研究開発活動

5【研究開発活動】

 当社グループでは、「世界最高の製品とサービスを提供し続けること」を目標として、国内外のお客様のニーズにあった製品の迅速な実現を目指す体制を構築し、効率的な研究開発を進めております。当連結会計年度の研究開発費は全体で5,264百万円であります。なお、この研究開発費用にはセグメント間をまたがる全社共通費が含まれており、合理的な配分方法を定めることは現状困難である為、総額にて記載しております。

 当社グループでは、2021年度は研究開発部門として開発統合本部の下にOPE開発本部、農機開発本部、産機開発本部、技術研究所の3本部1研究所を設置する体制に改編し、小型屋外作業機械、農業用管理機械、一般産業用機械に関わる製品開発及び技術研究開発を実施してきましたが、2022年1月度より開発統合本部を製品開発本部と技術推進本部の2本部体制へ再改編しました。製品開発本部は、短期・中期的な製品開発を主導する組織として、また、技術推進本部は、製品開発サポート、中長期的な商品戦略、技術研究開発を実行する組織として活動し、より効果的な研究開発を実施しております。

 小型屋外作業機械では、国内外の排出ガス規制対応を効率的に推進するために、エンジンプラットフォームの統廃合化開発を継続して推進しております。その結果、プラットフォーム総数は、2018年末から2021年末の3年間で15%の総数低減を達成しました。今後、より一層の生産性向上を目指し、プラットフォーム統廃合という考え方に加え、新開発機種における部品流用率という観点も取り入れ、開発機種の定量モニタリングを行っていく予定です。ただし、部品流用率という観点に固執し、新たな価値を提供する機会を逃してしまうことの無いよう、お客様に魅力を感じて頂けるような製品力の向上も両立させていきます。2021年の新製品開発の実績としては、国内向け、欧州向け、北米向けにそれぞれ電動製品のシリーズを開発し、2022年に販売を開始します。特に、丁字型バリカン機構を持つDC製品は石跳ねが無く、作業しやすいという特長を持ち、新たな価値を提供できる製品として関発出来ました。また、電動製品だけでなく、エンジン製品においても、国内のホームセンター向け刈払機シリーズ、ホームユーザー向け35ccクラスチェンソーなど、対象ユーザーにとって付加価値の高い製品開発が実現してきています。

 農業用管理機械では、2020年に販売開始したブーム自動制御システムをトラクターマウントタイプにも展開を行い、2022年には販売開始の予定です。また、農林水産省が進める農作業安全対策を推進できる製品の開発を進めております。農作業の安全安心を主眼に先進技術を活用した高性能防除機器とスマート農業に向けた製品開発を行ってまいります。

 一般産業用機械では、三現主義で時代の変化を読み取り、お客様の利益に貢献できる付加価値の高い製品供給に努めることを目標に推進しております。発電機については、北米向け排ガス規制EPA(Tier4F)に対応したテレコム市場向け製品2機種を追加投入しました。また、遠隔監視機能付き発電機を北米向け及び国内向けで設定し、製品ラインナップ拡充に取り組んでおります。溶接機については、ノンガス溶接ワイヤ供給装置(半自動溶接機)を市場投入し、溶接現場の作業効率向上に繋がる製品開発を進めております。また、MIRAI-LABO(株)との資本業務提携が公表されておりますが、同社が開発する太陽光路面パネル、リユースEV蓄電池で構築するシステムと、当社の発電機を組み合わせることにより、天候に左右されず、災害にも強い『ハイブリッド自律型エネルギーシステム』を開発し事業化を目指します。今後も引き続きお客様に満足していただける製品の開発を進めてまいります。

 

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