課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

 当社グループは、経営理念として「からだにやさしい未来の医療を築く ~私たちは「かけがえのない生命を守る」製品の開発・製造・販売に情熱を燃やし、人々の健康で豊かな生活に貢献します~」と定め、次の事項を経営の基本方針に掲げております。

① 医療に携わる企業として、社会に貢献することを第一義とし、人々の役に立ち喜ばれる製品を提供する。

② 創造性・意外性・感動性ある企業として発展するために、総力を結集する。

③ 従業員の生活を豊かにし、秩序ある明るい職場環境をつくる。

④ 企業の成長に不可欠な人材の発掘・登用、教育・育成に努める。

⑤ 事業活動で得た成果・利益は、持続的な企業価値の向上に向け、適切に配分する。

 

(2)目標とする経営指標等

 当社グループでは、企業価値の向上と財務体質の強化を図るため株主資本の効率的運用を目指し、株主資本利益率(ROE)を6%超にすることを目標としております。

 

(3)経営環境

 当社グループを取り巻く環境は、高齢化の進展や在宅医療の推進により新たな製品の需要が見込まれます。一方、国民医療費の増加を背景に保険償還価格の引き下げや医療機関の値下げ要求もあり、販売価格面では厳しい状況が続くものと予想しております。また、海外では、中国の高度な医療へのニーズや新興国の経済成長もあって、今後もさらに市場拡大が進むものと見込んでおります。

 なお、新型コロナウイルス感染症の影響は、ワクチン接種の普及により、一時的に回復の兆しが見えましたが、2021年12月以降は変異型オミクロン株が急速に拡大したことにより、先行き不透明な状況となっております。

 

(4)中期的な会社の経営戦略並びに優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当社グループでは、国内事業の持続的な成長とグローバル事業の更なる躍進に向けて、中期経営計画「中期経営計画・2022」を策定いたしました。

 具体的な重点施策は下記のとおりであります。

 

① 次代の長期戦略ビジョンの構築

・泌尿器系・消化器系の販売強化、製品ラインナップの充実

・新規医療デバイスの探索

・パートナー企業との新規OEM事業の推進

 

② グローバル事業の推進

・東南アジア等の新市場開拓

・中国生産拠点における新規OEM事業の立ち上げ

・EU圏の流通に関わる新規則(MDR:Medical Device Regulation)への対応

・海外販売体制の強化

 

③ 中長期的な会社発展に向けた構造改革

・経営の合理化、グループ事業所・拠点のあり方に関する検討

・人員体制に関する将来構想の構築

・新事業の確立を加速させる積極的なM&A・アライアンスの推進

 

 なお、新型コロナウイルス感染症の影響により、自社販売や海外販売が当初計画を下回ったほか、OEM販売の新規取引や新製品の開発スケジュールにも遅れが生じました。

 中期経営計画の最終年度となる2022年12月期の業績につきまして、修正後の業績目標は売上高11,802百万円、経常利益900百万円となっております。

 今後は、医療体制の正常化により、自社販売における泌尿器系・消化器系の拡販を進めるとともに、海外販売の更なる販売伸長を目指してまいります。また、生産面では原材料価格や物流コストの上昇、欧州医療機器規則に係る準備費用や情報関連投資に伴う償却費増加などのコスト負担が見込まれますが、生産性向上による原価低減や製造工程の自動化・機械化により採算性の向上を進めてまいります。

 

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