業績

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において当社グループが判断したものであります。

① 財政状態及び経営成績の状況

当社グループが属する鍼灸接骨院業界におきましては、柔道整復の療養費が減少傾向にあり、自費施術及び物販の拡大が課題となっております。

このような状況の下、当社グループは、ほねつぎフォーラム2021などの各種セミナーを開催し、ほねつぎチェーンの加盟院の増加、自費施術に使用する機材の販売、アトラ請求サービスの会員の増加、HONEY-STYLEの利用院の増加に取り組みました。

2021年7月に子会社化した株式会社One Third Residenceにおいて、Fitness Mirrorの販売、フィットネスクラブの運営、フランチャイズ展開の開始などに注力しました。これらの新規事業への先行投資から、利益面では費用が超過する状況となっております。

また、これまでの鍼灸接骨院支援事業で蓄積したリアル店舗に対する経営指導のノウハウを活かす新規事業の第1号案件として、2021年12月に株式会社ビーユーを子会社化しました。

 

この結果、当連結会計年度の業績は、売上高が3,158,240千円(前連結会計年度比30.1%増)、営業損失が223,022千円(前連結会計年度は営業損失が410,160千円)、経常損失が224,672千円(前連結会計年度は経常損失が395,835千円)、親会社株主に帰属する当期純損失が351,122千円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失が440,764千円)となりました。

 

セグメントごとの経営成績は以下のとおりであります。

なお、当社グループは、前連結会計年度まで「鍼灸接骨院支援事業」の単一セグメントとしておりましたが、2021年12月に株式会社ビーユーを連結子会社化し、同社を「玩具販売事業」に区分したことに伴い、当連結会計年度より「鍼灸接骨院支援事業」及び「玩具販売事業」の2区分に変更しております。そのため、鍼灸接骨院支援事業を除き、前連結会計年度との比較・分析は行っておりません。

 

(鍼灸接骨院支援事業)

当セグメントの売上高は2,832,794千円(前連結会計年度比16.7%増)、営業損失は255,564千円(前連結会計年度は営業損失が410,160千円)となりました。

支援内容別の概要は以下のとおりであります。

 

・ほねつぎチェーン

既存の鍼灸接骨院の加盟促進に注力したことにより、当連結会計年度末におけるほねつぎチェーンの加盟院は、前連結会計年度末から30院増加し、184院となりました。

この結果、売上高は601,472千円(前連結会計年度比10.2%増)となりました。

 

・機材、消耗品販売

柔道整復の療養費が減少傾向となる中、自費施術に使用する機材の需要は拡大しております。当社グループは、アトラアカデミーにおいて、動画の充実に取り組み、会員の増加を図っております。また、セミナーの開催をとおし、自費施術に使用する機材の拡販に取り組んでおります。

また、鍼灸接骨院専門ECサイトであるアトラストアでは、あしたの私をつくるケアカタログ「トトリエ」を発行し取扱商品の拡充を図りました。

この結果、売上高は877,276千円(前連結会計年度比0.4%減)となりました。

 

・アトラ請求サービス

当連結会計年度末における会員は、前連結会計年度末から38会員減少し、2,863会員となりました。また、前連結会計年度に実施したサーバー利用料の料金改定の影響等で増収となりました。A-COMSファイナンスサービス利用会員への貸付残高は前連結会計年度末から17,504千円増加し、490,742千円となりました。

この結果、売上高は556,626千円(前連結会計年度比5.8%増)となりました。

 

・HONEY-STYLE

鍼灸接骨院の口コミ/予約システムであるHONEY-STYLEは、前連結会計年度において、一部の機能を無料で開放しました。これにより、当連結会計年度末における利用院は前連結会計年度末から653院増加し、1,374院となりました。引き続き、有料プランのサービス強化を図り、無料プラン利用院から有料プラン利用院への移行を促進するべく取り組んでおりますが、有料プラン利用院が減少したことにより、減収となりました。なお、鍼灸接骨院の患者である会員は前連結会計年度末から16,119名増加し、440,014名となっております。

アトラアカデミーの会員は、前連結会計年度末から2,858会員増加し、18,368会員となりました。

この結果、売上高は128,954千円(前連結会計年度比19.1%減)となりました。

 

