(1) 経営方針
当社グループは、
1.社会との共生、地球環境の保護に努め、社会的責任を果たします。
2.「象の歩む道」には踏み込まず、付加価値の高い製品で社会に貢献します。
3.技術の向上と革新を継続し、品質とサービスで、お客様のマインド・シェアNo.1を目指します。
4.社員の個性を尊重し、自由闊達な風土のもと、活力ある会社を目指します。
以上の経営方針のもと、いかなる環境の変化にも耐え得る個性的な企業体質の構築に努めます。
(2) 経営環境及び対処すべき課題
国内経済は、新型コロナウイルス変異株による感染の再拡大を背景に経済活動が再び抑制される厳しい状況に置かれています。先行きにつきましては、その感染拡大防止対策としての東南アジア各国のロックダウン(都市封鎖)継続やウクライナ情勢の長期化懸念など、世界経済に影響を及ぼしかねない不安定要素により、不透明な状況が続くことが予想されます。
また、原材料、副資材、エネルギー、物流コストなどの動向も見通し難い状況にあり、引き続き注視していく必要があります。中長期的にも、産業構造の変化や国際競争の激化など、今後も企業経営にとって厳しい環境が続くものと想定しております。
一方、2019年11月に発生しました当社板橋工場第三圧延工場火災事故の復旧につきましては、2022年3月より原料圧延付帯設備(コイルビルドアップライン)、高性能万能型圧延機、原料切断機の量産稼働を開始し、復旧が完了しております。今後も、火災の再発防止のみならず、総合的な見地に立った防災対策に取り組むと共に、引き続き原材料などの諸コスト上昇を反映させた販売価格の是正、徹底したコストダウン、生産効率の改善、品質改善など、全社的な収益改善活動を継続し、業績の向上に努めてまいります。
なお、当社グループは、第11次経営計画「NIPPON KINZOKU 2030」(10カ年計画)の第1フェーズ(2020年度~2022年度)の最終年度となる第116期を迎えました。『人と地球にやさしい新たな価値を共創するMulti & Hybrid Material企業』をビジョンに掲げ、生活様式や次世代技術が急速に変化していくことが予想されるなか、「マルチ&ハイブリッドマテリアル(多種多様な素材を活用する)」、「ニアネットシェイプ(最終製品形状に近い複雑な成形加工を実現する)」、「ニアネットパフォーマンス(最終製品に要求される性能を素材・部材で実現する)」をキーワードに、当社の原点である圧延技術と加工技術を極め、新たなニーズに対応する新技術・新製品を主力に事業構造を変革し、競合他社との差別化を図ってまいります。さらに、すべてのお客様、取引先並びに当社グループ会社とのリレーションシップを深化させていくことで、更なる成長を目指してまいります。
当社グループを取り巻く環境は厳しい状況が続いておりますが、これらの課題を実行・実現し、揺るぎない収益基盤の確立を目指し活動してまいります。
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