有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。以下では、当社の事業の状況及び経理の状況に関する事項のうち、リスク要因となる可能性があると考えられる主な事項及びその他投資者の判断に重要な影響を及ぼすと考えられる事項を記載しております。当社は、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。また、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクが顕在化した場合に当社の財政状態及び経営成績等に与える影響の内容につきましては、合理的に予見することが困難であるため記載しておりません。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものでありますが、ビーシーピーイー ブロンズ ケイマン エルピーによる当社に対する公開買付けとそれに伴い予定されている当社の上場廃止については、当事業年度末現在において主要なリスクとして判断しておりません。
当社が属するアフィリエイト広告業界には複数の競合企業が存在し、非常に厳しい競争関係にありますが、セールスレップの立ち位置でアフィリエイトエージェントに特化し、長年のノウハウの蓄積により差別化を図ることで、市場での認知を得ております。しかしながら、競争が激化し、さらなる価格競争等に巻き込まれた場合には利益率の悪化やアフィリエイトエージェントサービスそのものが衰退する可能性もあります。また、アフィリエイトエージェントサービスは新規の参入障壁が比較的高くないサービスであることから、豊富な資金力を有する企業が新規に参入し、当該会社が運営する関連事業等との連携で新たな付加価値を生み出す可能性があります。このような場合には、当社の事業展開及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
当社は、代理店という立ち位置、さらにはコンサルテーションを中心とする事業構造から、どうしても利益が圧迫され易い傾向にあります。当社では、付加価値の向上、多方面での営業努力、システム化等による販売管理費の抑制等で利益率の改善に取り組んでおりますが、それらの取り組みが想定通りに進展しなかった場合、当社の業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
当社の展開する広告事業においては、当社が取り扱う広告商材のうち、人材、美容等の特定商材の売上構成比が高まっており、その特定商材の市場動向や顧客の業績・販売戦略等の影響を受け易い状況にあります。今後、取扱商材の幅を拡げていくとともに、新規顧客の開拓を推進してまいりますが、新規開拓が思うように進まず、その依存度がさらに高まった場合には、特定の商材の市場動向等により当社の業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
当社は、広告商材や広告表示に関して、「案件受注ガイドライン」、「広告表示チェックリスト」等の運用ルールを設けており、その徹底した運用を図ることで法令遵守、公序良俗の維持に努めております。一例として、アダルト関連やギャンブル関連、霊感商法・悪徳商法と見なされるもの、風紀を乱し犯罪を誘発する恐れのある商材の取り扱いはいたしません。また、優良誤認や有利誤認、誇大表示が見受けられるような表示についても、チェックリストにより排除いたしております。しかしながら、当社の運用が徹底されず、これに違反するような広告の取り扱いが行われた場合に、レピュテーション等の影響も含めて、当社の事業展開及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
広告のメディア出稿においてASP経由の取引が非常に多く、その中でも有力なASP数社との取引が大きな割合を占めております。今後もASP各社と良好な関係を構築してまいりますが、ASPの方針変更や、当社のサービスの陳腐化に起因し競合企業に対する競争力が低下すること等により、ASPとの関係性が変化する場合は、当社の業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
アフィリエイト広告は、その効果が把握し易く、費用対効果も高いことから、これまで高い成長率を維持してまいりました。しかしながら、新しい広告モデルが開拓され、それが市場に受け入れられ、当社の対応が遅れた場合に、当社の事業展開及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
アフィリエイト広告事業は「不当景品類及び不当表示防止法」等の表示関連法規制が存在いたしますが、現在のところ事業の継続に大きく影響を及ぼすような法規制は無いものと認識しております。しかしながら、消費者庁においてアフィリエイト広告等に関する検討会が行われ、これを踏まえ「事業者が講ずべき景品類の提供及び表示の管理上の措置についての指針」及び「インターネット消費者取引に係る広告表示に関する景品表示法上の問題点及び留意事項」の一部改定が行われております。当該指針等の改定から更に今後の法整備の結果、新たに法規制が発生し、当社側にて対応ができなかった場合には、当社の業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
当社のサービスはインターネット上での広告配信、成果の管理等をシステム化して行っていますが、使用するハードウエア、ソフトウエア、通信回線等の不具合、人為的なミス、さらにはコンピュータウイルス、停電、自然災害等によってサービスが中断し、当社側の対応が適切に行われなかった場合に、信用低下や損害賠償請求等により、当社の業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
⑨与信管理
当社は、取引先の選定にあたり与信管理規程に基づき、事前の与信調査を可能な範囲で行った上で取引先に対して与信限度額を設定し、管理しておりますが、予測しえない取引先の財務状況の悪化により債権回収不能となった場合、経済的損失が発生し、当社の業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
恋活・婚活マッチングサービス市場については、調査機関のレポートでもその成長性が示されており、当社が提供するアプリ「Omiai」もこれまで順調に会員数を伸ばし、今後とも持続的な成長を遂げていくものと考えております。既に競合サービスもいくつか市場に参入してきており、市場としての認知度も確立されつつあるものと認識いたしております。しかしながら、後述するサービスの安全性、健全性等の問題や、法的規制の強化等により期待通りの市場成長が得られなかった場合、無料会員の獲得、さらには会員の有料化が進まず、会員獲得に向けたプロモーション費用等の回収もできないことから、当社の業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
