事業等のリスク

 

2 【事業等のリスク】

本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。また、発生する可能性が低く、当社として必ずしも重要なリスクとして考えていない事項につきましても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項につきましては、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。当社はこれらのリスクの発生可能性を考慮した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであり、将来において発生する可能性のあるすべてのリスクを網羅するものではありません。

当社は、リスクを適切に把握するため、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレート・ガバナンスの概要 (f) リスク管理委員会」に記載しておりますリスク管理委員会を設置し、日常的にリスクの把握に努めております。

 

(1) 事業環境について

① 法的規制について(発現可能性 中、影響度 大)

当社は、人々の位置情報データを取得してAI解析することにより、マーケティングや社会課題解決の最適化を図っております。

位置情報データは、アプリケーションや各種Webサービス等において、許諾を得たユーザの端末より取得されております。取得されたデータは、生活を便利にするための情報発信、お得なクーポンや広告等の配信、市場調査や都市計画等のための統計データの作成、インフラの整備、災害時の対策等を目的として、国や地方自治体、研究機関や民間企業等において活用されております。

位置情報データは、基本的に、単体では特定の個人を識別することはできず、他の情報と容易に照合して特定の個人を識別することができない限りにおいては、個人情報保護法が定める「個人情報」には該当しません。一方、位置情報データは蓄積や利活用の方法によって、行動経路や滞在履歴が可視化されたり、特定の個人が識別されたりする可能性が高まる性質があります。当社は、複数の情報に基づきAIにて推定される属性や居住地、勤務地の情報は、実際にデータをご利用いただく際は、敢えて誤差(エリア単位の粒度とする等)をつけて利用いただくという配慮を行っております。また、当社は、一般社団法人LBMA Japan(注)が、位置情報データの利活用に関する業界全体としての基準を定めた「位置情報関連ビジネスを展開する上での活用に関するガイドライン」に則した運用を実施するように努めております。

しかしながら、個人情報保護委員会・公正取引委員会、他規制官庁から位置情報を利用した広告、位置情報データの分析用途に対する制限が行われた場合は、当社の収益機会に制約がかかる可能性があり、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。なお、当該リスクが顕在化した場合に当社の経営成績等の状況に与える影響につきましては、合理的に予見することが困難であるため、記載しておりません。

当社は、一般社団法人LBMA Japanに設立メンバーとして参画しており、業界に重要な影響を及ぼす規制動向を注視し、必要に応じて本事業者団体を通じて働きかけを行ってまいりたいと考えております。

 

(注) LBMA(ロケーションベースドマーケティングアソシエーション 本部:カナダ President/Founder:Asif Khan)は、世界各地に支部を持ち、多数の企業会員を持つ世界的企業連合であり、ロケーションマーケティング・サービスに関する研究と教育、共同イノベーションの促進を目的とした国際的な非営利団体であり、一般社団法人LBMA Japanは、LBMAの日本支部であるとともに、日本国内における位置情報マーケティング、サービスを推進する非営利社団法人であります。

 

② レピュテーションリスクについて(発現可能性 低、影響度 大)

当社は人々の位置情報データを、Bluetoothが有効となっているスマートフォンやタブレット等を通して、またはアプリケーションとの連携を前提として、合法かつ適切に取得、分析し、企業の広告配信や市場調査等に利活用しておりますが、一般のユーザにより、「データが取得されていることの不快感」をSNSやブログ等において指摘され、非難を受けるリスクがあります。位置情報取得・活用に関する悪いイメージが広がった場合、位置情報データを利活用しようとする企業等が減少し、位置情報データを中心としたリアルタイムビッグデータを高精度にAI解析し、ソリューションを提供している当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。なお、当該リスクが顕在化した場合に当社の経営成績等の状況に与える影響につきましては、合理的に予見することが困難であるため、記載しておりません。

 

