研究開発活動

 

5 【研究開発活動】

 当社グループは粉末冶金工法を活用した自動車部品、鉄道車両用部品、産業機械用部品等の開発・製造販売、ならびに粉末冶金部品を組み込んだ油圧機器製品の開発・製造販売を行っております。
 当連結会計年度における当社グループの研究開発活動の金額は441百万円であります。
 
 セグメントごとの研究開発活動状況は以下のとおりであります。
 
① 自動車焼結事業

 前連結会計年度より進めてきた材料開発において、高強度、ニアネットシェイプ2部品で量産を開始致しました。特に力を注いできたコバルトレス材も、2021年12月より量産を開始しております。また、電動化製品においては、新世代インバーター製品も2021年11月より量産を開始し、従来のインバーター製品と合わせて、2022年度中には年間312万台規模の生産に拡大してまいります。今後、電気自動車普及に伴う急速充電機拡大にも応用できる次世代インバーター製品開発に加え、次世代モーター開発、燃料電池車構成部品の開発も引き続き進めてまいります。

 

② 鉄道焼結事業

 ブレーキライニング及びパンタグラフすり板を軸に高機能・新用途製品の開発・拡販に取り組んでおります。当連結会計年度は、銅系焼結集電材を改良し、摺動接触部材に応用した新製品を量産化しました。引き続き、高性能化を目指した開発に取り組んでおります。また事業拡大に向け、次世代新幹線用製品の高性能化、在来線への拡販、さらに産業用新規集電部品開発も積極的に進めております。

 

③ 油圧機器製品事業
 歯科、画像診断、手術台向けの医療機器、食品機械、設備業界からの多様なニーズに対応した製品開発を行っております。当連結会計年度は、医療機器向けに静粛性を高めたタンク一体型ユニットをベースに直流電源化とショックレス性能を向上させた油圧システム(シリンダアセンブリ製品)を開発しました。また、客先ニーズに合わせた特注シリンダを製品化しております。小型・低騒音化技術と高精度制御技術を応用し、AGV(無人搬送車)向けの推力1tonクラスの小型油圧システム(シリンダアセンブリ製品)を開発し、機能評価を進めております。

 SDGsの循環型社会構築に向け、既存ユニットを使用した環境関連の小型産廃機器開発は昨年度の着手から要素開発を進めております。年々高まるアセンブリのニーズに応える製品開発に注力しております。

 

④ 新規事業分野
 上記セグメントの研究開発以外に、当社の強みである粉末冶金技術を最大限に活かせる新規分野開拓への挑戦を進めております。前連結会計年度より継続して、3つの事業化を検討しております。一つは、食料問題への貢献を見据え、粉末加工技術と熱処理技術を活かした「昆虫食事業」です。特許出願中のオリジナル工法で粉末化した昆虫パウダーの製品化を実現し、同パウダーを用いた食品などの販売を開始しました。また、ifia2022国際食品素材添加物展への出展も行いました。当社のオリジナル技術と材料が活かせる「チタン商品開発事業」と「抗ウイルス製品事業」につきましては、2022年度中には試作品開発を完了し、お客様への提案を行う計画です。今後、これらの新規事業を、自動車焼結事業、鉄道焼結事業、油圧機器製品事業に次ぐ、第4の柱に成長させる様、開発を加速してまいります。

 

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