文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、『Make the Impossible Possible』をコーポレートメッセージとして掲げ、「ものづくりのグローバルメーカーとして新しい価値を創造し、ヘルスケア産業の発展と人々の健康・福祉に貢献する。」という当社グループのMISSIONを果たす企業集団でありつづけることを経営方針としております。
(2)経営戦略等
当社グループは、紙オムツ・生理用ナプキン製造機械の専門メーカーとして時代の変化にスピーディーに対応して新しい価値を創造し、時代を先取りする独創性と技術力でお客様の課題を解決するのみでなく、お客様の期待を超えた提案をし続けられるよう、当社社員の成長を促し、企業価値を向上するために、行動指針『THE ZUIKO WAY』を策定して、経営戦略の実行により経営計画の達成に努めております。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは第2次中期経営計画(2020年3月~2023年2月)をモノづくりへの原点に回帰し、新たなZUIKOを再構築する期間と位置づけ、新しい行動指針『THE ZUIKO WAY』のもと、技術開発により一層注力する体制に変化することで、持続的な企業価値向上を図っております。客観的な指標として、当社グループが手掛けた製品の納品実績を含む主たる営業活動によって生じた収益を示し、事業成長性を計測するための有効な指標である売上高、及び主たる業務における事業活動の効率性を示すために有効な指標である営業利益を目標達成のための客観的な指標としております。
なお、第2次中期経営計画の最終年度である2023年2月期の数値目標として売上高26,000百万円、営業利益率10%、自己資本利益率(ROE)10%を掲げております。第2次中期経営計画の2年目における2022年2月期の達成・進捗状況は下表となります。売上高は計画比2,420百万円減(計画比9.3%減)、営業利益は計画比55百万円減(同2.5%減)となりました。売上高につきましては、世界的な部材不足や物流の停滞による一部の製造機械の完成及び出荷遅延により売上計上が2023年2月期に期ズレしたため、計画値を下回ることになりました。営業利益につきましては、売上高は計画値を下回ったものの製造原価の低減と経費削減を継続して行うことにより概ね計画通りとなりました。
指標 |
2022年2月期 |
2023年2月期 |
||
計画 |
実績 |
計画比 |
計画 |
|
売上高 (百万円) |
26,000 |
23,580 |
△2,420 |
26,000 |
営業利益 (百万円) |
2,200 |
2,145 |
△55 |
2,600 |
営業利益率(%) |
8.5 |
9.1 |
0.6 |
10.0 |
ROE (%) |
- |
6.1 |
- |
10.0 |
(4)経営環境
今後の業績見通しにつきましては、引き続き新型コロナウイルス感染症による経済への影響に加えて、原油価格並びに為替の動向、部材不足や物流の停滞等、ウクライナをめぐる情勢によって、今後とも予断を許さない状況が継続すると予想しております。このような環境のもと、当社グループは、設備投資動向の回復基調を着実に受注につなげて売上をのばし、新本社工場の本格稼働を通じて引き続き生産性・収益性の向上を図ってまいります。
また、次年度で終了予定の中期経営計画を総括したうえで、長期的な成長につながる次期中期経営計画を策定し、研究開発や人材育成に向けた積極的な投資を進めるとともに、SDGsへの取り組みも推進して、企業価値向上と持続可能な社会の実現を目指してまいります。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループでは2021年2月期~2023年2月期の3カ年を対象とした「第2次中期経営計画」を策定し、2023年以降の更なる飛躍に向けて、新しいZUIKOに生まれ変わるべく、重点施策として以下の課題に取り組んでおります。
① 新製品・新ビジネス開発による競争力の強化
変化し続けるグローバル市場のニーズを的確に捉えるとともに、時代を先取りする独創性と技術力で新コンセプト機の設計・開発に取り組んでまいります。
また、生産時に生じる紙おむつの材料リサイクルシステムの開発や、使用済みおむつのリサイクルにも積極的に取り組み、海外展開に結び付けられるよう活動範囲を広げています。さらに、介護事業プロジェクトを発足させ、当社グループの技術を活かし、介護の現場が抱える問題解決の一助を担えるよう取り組んでまいります。
常に新しい価値を創造し、心身の健康を保つ製品に発展させることで人々の自立した生活を支援し、世界の人々の健康や福祉に貢献できるよう推進してまいります。
② 生産最適化による収益力の強化
2021年11月、大阪府茨木市彩都に新工場を建設し本社を移転いたしました。
分散した工場を集約することで情報と人の交流を活発化し、これまでの業務フローを抜本的に見直すことで付加価値・生産性の高いモノづくりを実現するとともに、収益性の更なる向上を目指します。
また、新工場の屋上などを利用して太陽光発電システムを導入することが決定し、エネルギーコスト削減の取組みを強化していくことに加え、環境に配慮したモノづくりを加速させて、SDGsの実現に向けて貢献してまいります。
③ 組織力の強化
当社グループ全体のガバナンス体制を強化し、『THE ZUIKO WAY』に基づく高い倫理観によって誠実な対応を徹底してまいります。また、モノづくりへの原点回帰を図りつつ、当社グループの従業員が健康で仕事のしやすい環境を整えるとともに、ジェンダーや国籍にとらわれないダイバーシティのある人材登用を推進して、居甲斐ある職場環境の整備に努めてまいります。
足もとの経営環境から、2023年2月期の業績の見通しにつきましては、売上高26,400百万円、営業利益2,126百万円と見込んでいますが、これらの重点施策を中長期的な経営戦略として着実に実行し、当社グループ一丸となって、第2次中期経営計画の最終年度の当初目標として掲げた売上高26,000百万円、営業利益率10%という業績目標の達成を引き続き目指すとともに、企業価値の向上に努めてまいります
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