当社は、当社の位置情報技術(SDK)(注)を各社のアプリケーションと連携させるにあたり、本アプリケーションをダウンロードするエンドユーザへの許諾プロセスを必ず導入することにより、データの取得・活用における透明性を図り、位置情報データ利用に関する否定的な風評が広まることのないように努めております。今後もプライバシー保護に配慮し、位置情報の取得に係るエンドユーザの理解を得られるよう努めていきます。

 

(注) SDK(ソフトウェア開発キット)とはアプリに組み込むプログラムをいいます。

 

③ 競合との競争激化によるリスクについて(発現可能性 低、影響度 中)

位置情報を活用したマーケティング企業は増加傾向にあり、技術的な側面からみた参入障壁は、著しく高いものとは言えず、したがって、資金力、ブランド力を有する大手企業をはじめとする競合他社が参入し、今後類似サービスを提供する事業者の増加が予想されます。それにより、価格競争など市場競争が一層激化し、サービス価格の引き下げを強いられる、または市場シェアが低下するなどにより、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。あるいは、全く新しい発想や技術を活用した競合サービスが登場し、かつそれが市場に支持されることにより、当社サービスの相対的な優位性が低下した場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。なお、これらのリスクが顕在化した場合に当社の経営成績等の状況に与える影響につきましては、合理的に予見することが困難であるため、記載しておりません。

当社は、ネット・リアルの売上を最適化するためのDXコンサルティング、CDP構築、モバイルアプリ開発、総合的な広告サービスを提供することで、業界最先端の事例創出を目指し、実験的取組みを実施し、新しい用途開発を行うことでサービス領域の拡大に努めるとともに、位置情報・関連リアルデータを活用したAIアルゴリズム・Ambient技術(注)開発に取り組み、業界での地位確立に努めております。

また、当社はショッパーみえーるをはじめとしたSaaS製品を開発し、クライアントからの継続的な収益を確保することに注力しております。SaaS製品を入り口として広告やアプリ開発等その他の自社サービスの利用により解約率の低下に努めております。結果として、安定した収益体制を構築することで業績が低下するリスク低減を図ります。

 

(注) Ambient技術とは、数理統計・最適化理論に基づく汎用データ解析技術のことであります。

 

④ 位置情報提供ユーザの減少について(発現可能性 低、影響度 大)

当社は、ビーコン等IoTセンサーが発する信号をBluetooth接続されているスマートフォン等のデバイスがキャッチする仕組みにより位置情報を取得しておりますが、Apple, IncやGoogle LLCが、デバイスの位置情報の取得条件を厳しくするなどiOS/Androidの方針変更を行った場合、位置情報連携アプリの減少によりログ採取量が減少いたします。取得データの絶対量が減少することによりデータ解析精度が低下し、高精度にターゲットを選定した効果的な広告配信サービス等、ビッグデータ解析に基づくサービスが成り立たず、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。なお、当該リスクが顕在化した場合に当社の経営成績等の状況に与える影響につきましては、合理的に予見することが困難であるため、記載しておりません。

当社は、常にApple, IncやGoogle LLCのルール変更の動向について情報収集、調査を行い、両社の変更に対して迅速に対応できる体制を整備しております。また、別の手段にて位置情報データを取得できるよう、リスク低減のための開発を進めております。

 

⑤ 技術革新について(発現可能性 低、影響度 中)

当社が主として事業を展開しているIoT、AI分野は技術革新のスピードが非常に速いため、新技術による新製品開発、サービス開発、新市場の開拓に継続的に取り組んでおります。しかしながら、万一新技術等への対応に遅れが生じ、提供している技術が陳腐化する場合や、採用した新技術等が浸透しなかった場合、顧客ニーズの変化に適切に対応できず事業競争力が低下した場合、あるいは顧客ニーズに応えるために新技術及び新サービス開発に多額の資金が必要となった場合、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。また、予測不能な外部環境の変化やニーズの読み違いにより、開発した新機能や新サービスが期待どおりの成果を上げられない場合、当社の財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。なお、これらのリスクが顕在化した場合に当社の経営成績等の状況に与える影響につきましては、合理的に予見することが困難であるため、記載しておりません。

