文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものになります。
(1)経営方針
当社は、「魔法のような、新体験を。」というコーポレート・ミッションを掲げており、今までにない新しいエンターテイメントの体験を世の中に提供することを目的に、VTuberグループ「にじさんじ」の運営等のサービス展開を行っております。
(2)経営環境
① VTuberグループとしての特徴
当社の強みはVTuberによるライブ配信におけるVTuberとユーザーとの双方向のコミュニケーションを通じて培うVTuberとユーザーとのファンコミュニティであると考えています。当社のVTuberビジネスにはその特性上、以下に掲げる3つの強みがあると考えております。
1.当社ではVTuberのイラスト、キャラクターを会社がデザイン・設定し、VTuberのIPを会社が保有しております。会社がIPを保有することで、IPを活用したコマース領域やプロモーション領域への展開のしやすさや、ライバーの高い活動継続率などといった安定的な事業体制につながっております。
2.バーチャル世界においては現実世界における知名度を活かすことができず、バーチャル世界における知名度が重要となると当社では考えております。有名キャラクターや芸能人が一時的にVTuberビジネスを開始することは予想されるものの、グループとして成功する上では、ライブストリーミングを通じて獲得したファンとライバーとの間の関係性は他社の参入障壁となると考えております。
3.VTuberはバーチャルキャラクターであるため、ライバーの現実世界における制約(性別、職業、国籍等)を受けることなく配信が可能です。また、定期的なコンプライアンス研修の実施や動画内容のパトロールを行うことでコンテンツの健全性を確保し、炎上の発生を抑えることに繋がると考えております。
② 当社の業績について
当社は、VTuberグループ「にじさんじ」の運営を起点として、ライブストリーミングで培ったファンコミュニティに、コマース領域(コンテンツ販売、イベント)やプロモーション領域を提供することで、VTuberをライブストリーミングにとどめることなく活動領域の拡大に取り組んで参りました。
当社の業績は、2020年4月期は売上高3,478,701千円、営業利益44,267千円(営業利益率1.3%)でしたが、2021年4月期は売上高7,636,041千円、営業利益1,452,015千円(営業利益率19.0%)、2022年4月期には売上高14,164,140千円、営業利益4,191,075千円(営業利益率29.6%)と売上高が大きく増加するとともに、営業利益率も大幅に改善しております。売上高増加の背景は、所属VTuber数の増加よりも、サポート体制の拡充を優先することにより、配信動画の質が向上し、YouTube再生時間の増加、「にじさんじ」のファン数増加により、ライブストリーミング収益が拡大されました。加えて、コマース領域が大きく伸長し、VTuberの活動の幅の拡がりと共に認知度も高まることで、「にじさんじ」に企業案件を依頼いただける顧客企業が増加し、プロモーション領域も大きく伸長したことにあります。
また、当社の営業利益率についても、2020年4月期から2022年4月期にかけて大幅に改善しておりますが、当社が計上している売上原価のうちには、デザイナー、エンジニア、映像制作等の原価的な性質を持つ人件費や外注費の一部や配信スタジオの賃料等といった、必ずしも売上高の成長に比例して増加するとは限らないコストも含まれております。また、販売費及び一般管理費に含まれるコストも、営業、事業開発、経営管理等の原価項目以外の人件費、地代家賃等をはじめとして売上高の成長に比例して増加するとは限らないものが大半となります。
③ 当社所属VTuberとファンコミュニティについて
約150名のVTuberで構成されるVTuberグループ「にじさんじ」では、各VTuberの動画配信を視聴したユーザーとの間で、他の「にじさんじ」所属VTuberの動画配信の視聴やコマース領域、イベント領域及びプロモーション領域を通じた接点を持つこと等により、当該ユーザーの「にじさんじ」のファンとしての定着を図っております。また、当社の新人VTuberは「にじさんじ」グループの一員としてデビューすることで、「にじさんじ」の既存ファンコミュニティを活用して、ファンを獲得することが可能となっております。
Vtuber別収益の分散と収益基盤の安定性
