研究開発活動

5【研究開発活動】

当社グループは、国産メーカーとして創業当初から「かけがえのない生命を守る」という崇高な医療行為を支え、独創的且つ効果的なディスポーザブル医療機器を開発・製造することに邁進してまいりました。

また、環境が大きく変化する中、多様化、高度化する医療現場のニーズ(特に患者様のQOL向上)に対応した製品を具現化すべく、自社での研究開発・製造のみならず、国内外の各種メーカーのご協力もいただきながら、多くの製品を開発・製造してまいりました。

その結果として、本中期経営計画の2年目にあたる2021年には、膀胱用画像診断装置「クリニースキャン」、ISO 80369-3コネクタ専用の洗浄ブラシ「クリニーブラシ」を発売し、市場にて高い評価をいただいております。

なお、当連結会計年度の研究開発費は、785百万円(売上高比率6.7%)となっております。

 

(1)日本

当社研究開発部門の2021年12月期末の在籍者数は50名であり、現在、本中期経営計画にて取り組んでいる研究開発活動は、下記の通りです。

 

① 消化器分野

患者様のQOL向上を主目的に、日本でも増加している大腸がん用のステントを、2020年に発売して、市場では高い評価をいただいております。

また、早期発見が難しい胆管・胆道がん等の罹患時に必要な処置・治療に用いる製品ラインナップの拡充を目的として、2022年には同分野向けの新製品発売を計画していると共に、引き続き同分野のデバイス開発を進めております。

 

② 泌尿器分野

本中期経営計画に掲げた「次代の長期戦略ビジョンの構築」への取り組みとして、重点戦略分野である同分野においては、2021年に超音波を用いて体内(膀胱)の形状、性状または動態を可視化し、診断することを目的とした膀胱用画像診断装置“クリニースキャン”を発売しました。

また、膀胱内に挿入し、導尿や採尿、膀胱洗浄等を行う時に必要なフォーリーカテーテルのラインナップ追加品の発売を計画すると共に、引き続き同分野のデバイス開発を進めております。

 

③ PEG分野

食道がんや咽頭がんなどにより、経口的な栄養投与ができない症例に対して、従前の病院での栄養投与療法に加え、在宅介護でも用いるボタン型造設キット “フェイシルPEGキット”及びボタン型交換カテーテル “フェイシルボタン”を2020年に発売し、より衛生的にご使用いただけるよう、2021年は専用の洗浄ブラシを発売しました。

 

最終年度となる2022年は、本中期経営計画に掲げた「次代の長期戦略ビジョンの構築」への取り組みとして、泌尿器分野、並びに胆肝膵分野を重点分野に位置付け、引き続き製品ラインナップの拡充を目的に新製品開発に取り組んでおります。

また、動物医療の市場へも着目し、現有ノウハウを生かして、新たな新製品開発を目指してまいります。

 

 

(2)日本以外

当社グループが開発・製造してきた百数十品目のノウハウを生かして、各国の市場ニーズに合致した製品を提供するため、OEM・ODM供給を含めた新規開発や改良に取り組んでおります。

また国外、特に中国やASEAN諸国といったアジア圏各国への進出強化に向け、薬事・開発体制含めた製品化までの新しいプロセスを構築し、2021年から血管分野・PEG分野・泌尿器分野の製品を主軸として本格的にASEAN諸国へ発売しました。2022年も引き続き、ASEAN諸国へ海外専用PEG造設キットの販売を計画しております。

 

 

 

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