課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 当社は、2030年を見据えたビジョンを「AR-2030 VISION」として定め、その行動指針は、「ステークホルダー・エンゲージメントを高める」としています。会社は社会のためにあること、また持続的に社会の責任を果たして社会に貢献できる企業であり続けることを常に考えていきます。そして私たちを取り巻くすべてのステークホルダーとの対話を通じて、企業価値を高めていきます。

 この「AR-2030 VISION」の実現に向けて、最初のステージの2023年3月期までの2020年4月~2023年3月を第13次中期三ヵ年の経営計画を策定し、その基本方針は、「誠実で機敏な対応力で岩盤を築き質的に成長する。」としています。

 中期経営戦略は、「事業が貢献する機会を増やし密着して、素早く課題を解決する技術で経験と実績を積み重ねる」「CSR/ESG経営へ進化させる」といたしました。当社グループの強みである朝日ラバーらしさを継続して磨き、成長させていく上で、求められる期待に素早く応えて多くの信頼が得られる行動やステークホルダーとの絆を強くする活発な行動を実践し、繰り返し経験と実績を積み上げながらグローバルな経済環境のもとで持続的な成長を果たしていくために質的な成長を目指します。

 業績目標は、連結売上高80億~90億円、利益指標については、売上高に影響を及ぼす市場環境の変化に対応しながらも、質的成長を目指すことから、連結営業利益率8%以上といたしました。

 新製品・開発製品の市場供給と新規顧客開拓、顧客満足の追求は、当社グループが継続して取り組む事業方針です。WEBツールによるコミュニケーションや動画など新しい手法で取り組んできたPR活動をさらに進化させ、従来の手法と組み合わせた既存顧客また新規顧客へのアプローチにより、顧客と密接した関係性を確保し、市場や顧客の求める価値、また変動する市場環境を迅速に把握する活動を続けています。工場では、3Dプリンタ導入によるサンプル提供のスピードアップや生産設備の稼働効率を上げる活動など、絶え間ない改善活動と創意工夫を続けていく活動を続けています。引き続きコミュニケーション力を高めて、市場の状況やお客様の価値基準、仕入先様等とのパートナーシップを強固に保ち続けることで、当社グループの発展に資する意思決定を速やかに行える体制を整えています。

 昨年、当社グループは「サステナビリティビジョン2030」を制定し、事業が持続的に発展し、社会に貢献していけるように、環境、社会、ガバナンスの視点から取り組み目標を定めて、全社的な活動をスタートさせました。「ゴムが持つ無限の可能性で未来を創り、持続可能で明るく快適で豊かな社会の実現に貢献します」をビジョンとして、さまざまなパートナーとともに、ゴムが持つ無限の可能性をさらに追求していくことで、社会課題を解決し、人々の生活を豊かにするような価値を生み出す会社であり続けます。

 中でも、当社グループを構成する岩盤は、市場やお客様とのつながり、コア技術、そしてそれらを実現する一人ひとりの従業員です。市場やお客様とのつながりをさらに太く、グローバルに広く築いていく。そこで集めたニーズを実現するゴムのコア技術をさらに磨き、鍛えていく。こうした活動を継続していくためにはそれぞれの従業員の働く環境を整えて、やりがいを持って活躍していただく。これにより企業価値の質を高めていくことで、さらなる成長につなげていきたいと考えています。

 私たちは、「個性を尊重し特徴ある企業に高めよう。豊かな人間関係、生活の向上を目指し社会に奉仕しよう。」という当社の社訓を心に刻み、さらに次の世代へとつなげていきます。

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