VTuberはキャラクターとしての魅力に加えて、ライバーと配信を通じたコミュニケーションができるといった特性から、そうしたコミュニケーションを通じてファンとの関係性を深めていくことで各VTuberそれぞれがファンとの関係を築いていくという特徴があると考えております。また、当社は特定のVTuberへの依存が低いと認識しており、幅広いVTuberの活動に支えられて運営を行っております。それは収益分散状況に表れていると考えており、2022年4月期売上高のうち、約35%はTOP10のVTuberにより獲得された収益であり、約50%はTOP20のVTuberにより獲得された収益となっております。こうした収益の分散状況から、当社は、仮に特定のVTuberが引退をすることになったとしても収益基盤への影響が限定的であり、当社事業の継続性・安定性は高いと考えております。また、VTuberあたりの月間売上高(注1)は2020年4月期2,928千円、2021年4月期6,178千円、2022年4月期10,829千円となっております。
当社所属VTuber志望者数や継続率から見た安定性
当社では所属VTuberの活躍を通じて「にじさんじ」のファンコミュニティが拡大することで、「にじさんじ」というプラットフォームで活動を希望するライバー候補者の人数が増加し、それがより魅力的な才能に出会える可能性の最大化に繋がると考えております。そうした新たな才能との出会いを通じて、「にじさんじ」により多くのファンを呼び込み、「にじさんじ」をVTuber業界でのブランドとして更に大きく成長させていくことができると考えています。実際に、「にじさんじ」でライバーとして活動を希望するオーディション応募者の数も増加傾向にあり、本書提出日現在までの累計で過去50,000人以上の応募があり、平均合格率は1%を切る水準となっております。
「にじさんじ」に所属するライバーにVTuber活動を安定的に継続していただくことが、事業の継続性という観点からは肝要だと考えており、2022年4月期のリテンション率は98%(注2)となっております。前記「第1 企業の概況 3 事業の内容 (3)当社の事業分野別の内容」にて記載のとおり、当社はVTuberの活動を幅広くサポートしており、ライバーの方々に安心して活動していただける体制の構築に努めております。
(注)1.各事業年度の月間平均売上高を各事業年度末時点でのVTuber数で割って算出したVTuberあたり売上高
2.2021年4月末時点の「にじさんじ」所属VTuber数から2022年4月期期間中に卒業した「にじさんじ」所属VTuberを控除したものを、2021年4月時点での数で割って算出
④ VTuber市場の更なる成長可能性
VTuber市場は、誕生から間もない市場であり、VTuberの活動の幅の拡大に合わせて、アクセス可能な市場規模は今後も拡大していくと当社は考えております。VTuberは、2016年12月頃より、バーチャルな存在として活動するYouTuberを呼称する用語として用いられるようになった言葉であり、2017年には主に個人で活動するVTuberが多く生まれました。当社がVTuberグループ「にじさんじ」の活動を開始したのは2018年2月で、2018年以降は当社のように個人ではなくグループとして活動するVTuberが増加した時期であり、また、既存キャラクターのVTuber化や企業の広報宣伝を目的としたVTuberが誕生する等、VTuberはその活動を多様化していきました。こうした発展を背景に、VTuberとして活動する人数は、株式会社ユーザーローカルによると16,000名を超えるとのことであり、現在まで増加傾向が続いております(注1)。また、VTuber市場への関心の高まりを示す一例として、「VTuber」という言葉がインターネットで検索される頻度は2017年以降、現在に至るまで継続的に上昇しており(注2)、その注目の高さを裏付けているものと考えております。
ライブストリーミング領域においては、既存のYouTube配信やアニメの配信市場(930億円(注3))が類似した市場であると考えており、その一部を置き換えうると考えております。同様に、コンテンツ販売においては国内アニメ市場のグッズ販売市場(5,819億円(注3))を、イベントは国内アニメ市場のライブ市場(290億円(注3))の一部を置き換えうると考えております。また、プロモーション領域においては、日本の動画広告市場(4,205億円(注4))の一部を置き換えうると考えております。加えて、今後VTuberが活動領域を拡げることで、更にアクセス可能な市場は拡がっていくと考えております。例えば足元ではVTuberが歌手デビューを通じて、国内の音楽市場にアクセス可能となっているほか、VTuberがTVに出演する機会も増えていることから、今後リアルとバーチャルにおける芸能人/タレントの垣根がなくなっていくことで、VTuber市場が更に拡大する可能性があるものと考えております。