・介護支援

ほねつぎデイサービスの加盟店開発、既存加盟店のロイヤリティ収入の拡大及び直営店の売上拡大等に努めました。これにより、当連結会計年度末における加盟店は前連結会計年度末から2店舗増加し、23店となりました。なお、第1四半期連結会計期間に、株式会社ハッピーライフを子会社化しました。

この結果、売上高は365,055千円となりました。

 

・フィットネス関連

第3四半期連結会計期間より、株式会社One Third Residenceを子会社化しました。

この結果、売上高は131,383千円となりました。

 

・その他

売上高は172,026千円となりました。

 

(玩具販売事業)

2021年12月に株式会社ビーユーを子会社化しました。

この結果、当セグメントの売上高は325,446千円、営業利益は32,542千円となりました。

 

財政状態の概況は以下のとおりであります。

 (資産)

当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,252,960千円増加し、5,595,364千円となりました。これは主に、ソフトウエアが70,352千円及び投資有価証券が123,717千円減少したものの、現金及び預金が123,103千円、売掛金が81,123千円、商品が345,348千円及びのれんが224,564千円増加したことによるものであります。

 

 (負債)

当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ1,183,418千円増加し、4,155,911千円となりました。これは主に、短期借入金が500,000千円減少したものの、買掛金が302,354千円、1年内返済予定の長期借入金が238,245千円及び長期借入金が950,701千円増加したことによるものであります。

 

 (純資産)

当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ69,541千円増加し、1,439,452千円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純損失を351,122千円計上し、剰余金の配当が31,110千円あったものの、資本金が157,044千円及び資本剰余金が307,044千円増加したことによるものであります。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ123,103千円増加し、1,835,494千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な内訳は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、208,565千円の支出(前連結会計年度は272,183千円の収入)となりました。主な内訳は、資金の増加要因として、減価償却費の計上131,349千円、減損損失の計上51,950千円、投資有価証券評価損の計上95,985千円、仕入債務の増加額182,373千円、資金の減少要因として、税金等調整前当期純損失の計上331,253千円、売上債権の増加額51,278千円、預り金の減少額80,408千円、収納代行預り金の減少額65,333千円であります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、563,837千円の支出(前連結会計年度比199.2%増)となりました。主な内訳は、資金の増加要因として、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による収入38,424千円、資金の減少要因として、貸付けによる支出399,100千円、定期預金の純増加額100,000千円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出105,214千円であります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、895,505千円の収入(前連結会計年度比237.1%増)となりました。主な内訳は、資金の増加要因として、長期借入れによる収入1,260,000千円、株式の発行による収入293,980千円、非支配株主からの払込みによる収入141,932千円、資金の減少要因として、短期借入金の純減少額514,100千円、長期借入金の返済による支出252,144千円であります。

 

③ 生産、受注及び販売の状況

a 生産実績

当社グループは生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。

 

b 受注状況

(鍼灸接骨院支援事業)

・ほねつぎチェーン、介護支援

これらの支援内容においては、当社グループが顧客と締結している契約で受注金額が確定しているのは加盟金等であり、受注金額及び残高の算定に必要な設備・器具・備品関連の商品は加盟院の規模・ニーズによって変動いたします。よって、受注金額及び残高を確定することは困難な状況であるため、記載を省略しております。

 

・機材、消耗品販売、HONEY-STYLE

これらの支援内容においては、受注から販売までの所要日数が短く、常に受注残高は僅少であります。よって、受注状況に重要性がないため、記載を省略しております。

 

・アトラ請求サービス、フィットネス関連

これらの支援内容においては、受注という概念がないため、記載を省略しております。

 

(玩具販売事業)

受注という概念がないため、記載を省略しております。

 

c 仕入実績

当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

仕入高(千円)

前連結会計年度比(%)

鍼灸接骨院支援事業

593,435

△15.3

玩具販売事業

246,092

合計

839,527

+19.9

 

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 金額は、仕入価格によっております。

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

4 当社グループは、前連結会計年度まで「鍼灸接骨院支援事業」の単一セグメントとしておりましたが、当連結会計年度より「鍼灸接骨院支援事業」及び「玩具販売事業」の2区分に変更しております。そのため、鍼灸接骨院支援事業を除き、前連結会計年度との比較・分析は行っておりません。