当社は、最新の技術や顧客ニーズを全社的に収集、共有する仕組みを構築しており、優秀な人材の確保や教育によるマーケティングや技術開発のノウハウの蓄積等に積極的に取り組み、技術革新や顧客ニーズの変化に迅速に対応できるよう努めております。

 

⑥ 新規事業について(発現可能性 低、影響度 中)

当社は、今後も事業規模の拡大及び収益基盤の強化のため、新サービスもしくは新規事業の展開に積極的に取り組んでまいりますが、これにより、人材の採用やシステム開発等の追加的な投資が発生し、安定的な収益を生み出すには時間を要することがあります。また、新サービス、新規事業の展開が当初の計画通りに進まない場合には、投資を回収できなくなる可能性があること、新サービス、新規事業の内容によっては固有のリスク要因が加わる可能性や、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。なお、これらのリスクが顕在化した場合に当社の経営成績等の状況に与える影響につきましては、合理的に予見することが困難であるため、記載しておりません。

 

⑦ 海外市場について(発現可能性 中、影響度 中)

当社は、事業拡大戦略の一環として、海外展開を行ってまいります。進出にあたっては、現地の市場動向や関連法令の有無・内容等に関する調査を行い、慎重な判断を行っておりますが、今後、予期しない法規制の変更、政情不安等による社会的混乱等のリスクが顕在化し、当初の計画どおりに事業展開が進展しなかった場合には、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。なお、当該リスクが顕在化した場合に当社の経営成績等の状況に与える影響につきましては、合理的に予見することが困難であるため、記載しておりません。

 
⑧ 業績の季節偏重について(発現可能性 高、影響度 小)

当社の売上高は、下表のように、3月決算である顧客の予算執行サイクルにより、第3四半期(1月から3月)に偏重する傾向があります。

一方で、原価における固定的な費用と販売費及び一般管理費は定常的に発生することから、営業利益については同四半期において最も高くなる傾向があります。したがって、季節偏重のない業種に比べて売上高及び利益の変動が起こりやすいほか、繁忙時のリソースを確保しておく必要があり、売上高の小さい第1・2四半期においては、原価の一部と販売費及び一般管理費等の経費は固定費として、比較的均等に発生するため営業赤字となることがあります。なお、第7期(2022年6月期)における当社の四半期の売上高、営業利益の推移は以下の通りです。

 

 

第1四半期

(7月~9月)

第2四半期

(10月~12月)

第3四半期

(1月~3月)

第4四半期

(4月~6月)

通期

売上高(千円)

252,641

302,329

556,916

334,439

1,446,325

構成比(%)

17.5

20.9

38.5

23.1

100.0

営業利益(千円)

△12,084

△16,048

148,624

△45,506

74,984

 

 

(2) 事業運営について

① 知的財産権侵害について(発現可能性 低、影響度 中)

当社が行う位置情報・関連リアルデータを活用したAIアルゴリズム・Ambient技術開発においては、特許や著作権等の知的財産権の確保が事業遂行上重要な事項であり、独自の技術・ノウハウ等の保護・保全や第三者の知的財産権を侵害しないよう十分な注意を払っておりますが、今後、当社事業分野における第三者の特許等が成立した場合、また当該事業分野において認識していない特許等が既に成立している場合、第三者より損害賠償及び使用差止め等の訴えを起こされる可能性及び特許に関する対価(ロイヤリティ)の支払等が発生する可能性があります。この結果、当社の財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、当該リスクが顕在化した場合に当社の経営成績等の状況に与える影響につきましては、合理的に予見することが困難であるため、記載しておりません。

 

当社は、技術開発の段階において、他社の知的財産権の侵害状況について特許事務所に調査を依頼する等、細心の注意を払っております。

 

② 品質低下について(発現可能性 低、影響度 小)

当社は、取得・分析するデータボリュームの低下や対応要員のひっ迫等により、広告の運用、分析レポート、アプリ開発など様々なデリバリーにおいて品質低下を招くことがないよう、デリバリープロセスにおける役割の明確化、標準化、分散化を図っております。しかしながら、不測の事態等やむを得ない状況により品質低下を招いてしまった場合は、顧客からの信頼を失い、結果として当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。なお、当該リスクが顕在化した場合に当社の経営成績等の状況に与える影響につきましては、合理的に予見することが困難であるため、記載しておりません。