(注)1.株式会社ユーザーローカル「バーチャルYouTuber、本日1万6千人を突破(ユーザーローカル調べ、2021年10月19日時点)」
2.Googleトレンド人気動向における「VTuber」Google検索インタレスト推移
3.一般社団法人日本動画協会「アニメ産業レポート2021」
4.株式会社サイバーエージェント「サイバーエージェント、2021年国内動画広告の市場調査を発表」
(3)中長期的な経営戦略等
① 日本における「にじさんじ」を起点とするファンコミュニティの更なる拡大
VTuberグループ「にじさんじ」は、VTuber市場の発展とともに、日本において成長をしていると考えております。ライブストリーミング領域においては、VTuber数の増加により配信時間が伸び、「にじさんじ」に興味を持っていただいた視聴者の方々が、その視聴を通じてVTuberに共感、愛着、信頼といった想いを持つ中で、YouTubeのチャット機能での双方向のコミュニケーションを通じてファンとなっていくと考えております。また、ライブストリーミング領域に加えて、コマース領域やプロモーション領域での接点を通じて、当社のサービスに熱狂、応援、無二といった想いからサービスに金銭をお支払いいただけるファンが生まれてくるという流れで、これらの事業は成長していると考えております。
そのうえで、当社のプラットフォームが今後も安定的に成長を継続させるためには、所属VTuberの安定的な増加、ファンの獲得に向けたVTuberクオリティの向上、視聴者の流入を増加させるためのVTuberとの接触回数の向上、視聴者が興味を抱くようなイメージブランディングが、重要であると考えております。今後も新たな「にじさんじ」のファンを獲得していくことを目指して、当社では以下の施策を検討しております。
(a)所属VTuberの安定的な増加及び育成の強化
当社ではこれまで、「にじさんじ」のファン拡大を背景として、多くのライバー希望者を獲得しており、その希望者の中から魅力ある配信者を選考することで、人気VTuberを生み出すことに注力してまいりました。魅力あるライバーの獲得は、当社のサービス拡大の根幹を成すものであり、ライバーの育成に注力してまいります。
当社は、2021年6月にバーチャル・タレント・アカデミーと呼ばれるVTuberの養成所を開校しております。ライバー候補の方々をVTuberとしてデビューさせる前段階において、配信トレーニング、ボイス・歌唱トレーニング、ダンス・モーショントレーニング、ファンとの向き合い方、動画編集・スタジオ活用能力の強化等、個々人が希望する活動の方向性等を加味しながら、育成機能を強化していくことを考えております。そのうえで、そうしたプロセスを経て魅力あるVTuberとしての成長を遂げた方々に優先的にデビューしていただくための体制整備を目指してまいります。また、このような育成プログラムは既存のライバーにも活用可能とすることで、既存VTuberの魅力の底上げにも寄与していくことを考えております。
(b)当社所属VTuberの構成
当社では本書提出日現在、約150名のVTuberをマネジメントしており、各VTuberは「にじさんじ」というグループに所属しておりますが、個々のVTuberは基本的に独自の活動をそれぞれが行っている状況です。また個々のVTuberが持つキャラクター設定等の世界観やキャラクターデザインも共通したものとなっているわけではなく、多種多様な形をとっております。そうした多種多様なVTuberが所属していることは「にじさんじ」が持つ魅力の一つだと考えている一方で、「にじさんじ」というグループに対して更に幅広い層のファンからの興味・関心を持ってもらうためのブランディング施策として、より統一された形でのプロデュースを行うことを考えております。
具体的には、新たにデビューさせるVTuberについて、これまで以上にバランスを意識しています。従来は配信に強みを持つタイプのVTuberでかつ女性キャラクターが中心であったものを、今後は男性キャラクターを増加させることに加えて、VTuberの特性としてアーティスト的な特性やアイドル的な特性、その他新しいコメディスタイルといった特性別のバランスをとっていくことを考えております。
(c)プロモーションへの注力