本サービスは新規の参入障壁が比較的高くないことから、今後豊富な資金力を有する企業が新たに参入し、当該企業の傘下にある関連事業等との連携で新たな付加価値を生み出した場合も含めて、競合の結果、当社の業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
「Omiai」では、ユーザー間相互にメッセージでのコミュニケーションが発生する際には、ユーザーの年齢確認が確実に実施されております。また、24時間365日の投稿監視体制の構築等、サービスの安全性、健全性には万全の配慮を払っております。しかしながら、急速なサービス利用者の増加等に伴い当社が予期しないような不備が発生する可能性も否定できず、それに伴うユーザーからの問い合わせやクレーム等への対応が適切に行われなかった場合に、問題が表面化する可能性があります。さらに、恋活・婚活マッチングサービスという性格上、マッチングした会員間で、当社サービス外でトラブルが発生することも考えられます。これらが原因となり風評被害等が発生した場合に、サービスの信頼性やブランドが毀損され、当社の業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
「Omiai」のスマートフォンアプリ版は、Apple Inc.社及びGoogle Inc.社のプラットフォームを介してユーザーに提供されています。したがって、これらのプラットフォーム運営事業者への依存度が大きく、それらの事業方針の変更等によって当社アプリの提供が困難になった場合、手数料率が変動した場合等に、当社の業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
なお、当事業年度末現在の届出許認可等の状況は以下のとおりであります。
⑥システムトラブル
当社のサービスはインターネット上でのマッチングサービスの提供、資金決済の管理等をシステム化して行っておりますが、使用するハードウエア、ソフトウエア、通信回線等の不具合、人為的なミス、さらにはコンピュータウイルス、停電、自然災害等によってサービスが中断し、当社側の対応が適切に行われなかった場合に、信用低下や損害賠償請求等により、業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
⑦個人情報保護
⑧訴訟リスク
当社は、『常識を超え、人々に幸せをとどけ、より豊かな社会を創り続ける』というビジョンのもと、人々のあらゆるライフイベント、ライフ・シーンに新しいサービスを提供し続け、社会に貢献することを目指しております。これらを実現するためには、両既存事業のさらなる収益拡大を推進していくことに加え、成長性の高い新事業分野に対しても経営資源を継続して投下していくことが不可欠であると認識しております。しかしながら、この新規事業が想定通りに立ち上がらなかった場合に、当社の事業展開及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
当社の代表取締役社長兼CEO宮本邦久は、当社設立以来の最高経営責任者であり、経営方針や戦略の決定、推進等に大きな役割を果たしております。そのため、経営幹部クラスの人材の育成、権限の移譲を現在進めております。しかしながら、現時点では、何らかの理由により宮本邦久の当社経営及び業務執行への関与が困難となった場合、当社の事業展開及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
当社は急激な事業の拡大を進める中で、優秀な人材の確保、育成が重要な経営課題であると認識しております。しかしながら、市場の拡大による競争激化の中で、人材の確保が思うように進まず、また社内人材の流出等も含めて、人材の育成が進まなかった場合に、当社の事業展開及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
当社は、事業活動を行う上で必要となる知的財産権の確保・保護に努め、また第三者に帰属する知的財産権を侵害しないよう十分に留意しております。しかしながら、外部からの侵害を把握しきれなかったり、侵害に対して適切な対応が取れない場合、又は当社が認識していない第三者の知的財産権の成立等により事業の継続が困難になったり、その対応等に要する費用が甚大となる等の事態に至った場合には、当社の事業展開及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
当社は、取り巻く事業環境の変化に柔軟に対応し、継続的に企業価値の増大を図っていくためには、内部統制環境の整備、強化が重要な経営課題であると認識しております。しかしながら、事業の急速な拡大の中で、内部統制環境の構築が追いつかないという事態が生じ、「財務報告に係る内部統制の評価」への対応に支障が出る場合には、当社の事業展開及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
当社は、当社役員及び従業員に対するインセンティブを目的として、新株予約権(ストック・オプション)を付与しております。これらのストック・オプションが権利行使された場合、当社株式が新たに発行され、既存の株主が有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。
当社は、株主の皆様に対する安定的な利益還元の実施は重要な経営課題であると認識しており、今後の業績動向を考慮しながら、将来の事業拡大や収益拡大を図るための資金需要や財務状況を総合的に勘案し、適切に実施していく方針であります。しかしながら、当社を取り巻く経営環境の悪化や当社が展開する事業の状況によって配当金額の減少や配当を実施しない可能性があります。
⑧自然災害等について
当社の提供するサービスは、通信ネットワークやコンピューターシステムに依存しているものが多くあるため、地震や台風等の自然災害や事故、テロ攻撃といった事象に備えてバックアップデータの保管やサーバの監視等により適切かつ速やかに危機対策が行えるよう努めております。しかしながら、本店所在地である東京または関東近郊において大きな自然災害等が発生した場合、当社の営業活動への影響や人的・物的損害等により事業継続に支障をきたし、業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
⑨新型コロナウイルス感染症について
新型コロナウイルス感染症が拡大する現況下において、当社は、取引先、従業員及びその家族の安全及び健康の確保を最優先事項に掲げ、出社とリモートワークのハイブリッド勤務実施等による勤務形態の見直しやWeb会議の促進などの取り組みを実施しております。しかしながら、コロナ禍の長期化や感染拡大が継続した場合、従業員の感染に伴う営業停止や、クライアントの事業活動の縮小等などにより、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
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