課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。

(1)経営方針

横河ブリッジホールディングスグループは、「社会公共への奉仕と健全経営」の理念のもと、誠実なモノづくりを行い、良質で安全な社会インフラの整備等を通じて社会に貢献してまいります。また、当社グループが有する豊富な人材と高い技術力を活かし、会社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を実現させることで、ステークホルダーからの信頼を獲得してまいります。さらに、企業活動を進めるにあたっては良き企業市民としての自覚を持ち、法令や社会規範等を遵守するとともに、働く人々が信頼感で結ばれ、安全で安心して生活できる企業づくりに努めてまいります。

(2)経営環境

橋梁事業につきましては、新設橋梁の発注量が持ち直しており、高速道路の大規模更新・大規模修繕に加えて暫定区間の4車線化事業、さらに国土強靭化対策や大阪湾岸道路西伸部などが今後の需要として見込まれます。土木関連事業につきましては、リニア中央新幹線などの大型プロジェクトが見込まれます。民間需要は、新型コロナウイルス感染症の影響が懸念されますが、システム建築事業につきましては、経済の正常化やサプライチェーンの国内回帰、在来工法からのシフトにより需要が見込まれると想定しております。

(3)会社の優先的に対処すべき課題、中長期的な会社の経営戦略および目標とする経営指標

当社グループは、2022年度を初年度とする第6次中期経営計画(2022年度から2024年度まで、以下「新中計」)を策定いたしました。安定的な事業量が見込める橋梁事業と成長の柱であるシステム建築事業の2つを基幹事業として一層の強化を図り、更に中長期的な視点で新たな事業の創出に向けた準備を行い、激変する社会情勢にも柔軟に対応できる経営基盤づくりを進めてまいります。新中計の最終年度の数値目標は売上高1,870億円、営業利益183億円、1株当たり当期純利益290円であり、基本方針とその概要は以下の通りです。

 

     <基本方針>

 

      ①基幹事業の一層の強化を図る

 

      ②多様な事業を創りながら進化する

 

      ③100年先を見据えた強固な経営基盤を確立する

 

①基幹事業の一層の強化を図る

a.橋梁事業

        数年後に本格的に発注される見通しの新設橋梁の大型プロジェクトに注力するとともに、老朽化する

       インフラを蘇らせるべく橋梁保全事業の一層の強化を図っていきます。また、DXの推進等により、働き

       方改革と生産性の向上等に取り組んでいきます。

b.エンジニアリング関連事業(システム建築事業)

  2021年度の受注が100万㎡を超えたシステム建築事業を着実に成長軌道に戻し、ICT技術の活用による

 DX推進を通じて、年間130万㎡以上の受注・生産の達成を目指してまいります。

 

②多様な事業を創りながら進化する

      堅調なトンネルセグメントの受注・生産を継続しつつ、防潮堤、港湾リニューアル、洋上風力発電など新規分野への展開に向けた準備を進めてまいります。

 

③100年先を見据えた強固な経営基盤を確立する

      新材料・新工法など環境負荷軽減に資する技術開発の推進や再生可能エネルギーの利用促進、ならびにIT関連投資を倍増させDXの取り組みを加速してまいります。また、ダイバーシティの実現に向けて優秀な海外人材の育成・活用などを進めてまいります。

社会インフラ整備をはじめとする当社グループの事業、さらにはESG関連のあらゆる取り組みを通じて、持続可能な社会の実現に向けた社会的課題の解決に向けて注力してまいります。

 

喫緊の課題といたしましては、システム建築事業につきまして、原材料価格が上昇する中、価格改定やコスト縮減を図りながら、利益の確保に努めてまいります。

 なお、当社グループの経営上の最大のリスクは重大事故の発生であり、現場工事の安全確保につきましては引き続き最重要課題として取り組んでまいります。安全性・施工性の向上に寄与する架設機材の開発、保有機材の改良、ICT技術の活用に関する研究開発を推進します。

 

 

 

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