「にじさんじ」ではこれまでファン拡大のために大規模なプロモーションは行っておらず、ファンからの口コミやSNS等での話題を基礎としてファン層を拡大してきております。一方で、今後より広いファン層を獲得するためには、大規模なプロモーションで認知度のみを追いかけるのではなく、話題性を重視したSNSマーケティング等の手法を積極的に取り入れていくことを考えております。
具体的には、新規VTuberのデビューをSNSプロモーションといった形で後押しすることや、既存VTuberのイベント開催や楽曲リリース等に合わせて、適切な広告等と組み合わせてプロモーションしていくことを考えております。
(d)ライバーのコンテンツ配信サポート及び企画
ライブ配信の内容に関しては、コンテンツの多様性を担保する観点からライバーに一任している一方で、継続的にコンテンツを生み出さなくてはいけないライバーの負担を軽減し、かつファンに継続的に興味・関心をもってもらう観点から、会社が練りこんだコンテンツを提供することも有効と考えております。
またライバーのライブ配信をサポートする観点から音楽レーベルとのタイアップやゲーム会社の利用許諾を取得しております。
② VTuberビジネスにおける海外展開の更なる成長
VTuberの世界での認知度はまだまだ発展途上段階だと考えております。しかしながら、VTuber市場に類似していると当社が考えるアニメ市場は世界でも大きな市場となっており、一般社団法人日本動画協会によると、2020年の日本アニメの海外市場規模は約1.2兆円と推計されており(注1)、国内市場と同程度の市場が存在するとされております。こうした点に鑑みても、VTuber市場の海外での市場規模は潜在的に大きいと当社は考えております。
当社では現在、英語圏及び中国を中心に海外でもVTuberビジネスを展開しております。北米を中心とする英語圏においてはYouTubeの認知度やアニメ人気等も背景に、2021年5月にVTuberユニット「Lazu Light」として3名のVTuberがデビューしており、本書提出日現在では20名のVTuberが英語圏で活動しています。海外における施策の基本的な考え方は国内VTuberビジネスにおける戦略と概ね同様のアプローチとなりますが、広告やSNSマーケティング等を活用した認知度の拡大、VTuberの世界観設計、オリジナル楽曲制作、簡易アニメ制作を通じたVTuberブランディングによる興味・関心の誘引、手軽に楽しめるために、ユーザーの視聴時間が短くなるような短尺の動画制作等を実施することにより、ユーザーの視聴ハードルの引下げ等を推進してまいります。また、日本同様にライバーの確保が事業拡大の根幹となると考え、海外において配信活動を行う方々にアプローチしながら、将来のライバー確保に注力してまいります。
(注)1.一般社団法人日本動画協会「アニメ産業レポート2021」
(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社のコーポレート・ミッションの実現及び持続的な成長と企業価値向上を表す指標として、売上高、各領域別売上高、営業利益、営業利益率を経営上重要な指標として位置付けております。また、売上高の拡大には、にじさんじVTuber数、YouTube再生時間、ANYCOLOR ID数の拡大が必要であると考えております。以下では、当社のサービス別の売上高推移と営業利益を掲載しており、これらは多様な収益基盤を軸とした成長性と収益性の拡大を示していると当社では考えております。
領域別業績と営業利益の推移
(単位:千円) |
|
2020年4月期 |
2021年4月期 |
2022年4月期 |
売上高 |
3,478,701 |
7,636,041 |
14,164,140 |
国内ライブストリーミング領域 |
1,238,714 |
2,399,146 |
2,992,195 |
国内コマース領域 |
1,519,334 |
3,355,358 |
6,638,400 |
国内イベント領域 |
410,433 |
602,302 |
785,559 |
国内プロモーション領域 |
262,994 |
1,037,759 |
2,269,832 |
NIJISANJI EN |
- |
- |
1,126,843 |
その他領域(注) |
47,225 |
241,472 |
351,307 |
営業利益 (営業利益率) |
44,267 (1.3%) |
1,452,015 (19.0%) |
4,191,075 (29.6%) |