 

③ システムトラブルについて(発現可能性 低、影響度 大)

当社は、コンピューターシステムの管理に細心の注意を払い、システム障害等のトラブルが発生することのないよう運営にあたっており、万一トラブルが発生した場合においても短時間で復旧できる体制を整えております。しかしながら、システムへのアクセス急増等一時的な過負荷や電力供給の停止、当社ソフトウエアの不具合、コンピューターウィルスや外部からの不正な手段によるコンピューターへの侵入、自然災害、事故等、当社の予測不可能な様々な要因によってコンピューターシステムがダウンした場合、当社の事業活動に支障をきたし、その結果、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。また、ヒューマンエラーその他予期しない要因により、情報漏洩や受託開発アプリの不具合が発生した場合、当社の経営成績及び業績に影響を与える可能性があります。なお、これらのリスクが顕在化した場合に当社の経営成績等の状況に与える影響につきましては、合理的に予見することが困難であるため、記載しておりません。

当社は、過負荷に対応するため、年1回程度、システムの基本設計を見直し、負荷キャパシティの改善を図っております。また、不測の事態が発生するおそれのある場合、または発生した場合には、情報セキュリティ統括責任者の指示のもと、迅速に対応いたします。

 

④ 外部委託について(発現可能性 低、影響度 小)

当社では、一部のシステム開発等の業務において外部委託を利用しております。外部委託先の分散によりリスクの低減を図っておりますが、必要に応じた外部委託先の確保が十分にできない場合や、当社の外部委託先管理の不備または外部委託先における何らかの問題等に起因して、納期遅延または不具合等が発生した場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。なお、当該リスクが顕在化する可能性、顕在化した場合に当社の経営成績等の状況に与える影響につきましては、合理的に予見することが困難であるため、記載しておりません。

 

⑤ 提携・協力関係について(発現可能性 低、影響度 小)

当社は“未来を創る”テクノロジーベンチャーとして、データの分析精度向上や活用領域の拡大に力を入れ、AI・IoT等のデジタルテクノロジーを活用し、ビジネスの変革・新たな価値創造を推進するために、ビジネスパートナーと様々な提携・協力を行っており、それらを通じて製品やサービスの開発、販売・サービス体制の整備・拡充の展開を図っております。本書提出日現在においてビジネスパートナーとは具体的な事例創出にむけた事業基盤の強化、効率的な経営の実現に向けて、広範な提携関係を構築しており、マネジメント同士の定期的な意見交換や提携先の拡充により、リスクの低減を図っております。

期待する効果が得られない場合や何らかの事情により提携・協力関係が解消された場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、当該リスクが顕在化した場合に当社の経営成績等の状況に与える影響につきましては、合理的に予見することが困難であるため、記載しておりません。

 

⑥ 不適切な広告配信について(発現可能性 低、影響度 小)

当社は、顧客に提供する価値を担保するために、当社のクライアントが配信する広告に係る品質管理の徹底が重要な課題であると認識しております。これらの広告は、不当景品類及び不当表示防止法、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律等の各種法令により一定の制約が掛けられており、当社では、これらの法令に抵触することがないよう、広告内容の適法性の確保に努めております。しかしながら、何らかの要因によってこれらの対応に不備が生じた場合、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。なお、これらのリスクが顕在化した場合に当社の経営成績等の状況に与える影響につきましては、合理的に予見することが困難であるため、記載しておりません。

 

(3) 組織体制について

① 特定人物への依存について(発現可能性 低、影響度 小)

当社代表取締役社長である内山 英俊は、当社の創業者であり、当社の事業展開において事業戦略の策定や、業界における人脈の活用等、極めて重要な役割を担っております。

当社は、内山 英俊に過度に依存しない経営管理体制の整備を進めておりますが、何らかの理由により内山 英俊が当社の経営に携わることが困難となった場合、当社の事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。なお、当該リスクが顕在化した場合に当社の経営成績等の状況に与える影響につきましては、合理的に予見することが困難であるため、記載しておりません。

