文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
当社の企業グループの基本方針といたしましては、「我々は、技術の本質を謙虚に探索し、自然随順に即した応用で広く世界に貢献しよう」を“我々のロマン”として掲げ、「超精密とメカトロメーションの追求」を製品政策の基本とし、お客様のニーズに応えるユニークな製品づくりと、ご満足いただくための完璧な製品と、メンテナンスサービスの提供をめざしてまいりました。変化の激しいボーダレスなスピード経済の真っ只中で、市況に左右されない健全な経営基盤を確立するために、提案型営業の積極的展開による受注確保と特徴のあるオンリーワン製品・システムのスピーディな開発、当社製品を安心してお使いいただけるサービス体制の強化、そして徹底したコスト削減を図っております。当社の企業グループの2022年度経営方針の重点は次のとおりであります。
重点項目
① 受注の確保
② コストの削減
③ 品質の向上
上記達成のための方策
① 顧客第一のCBS営業の展開
② 既存優良顧客との1対1のマーケティング
③ 成長市場や優良企業への新規開拓強化
④ 海外の技術・販売提携先との連携強化
⑤ 国内外に通じたサービスの強化
⑥ 徹底した経費の削減
⑦ 標準化・共通化の徹底
⑧ 予知管理を重視し、社内不良の撲滅を図る
⑨ 売れる製品・システムのスピーディな開発
⑩ 次世代の主力製品の開発
激変する経営環境の中でも安定した企業経営を行うためには、財務基盤を強固なものにしておくことが重要であると考えております。当社では経営の主たる指標としてROE(自己資本利益率)、経常利益率及び自己資本比率を使用しております。
また資金の流れを認識するためにキャッシュ・フローも重視しております。
当社グループといたしましては、さらに市場競争は激化してくるものと認識いたしております。変化の激しい時代にあっても、「製品力の向上」と「販売力の強化」によって受注・売上の拡大、更にはコストダウンや経費削減に一層注力し、連結ベースでの安定成長及び収益確保に努めていく所存であります。
次期のわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により経済活動の制限と緩和が繰り返される中で、景気は緩やかに回復基調に復帰することが期待されます。しかしながら、半導体の供給不足や原材料価格の動向、更にウクライナ情勢の緊迫化等による下振れリスクを注視する必要があり、依然として先行きが極めて不透明な状況が続いております。
当社グループといたしましては、2021年度から2023年度までの3カ年における中期経営計画「チャレンジ280」を推進いたしております。どのような環境下にありましても、「危機感」と「決断」と「スピード」を常に念頭におき、変化に対応することによって、受注・売上を拡大し、市場競争を勝ち抜く所存であります。
さらに、中期経営計画に基づきESG(環境・社会・ガバナンス)重要課題やSDGsに取り組むことで、サステナブルな社会の実現と企業価値のさらなる向上を図ってまいります。
セグメント別の具体的な取り組みについては、次のとおりであります。
搬送機械事業
搬送機械事業では、少子高齢化に伴う労働力不足に備えて、新規事業として、ロボティクス・マテハンを事業の柱の一つに育てるよう取り組んでおります。また、新商品開発と拡販で、パレ・デパレ市場の拡大に努めてまいります。サービス事業については、コールセンターを中心に、お客様のニーズに即したご提案を行い、リニューアルや定期的な点検・メンテナンスにて顧客満足度を高め受注に繋げてまいります。
産業機械事業
産業機械事業では、上下水道の国内市場は高いシェア率を誇り、世の中の景気に左右される事無く、更新需要の永年獲得が期待出来ます。ゲート市場においては昨今の水害により、更なる大型化やブラックアウト(停電対応・無停電動作)への対応が求められています。一方、電力・鉄鋼・化学市場においてはSDGsに牽引され脱炭素・カーボンニュートラルへの対応が事業発展の鍵となります。インフラ市場を主軸とする産業機械事業も、この市場環境の変化に柔軟に対応し、時代に即した製品開発・市場投入で社会貢献してまいります。
精密機械事業
精密機械事業では、新型コロナウイルス感染症の影響で、海外への渡航が極めて困難な中、リモート機器を駆使した営業活動により、中国を中心に受注・売上を伸ばしてまいりました。規制が緩和されてきている中国以外の地域においては、東南アジアと米国市場の開拓に更に注力してまいります。また、国内に関しては、補助金をベースに徐々に需要を取り戻しており、更なる事業の拡大と成長に取り組んでまいります。
当社グループといたしましては、ESG課題の中でも、気候変動に影響を及ぼす温室効果ガス(CO2等)排出量削減に関する昨今の世界的な潮流やデジタルトランスフォーメーションの加速化を背景として、環境負荷低減に向けた取り組みを最重要課題の一つとし、事業の継続的成長に繋げてまいります。
お知らせ