(注)その他領域には、インドネシア、韓国、中国でのVTuberビジネス等を含んでおります。
KPIの推移
|
2020年4月期 |
2021年4月期 |
2022年4月期 |
VTuber数(日本) VTuber数(英語圏) |
99名 ― |
103名 ― |
109名 20名 |
YouTube再生時間(日本) YouTube再生時間(英語圏) (百万時間) |
272 ―
|
496 ―
|
571 56
|
ANYCOLOR ID数(万アカウント) |
― |
22 |
53 |
(5)優先的に対処すべき事業上の課題
当社の優先的に対処すべき主な課題は以下のとおりであります。なお、優先的に対処すべき財務上の課題はございません。
① サービスの健全性の確保
当社では、健全なコンテンツを発信していくことが、中長期的にはファンや顧客企業の獲得・蓄積に資すると考えており、当社に所属するライバーに対するコンプライアンス研修やコンテンツ管理に注力しております。また、SNS等の普及により、インターネット上でのクリエイターに対する誹謗中傷等が社会的に問題となっております。当社では、所属するライバー等をそうした脅威から保護するための体制の強化を進めてまいります。
② サービスの認知度向上
当社が今後も高い成長率を持続していくためには、VTuber及び「にじさんじ」の認知度を向上させ、継続的に新規ファンを獲得していくことが必要不可欠であると考えております。これまでの活動を通じて、10代後半から20代前半の方々を中心に主には若年層の方々の間で一定の認知が広がってきているものの、更に幅広い層のファンを獲得するために、SNSを中心としたマーケティングや広報活動の拡充を推進してまいります。
③ ライバーの発掘と育成
当社にとって、所属するライバーの育成と、新規でのライバーの発掘は事業上の根幹をなすものとなっております。当社は現在所属しているライバーに向けて、動画やコンテンツの制作に係る支援や企業案件の獲得、視聴者やファンの増加のための各種サポートを引き続き一層強化するとともに、VTuberの世界観やキャラクターデザインの改善等、様々な取り組みを継続してまいります。また、未来のライバーの発掘や育成のために、これまでに実施しているオーディションの形に捉われず、様々な可能性を追求してまいります。
④ 新技術への対応
当社は、技術の発達によりエンターテイメントにおける新たな方法による表現が可能になり、ファンの方々に提供できる体験を進化させることができるという認識のもと、新技術への対応を適時に行うことが重要な課題であると考えております。したがって、当社では、VRやAR等を含む、近年において次々と登場する新技術に対応すべく、必要な対応や投資を積極的に行ってまいります。
⑤ 優秀な人材の採用と育成
当社の継続的な成長には、事業拡大に応じた優秀な人材を採用するとともに、組織体制を整備していくことが重要であると考えております。当社のコーポレート・ミッションに共感し、高い意欲を持った優秀な人材を採用していくために、積極的な採用活動を行っていくとともに、従業員が働きやすい環境の整備や人事制度の構築を行ってまいります。また、採用後も、当社で存分に力を発揮することを後押しするために、業務を通じたトレーニングの他、研修制度等の充実にも努めてまいります。
⑥ 海外市場の開拓
当社では現在、英語圏及び中国を中心に海外でもVTuberビジネスを展開しておりますが、これらの地域におけるVTuberの普及は発展途上の段階であり、積極的に事業拡大を図っていく中で、海外におけるVTuberの浸透に努めてまいります。また、現在進出していない国・地域におけるVTuberビジネスの可能性についても、継続的に検討してまいります。
⑦ 情報管理体制の強化
当社では、所属ライバーや顧客に関する個人情報を保有しており、その情報管理を強化していくことが重要であると考えております。今後も社内規程の厳格な運用や、役職員に対する定期的な社内教育の実施、情報セキュリティシステムの整備等に取り組み、一層の情報管理体制の強化、徹底を図ってまいります。
⑧ 内部管理体制の更なる強化
当社のさらなる成長のためには、業務の効率化や、事業の規模やリスクに応じた内部管理体制の更なる強化が重要な課題であると認識しております。今後も、事業上のリスクを適切に把握・分析したうえで、リスク管理規程やコンプライアンス規程等の改定、社内教育の充実等を通じて、適正な内部管理体制の整備に取り組んでまいります。
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