文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 中期経営計画「VENTURE-5」 経営理念、ビジョン、サステナビリティ基本方針及び全社戦略について
① 経営理念について
経営理念:開拓者精神をもって、成長のために飽くなき挑戦をし続け、お客様と共に、社会から必要とされる製品を提供していく。
当社グループは、北海道・小樽の地に誕生してから100年に亘り事業を営んで参りましたが、次の100年を始めるにあたり、我々自身の使命をより明確に表した経営理念であるべきとの想いから、この度、刷新を決定致しました。我々自身がどのような存在であったか、そして、この先、どのような存在であるべきか、その想いを込め策定しております。
② ビジョンについて
1.我々は、お取引先様から、また社会から強く必要とされる存在であるため、常に社会的責任を明確にすると共に、各事業分野において「この点がNo.1」と言いきれる明確な特長を持った製品サービスを開発、提供します。
2.我々の製品、サービスを世界中の人々へ提供できるよう、新たな事業拠点の設立を積極的に進めて参ります。
3.我々は国籍、性別、年齢に関係なく、事業に貢献する人を正当に評価する、フェアな企業集団であり続けます。
経営理念を次の100年を見据えた使命とするならば、ビジョンについては2030年を目途に、当社グループはどのような存在になっているべきなのか、を表したものとして策定致しました。
③ サステナビリティ基本方針について
経営理念およびビジョンの実現を目指すにあたり、企業としての基本姿勢、行動原則を表したサステナビリティ基本方針を策定致しました。当社グループは、各事業分野において成長を続け、中長期的な企業価値の向上を図るためには、その活動が環境・社会と調和する持続可能なものでなければならないことを深く認識し、これを実践するために、事業活動において直接的・間接的にかかわる様々な社会課題の解決に向けて積極的に取り組むこととしております。
その基本方針として今回新たにサステナビリティ基本方針を策定すると共に環境方針、製品安全方針、労働安全衛生・健康方針およびサステナビリティ調達方針を策定し、2050 年までにカーボンニュートラルを目指す新たな気候変動対策目標を設定致します。
④ 全社戦略について
1.人的資源の最適化
成長の源泉である人的資源を最適化するために、適切な人事制度、教育制度の確立と、価値創出に貢献できる人材確保のための積極的な投資を行います。
2. 国内事業の再編
稼ぐ力=お客様へ高い価値を提供できるか否かを最重要視し、事業の取捨選択に取り組みます。
3.海外事業の拡大
東南アジア諸国を中心とした新興国への事業投資をこれまで以上に加速させ、事業規模、利益の拡大を目指します。
4.新規事業開発
M&Aを積極的に活用し国内、海外問わず、当社グループの知見を活かし得る新たな事業領域へ進出して参ります。
経営理念およびビジョンの実現を目指すにあたり、サステナビリティ基本方針に沿いながら、当社グループが一丸となり、確実に実行していくべき方策として全社戦略を策定しております。
(2) 経営環境及び経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
① 経営環境
清涼飲料業界の国内市場は成熟しており、天候などが消費動向に影響を与えるものの、毎年同じ規模で推移しております。インドネシアおよびベトナムの飲料市場は拡大を続けており、今後も継続的な市場の伸びが予想されます。
② 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
中期経営計画「VENTURE-5」 グループ連結数値計画
(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
現下の国内経済は、原材料価格やエネルギーコストの高騰に加え、地政学リスクの顕在化の影響もあり、厳しい状況で推移しており、また急激な円安の影響もあり先行きの不透明さは今後も続くものとみられます。
当社グループを取り巻く今後の環境につきましても、お客様からは品質の更なる向上とコストダウンが求められる中、コスト上昇への対応に加え、脱炭素社会への移行に向けた環境対応、人的資本やITへの投資など、持続可能な社会の実現に向けた種々の取組みへの注力も必須となる厳しい状況が続くものと思われます。
このような状況の中、当社グループは2021年度において、予定しておりました中期経営計画の策定および公表を1年延期し、経営理念、ビジョン、サステナビリティ基本方針及び全社戦略を公表いたしましたが、この度、本経営理念等に基づき2022年度からスタートいたします中期経営計画「VENTURE-5」を策定いたしました。
「VENTURE-5」においては、1.人的資源の最適化、2.国内事業の再編、3.海外事業の拡大、4.新規事業開発を礎として事業運営をおこなってまいります。
また、各事業分野において成長を続けるためにはその活動が環境・社会と調和する、持続可能なものでなければならないことを強く認識し、これを実現するために2050年までのカーボンニュートラルを目指した脱炭素社会への貢献、水資源の持続可能な利用、資源循環社会への貢献といった環境課題への対応や人権、従業員の働きやすさ、ワークライフバランスへの配慮など、事業活動において直接的・間接的に関わる様々な社会課題の解決にも積極的に取り組んでまいります。
具体的な経営指標といたしましては、営業利益(稼ぐ力)を重視して、容器事業および充填事業での施策の着実な実行による利益回復、また海外事業の成長を想定し、2026年度の営業利益5,600百万円、営業利益率5.5%、ROE5.8%と設定いたしました。DEレシオにつきましては、当中期経営計画期間前半におけるエネルギー価格高騰等の外部要因悪化の影響を受けて当社グループの稼ぐ力が一時的に低下することを考慮し、財務健全性の確保に細心の注意を払いながら、最終的には0.9倍の着地を想定しております。
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