の柱となる、たな卸資産の削減につきましては、“脱重油”方針にも沿った原料貯蔵タンクそのものの削減や、流通倉庫活用・小口配送集約化等による製品在庫削減など、長年かけて作り上げてきた物流システムの改革と一体的に進めてまいります。
④ 配当の考え方
2021年度は3期ぶりの黒字化を果たしたとはいえ、当社はいまだ財務健全化の端緒に就いたばかりです。
「中期計画21-24」期間を通して、キャッシュ・フローを重視し着実に財務基盤の再構築を進めてまいります。つきましては、以下の業績見通しに沿った配当目標とさせていただきたく、株主のみなさまのご理解を賜りたくお願いする次第です。
なお、配当の基本方針については、第4 提出会社の状況 3配当政策に記載のとおりであります。
⑤ 業績目標(連結)
|
2022年度 |
2024年度 |
売上高 (百万円) |
31,300 |
26,200 |
営業利益(百万円) |
710 |
1,500 |
当期利益(百万円) |
490 |
1,220 |
配 当 (円/1株) |
5 |
10 |
(注)中期計画の2024年度業績目標は、2021年2月に策定
なお、本業績想定の前提条件等は、作成時点での入手可能な情報と過去の実績、傾向を参考に算出しておりますことをあらかじめご了承賜りますようお願いいたします。
今後の世界経済において、新型コロナウイルス感染症は徐々に収束に向かい、経済活動も緩やかに回復するものと考えておりますが、依然として経済下振れのリスクは残り今後の動向は不透明な状況が続くものと予測されます。
こうした経済情勢にあって、当社グループは、新型コロナウイルス感染症の拡大防止、終息に向けて最大限尽力するとともに、中期計画(21-24)に基づく諸施策を実行し、当社グループの企業価値の向上に努めてまいります。
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