 

 

d 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

販売高(千円)

前連結会計年度比(%)

鍼灸接骨院支援事業

2,832,794

+16.7

玩具販売事業

325,446

合計

3,158,240

+30.1

 

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 主な相手先別の販売実績については、当該販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満のため、記載を省略しております。

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

4 当社グループは、前連結会計年度まで「鍼灸接骨院支援事業」の単一セグメントとしておりましたが、当連結会計年度より「鍼灸接骨院支援事業」及び「玩具販売事業」の2区分に変更しております。そのため、鍼灸接骨院支援事業を除き、前連結会計年度との比較・分析は行っておりません。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたりましては、経営者が採用した会計方針及びその適用方法並びに経営者によって行われた見積りや評価が含まれておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は、これらの見積りと異なる場合があります。

なお、重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a 当連結会計年度の経営成績等

ⅰ 売上高

 当連結会計年度における売上高は、3,158,240千円となりました。その主な内訳は、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。

 

ⅱ 売上原価・売上総利益

 売上原価は、2,281,994千円となりました。主な内訳は、機材等の商品仕入高やセミナー講師への支払報酬等であります。この結果、売上総利益は876,245千円となりました。

 

ⅲ 販売費及び一般管理費・営業損益

 販売費及び一般管理費は、1,099,267千円となりました。主な内訳は、役員報酬122,923千円、給料手当269,281千円、支払報酬109,639千円であります。この結果、営業損失は223,022千円となりました。

 

ⅳ 経常損益

 営業外収益は、34,003千円となりました。主な内訳は、受取手数料9,270千円、助成金収入12,897千円であります。また、営業外費用は、35,653千円となりました。主な内訳は、支払利息10,948千円、株式交付費14,054千円であります。この結果、経常損失は224,672千円となりました。

 

ⅴ 税金等調整前当期純損失

 特別利益は、56,993千円となりました。主な内訳は、投資有価証券売却益30,120千円、関係会社株式売却益14,139千円であります。また、特別損失は、163,575千円となりました。主な内訳は、減損損失51,950千円、投資有価証券評価損95,985千円であります。この結果、税金等調整前当期純損失は331,253千円となりました。

 

ⅵ 親会社株主に帰属する当期純損失

 法人税、住民税及び事業税は16,589千円、法人税等調整額は3,279千円となり、親会社株主に帰属する当期純損失は351,122千円となりました。

 

b 経営成績に重要な影響を与える要因について

当社グループの経営成績に影響を与える要因については、「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

c 資本の財源及び資金の流動性の分析

当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

なお、当社グループの運転資金については、自己資金と金融機関からの短期借入金を充当しております。また、設備投資については、自己資金と金融機関からの長期借入金を充当しております。この結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は1,835,494千円となっており、将来に対して十分な財源及び流動性を確保しております。

 

(3) 経営者の問題認識と今後の方針について

鍼灸接骨院業界が抱える課題は、療養費に依存した売上構成、高齢者に偏った患者・利用者層、業務効率化の遅れ、療養費入金までの資金繰りなど多岐に亘ります。当社グループの経営者は、鍼灸接骨院業界のこれらの課題を認識した上で、A-COMSを基盤とする当社グループのITシステムや、自費施術の導入支援に取り組む方針であります。

玩具販売業界が抱える課題は、少子化、ネット販売の拡大、都市部における競合の大型店の増加などであります。当社グループの経営者は、玩具販売業界のこれらの課題を認識した上で、地方におけるリアル店舗ならではのサービスの拡充に取り組む方針であります。

この経営者の方針の下、当社グループは今後、鍼灸接骨院支援事業において、自費施術に使用する機材の販売や、ほねつぎチェーン加盟院、アトラ請求サービス会員及びHONEY-STYLE利用院の獲得に努め、業界の活性化を目指します。また、ほねつぎデイサービス及びワンサードフィットネスの加盟店の獲得にも注力し、健康寿命の延伸に貢献していきます。さらに、玩具販売事業においては、地方における店舗の増加に取り組み、知育玩具の販売をとおし、子どもの健全な発育に貢献していきます。

 

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