 

② 小規模組織であることについて(発現可能性 低、影響度 小)

当社は、小規模組織であり、内部管理体制もこのような組織規模に応じたものとなっております。また、小規模組織であるため、業務執行については役員を中心とした特定の人物が各部門の責任者として非常に重要な役割を担っております。

今後も引き続き、事業拡大に向けた優秀な人材の採用や経営管理体制の強化、経営幹部の育成等を図ることにより、役員への過度な依存の脱却に努め、事業規模に応じて内部管理体制の強化を進めるとともに、従業員への情報共有や権限委譲により業務執行体制の充実を図っていく方針であります。当社は、中長期インセンティブ(ストック・オプション)の付与や、定期的な健康診断における健康維持管理を推進する等、現在の経営管理体制の維持を図っておりますが、万が一何らかの理由により役員の業務遂行が困難となった場合、あるいは退職した場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。なお、当該リスクが顕在化した場合に当社の経営成績等の状況に与える影響につきましては、合理的に予見することが困難であるため、記載しておりません。

 

③ 人材の確保と育成について(発現可能性 低、影響度 中)

事業の継続、発展、成長のためには、高い専門性を備えた人材(営業職、技術職その他)の採用、育成、維持が最も重要な経営課題の一つであると認識しております。当社が事業を展開している情報サービス産業においては、継続的に人材の獲得競争があり、人材も不足傾向にあります。当社は、優秀な人材を確保するために労働環境を改善するとともに人材育成を重視し、また、中長期インセンティブ(ストック・オプション)の付与、合宿やイベントを通じたロイヤルティ醸成により役職員のモチベーションの維持向上に努めております。加えて、当社事業の取り組みに関してメディアに情報提供することにより知名度向上を図る等人材投資に力を入れております。しかしながら、大量の人員または重要な役職員が流出した場合、あるいは、当社の社風にあった適格な人材を十分に採用、育成、維持できない場合には、当社の経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。なお、当該リスクが顕在化した場合に当社の経営成績等の状況に与える影響につきましては、合理的に予見することが困難であるため、記載しておりません。

 

(4) その他

① 社歴が浅いことによる業績の不確実性について(発現可能性 低、影響度 小)

当社は2015年8月に設立された社歴の浅い会社であります。また、第6期以前の業績は、事業の立ち上げ段階であったことなどから営業赤字および営業活動によるキャッシュ・フローのマイナスを計上しております。当社は現在成長過程にあると認識しており、今後も当社の成長のための投資が必要となり、一時的に損益が悪化する可能性があります。

当該状況についての分析・検討内容及び解消・改善するための対応策については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであり、当社の属するIT業界を取り巻く環境はスピードが速く流動的であるため、当社における経営計画の策定には不確定事象を含まざるを得ない状況にあります。当社は今後もIR活動などを通じて経営状態を積極的に開示していく方針でありますが、過年度の経営成績のみでは、今後の当社の業績や成長性を判断するためには不十分である可能性があります。なお、当該リスクが顕在化した場合に当社の経営成績等の状況に与える影響につきましては、合理的に予見することが困難であるため、記載しておりません。

 

② 配当政策について

株主に対する利益還元を重要な経営課題と認識しておりますが、当社は成長過程にあるため、人材確保・育成、サービス強化のための投資、営業強化のための広告宣伝や販売促進、その他成長投資に対して迅速に対応することが重要であると考えております。そのため、現在まで配当を実施しておらず、今後においても当面はこれら成長投資に備え、内部留保の充実を図る方針であります。

将来的には、財政状態及び経営成績、事業展開に備える内部留保とのバランスを勘案し、株主への利益還元を検討してまいりますが、配当実施の可能性及びその実施時期等については、現時点において未定であります。

 

③ 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について(発現可能性 高、影響度 小)

