(1)経営成績等の状況の概要
①財政状態及び経営成績の状況
上記に示した経営環境を反映して、当連結会計年度の売上高は12,106百万円(前年度比1.7%増)となり、営業利益は787百万円(前年度比58.5%増)、経常利益は814百万円(前年度比38.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は663百万円(前年度比52.3%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況・資本の財源及び資金の流動性
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローが売上債権や棚卸資産など運転資金の増加により427百万円の支出となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、老朽更新及びコストダウンを目的とした有形固定資産の取得による500百万円の支出やシステム改善など無形固定資産の取得による80百万円の支出と投資有価証券の売却による349百万円の収入等で248百万円の支出となり、これらを合計したフリー・キャッシュ・フローは675百万円の支出となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは510百万円の短期借入および500百万円の長期借入の実行と340百万円の長期借入金の返済を行った結果、有利子負債は2,230百万円から2,900百万円と670百万円増加し、配当金の支払128百万円等と合わせて541百万円の収入となりました。
以上の結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は前連結会計年度末に比べ133百万円減少し356百万円となりました。
資金調達の方法については、主として金融機関からの借り入れにより行っております。長期借入金(一年内返済長期借入金含む)と短期借入金の比率は、当連結会計年度末で32%:68%となっております。
③生産、受注及び販売の実績
当社グループは「鋳造関連事業」の単一セグメントであります。
当連結会計年度における実績を品種別に示すと、次のとおりであります。
a.品種別製品生産実績 (百万円)
品種別 |
当連結会計年度 |
前年同期比(%)
|
素形材 |
7,037 |
16.6 |
エンジニアリング |
3,196 |
△5.8 |
その他 |
491 |
19.8 |
合計 |
10,724 |
9.0 |
(注)金額は、製造原価によっております。
b.品種別製品受注実績 (百万円)
品種別 |
当連結会計年度 |
|||
受注高 |
前年同期比(%) |
受注残高 |
前年同期比(%) |
|
素形材 |
7,391 |
0.4 |
3,057 |
△0.7 |
エンジニアリング |
5,257 |
5.8 |
3,172 |
48.8 |
その他 |
507 |
35.6 |
62 |
92.7 |
合計 |
13,156 |
3.6 |
6,292 |
20.0 |
(注)金額は、販売価格によっております。
c.品種別販売実績 (百万円)
品種別 |
当連結会計年度 |
前年同期比(%) |
素形材 |
7,411 |
9.8 |
エンジニアリング |
4,217 |
△11.2 |
その他 |
477 |
18.3 |
合計 |
12,106 |
1.7 |
(注)1 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先 |
前連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
||
金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
JFEエンジニアリング 株式会社 |
1,393 |
11.7 |
933 |
7.7 |
JFEスチール株式会社 |
1,005 |
8.4 |
1,644 |
13.6 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容および資金需要の動向
当連結会計年度の売上高は12,106百万円(前年度比1.7%増)、営業利益は787百万円(前年度比58.5%増)、経常利益は814百万円(前年度比38.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は663百万円(前年度比52.3%増)となりました。
売上高は素形材部門に於きましては、第2 1(2)経営環境で示した通り受注環境が好転し、7,411百万円(前年度比9.8%増)となりました。エンジニアリング部門に於きましては、橋梁部品等の需要が安定し豊富な受注残を確保しましたが、一部のプロジェクトで工程変更による出荷時期の遅れが生じたこともあり4,217百万円(前年度比11.2%減)となりました。その他、福山製造所請負作業および鋳造機械部品の売上は477百万円(前年度比18.3%増)となりました。
売上総利益は原材料高騰によるコストの上昇がある一方で、生産性改善や外注加工内製化の実行、増産による操業度上昇によりコスト改善が進捗、さらに資材費削減等の合理化推進により限界利益率が上昇し1,998百万円(前年同期比15.5%増)となりました。
以上の結果、経常利益は814百万円(前年度比38.3%増)の黒字となりました。特別利益では、投資有価証券売却益161百万円を計上し、親会社株主に帰属する当期純利益は663百万円(前年度比52.3%増)となりました。
資金需要につきましては、中期経営計画で予定している通り今後も積極的な設備投資を継続するため引き続き高水準で推移する見込みです。
一方で、すでにおこなった合理化投資の回収が進むため今後借入金総額は、減少していく見込みです。
②重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、第5(経理の状況)の連結財務諸表の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
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