文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社は、創業以来一貫して地下に係る資源開発・建設を通じて、社会のインフラ整備に貢献してまいりました。活動範囲も国内にとどまらず、海外においてもアジア・アフリカ各地をはじめとして、資源開発、ダム・トンネル工事等の地下開発事業や水不足に苦しむ人々を救済するための水井戸開発事業などに、ボーリングという業務を通じて取り組んでまいりました。また、常に新しい技術開発にチャレンジしており、時代のニーズを先取りした新製品および新工法、新事業の展開を積極的に推進し、地下に係るトータル・ソリューションを提供しております。
当社は、「ONE&ONLYの技術構築のために前進」という社是のもと、当社にしかない「ONE&ONLY」の製品と施工技術を国内外の市場に展開していく事で、地球と社会に限りなく貢献してまいります。
国内は数波にわたる新型コロナウイルス感染症の状況が収束する事なく社会に影響を及ぼし続けており、様々な分野での材料不足、納期遅延等を引き起こしております。加えてロシア・ウクライナ情勢に端を発したエネルギー・原材料への影響から、電気料金のみならずあらゆる分野での値上げ発表が相次ぎ、先行き不透明な状況が続いております。そういった環境下にありながらも、建設関連においては国土強靭化計画に伴う全国規模の防災減災対策、インフラ老朽化対策、新幹線・高速道路延伸、リニア中央新幹線建設などの社会資本整備に関わる建設投資についてこれまでと同水準での推移が見込まれております。
当社は「顧客の安心を以て信頼を得、全社員とその家族の幸福を追求し、地球と社会に限りなく貢献する会社となる。」という経営理念のもとに、2021年度を初年度とする5か年の中期経営計画「STEP UP鉱研ACTIONS2025」を策定し、「売上高の成長性:部商品販売比率UP」「営業収益率向上:2025年に10%」「ROE:10%以上」「試験研究費増額:販売売上高の2.5%を予算化」「ESG:伊勢原新工場RE100で稼働」を経営目標とし、引き続き売上拡大と高収益を達成すべく努力をしてまいります。
中期経営計画「STEP UP鉱研ACTIONS2025」
① Action(行動)
・新たな企業のパーパスを策定し、社員の主体的行動を推進。
② Cost reduction(コスト削減)
・国内に限定せず、品質を確保しながら海外の製品・材料の積極導入。
・全部門活用ソフトのクラウド化。
・適正在庫基準の明確化。
③ Topical production(話題性のある製品・部商品の開発)
・ユーザーニーズを捉えて、年間2~3種の機械・システム・ツールスを開発し市場へ投入。
・キーワードを“A”(Automatic) から“I”(Intelligence)へ。
・生産機種の選択と製造の分散化(パートナーとの協創力)。
④ Initiative marketing(創造性のある営業活動)
・コンカレントエンジニアリングの推進。
・創造的設計力を生かすカスタマーサービスの充実。
⑤ Organization reactivation(組織の再活性化)
・伊勢原新工場稼働に伴い、生産性向上の実現と諏訪工場における機械生産の開始。
⑥ New managing strength(新しい経営体質)
・役員のみならず中堅、若手社員の育成プランニングの策定。
⑦ SDG’s(持続可能な開発目標の達成)
・伊勢原新工場をRE100にて稼働開始。
当社グループは中期経営計画に基づき「売上拡大」と「高収益」を目指してまいりますが、このためには計画目標達成に影響を与えるリスクを抽出し、それらに効果的に対処するためのリスク・マネジメントを強化してまいります。
また、機械製造拠点としての伊勢原新工場が2022年度から稼働を開始し、その生産効率UPにより売上拡大に努めて参ります。
更に当社はグローバルな営業展開が不可欠であるため、海外販売につきましては、社会資本整備、資源開発が進んでいる中国、台湾、韓国、東南アジアの国々を重点地域として、民間ベースの売上拡大に注力してまいります。
なお、新型コロナウイルス感染症の拡大やロシア・ウクライナ情勢などの地政学リスクの影響に伴うエネルギー・原材料問題等による事業への影響は、現時点で合理的に算定することが困難なため、当社グループへの影響については慎重に見極め、対処してまいります。
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