当社は、当社の役員、従業員及び社外協力者に対して、ストック・オプションとして新株予約権を付与しております。また、今後においてもストック・オプション制度を活用していくことを検討しており、これらの新株予約権が権利行使された場合、当社の株式が新たに発行され、既存の株主が有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。なお、当該リスクが顕在化した場合に当社の経営成績等の状況に与える影響につきましては、合理的に予見することが困難であるため、記載しておりません。本書提出日現在における新株予約権による潜在株式数は357,240株であり、発行済株式総数3,526,400株の10.1%に相当します。

 

④ 当社株式の流動性について(発現可能性 中、影響度 中)

当社は、当社株式の流動性の確保に努めることとしておりますが、取引所の定める流通株式比率は新規上場時において26.2%であります。今後は、当社の事業計画に沿った成長資金としての公募増資による調達、ストック・オプションの行使による流通株式数の増加分を勘案し、これらの組み合わせにより、流動性の向上を図っていく方針ではありますが、何らかの事情により上場時よりも流動性が低下する場合には、当社株式の市場における売買が停滞する可能性があり、それにより当社株式の需給関係にも悪影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ 訴訟等について(発現可能性 低、影響度 中)

当社は、本書提出日現在、損害賠償を請求されている事実や訴訟を提起されている事実はありません。また、当社は、法令違反となるような行為を防止するための内部管理体制を構築するとともに、取引先、従業員その他第三者との関係において、訴訟リスクを低減するよう努めております。しかしながら、システム障害によりサービスが停止した場合、当社の開発したソフトウエアに不具合が生じた場合、開発が予定通り進捗しなかった場合、知的財産権の侵害等の予期せぬトラブルが発生した場合、取引先等との関係に何らかの問題が生じた場合、これらに起因する損害賠償を請求される、あるいは訴訟を提起されるリスクがあります。かかる損害賠償の金額、訴訟の内容及び結果によっては、当社の社会的信用、財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。なお、当該リスクが顕在化した場合に当社の経営成績等の状況に与える影響につきましては、合理的に予見することが困難であるため、記載しておりません。

 

⑥ 自然災害について(発現可能性 低、影響度 大)

当社は、安定的なサービスの提供を維持するため、地震、落雷、火災等の災害に対して十分な耐性を有すると判断されるビルにオフィスを構えるとともに、全社在宅勤務に対応した業務プロセス、ルールを確立しておりますが、想定を超える自然災害等の発生により、サーバー等に保存する情報が消失する等、当社サービスの提供維持が困難な事態が生じた場合、事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。なお、当該リスクが顕在化した場合に当社の経営成績等の状況に与える影響につきましては、合理的に予見することが困難であるため、記載しておりません。

 

 

⑦  パンデミックについて(発現可能性 高、影響度 小)

当社では、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止を目的とした企業及び消費者への活動自粛要請によって、一部の営業活動に支障がでる可能性があります。長期の自粛要請が続く場合には、新規営業の遅延や既存顧客の業績不振による解約等、業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社内における感染者や重篤者の発生等によって、事業活動の停止を余儀なくされる場合には、業績へ影響を及ぼすことになります。なお、これらのリスクが顕在化した場合に当社の経営成績等の状況に与える影響につきましては、合理的に予見することが困難であるため、記載しておりません。

当社では、これらのリスクに対応するため、全社在宅勤務に対応した業務プロセス、ルールを確立し、事業及び営業活動の継続に取組んでおります。また、社内における感染予防や拡大防止に対して適切な管理体制の構築に努めています。

 

⑧ 繰越欠損金について(発現可能性 低、影響度 中)

当社は、税務上の繰越欠損金として186,963千円(2022年6月期)計上しており、当社の業績が順調に推移することにより、期限内にこれら繰越欠損金の繰越控除を受ける予定であります。しかし、当社の業績の下振れ等により繰越期限の失効する繰越欠損金が発生した場合は、課税所得からの控除が受けられなくなることから、その場合、課税所得に対して通常の法人税率に基づく法人税、住民税及び事業税が課されることとなり、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

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