研究開発活動

 

5 【研究開発活動】

当社グループでは、2020年に策定した“価値創造ストーリー”である「E-Vision2030」の実現に向け、重要課題とした「5つのマテリアリティ」を解決するプロセスを通じて持続的に社会に貢献するため、風水力事業、環境プラント事業、精密・電子事業、及びこれら事業と連携を取るコーポレート研究開発組織で、研究開発に取り組んでいます。

各事業部及び各グループ会社では、新技術の実用化・新製品応用のための研究開発、及び技術や製品の高付加価値化に向けた研究開発を、業務提携などの外部との協業も活用して効果的に進めました。一方、コーポレート研究組織では、これらの事業を支える共通基盤と重要なコア技術の強化、及び中長期的展望に基づいた技術シーズの探索と実用化を、大学等の外部研究機関との共同研究も積極的に活用して進めました。さらに、新事業創出のための制度であるEIX(Ebara Innovation for X)制度を活用し、DX(デジタルトランスフォーメーション)化やプロセスイノベーション等への取り組みと成果の利活用を加速させています。

また、持続可能で地球にやさしい社会、安全・安心に過ごせる社会インフラ、水や食べるものに困らない世界を支えることを目指して、当社がこれまで培ってきた技術を活かしながら外部の優れた技術との融合をはかり、新規事業の創出に挑戦しています。事業創出に向けては、陸上養殖のエコシステム、再生医療向け装置、構造たんぱく質の生産技術、細胞培養関連技術などの取り組みに着手しています。

当連結会計年度の研究開発費は13,575百万円です。

セグメントごとの研究開発活動の状況は、以下のとおりです。

 

(風水力事業)

風水力事業分野では、中長期的に成長の持続が期待される、水インフラ、エネルギー(ガス、電力)、建築設備分野などのグローバル市場向け製品に関し、海外グループ会社との連携強化を含め、ラインナップ拡充や製品力強化に取り組んでいます。

標準ポンプでは、省エネ・省資源・環境負荷低減を指向し機電・通信・制御を一体化した製品群の開発を継続して進めており、小型・省スペース、スラリー液対応を実現した立型プロセスポンプLXD型の提供や高効率立型多段ポンプEVMS型のラインナップ拡充を実施しました。また、顧客の省人化・省力化に貢献するICT技術製品の開発も継続して進めており、IoTセンサとクラウドを組み合わせた「荏原メンテナンスクラウド」を立ち上げ、ポンプ等の健全性を遠隔にて把握できる状態監視システムの提供を開始しました。

カスタムポンプでは、エネルギー分野と水利分野において省エネ・省資源・環境負荷低減を指向した製品群の開発を継続して進めています。また、液体水素ポンプの開発も進めており、NEDO助成事業以外も対応し加速を図るため、新たにコーポレートプロジェクトとして「CP水素関連事業プロジェクト」を発足しました。

コンプレッサ・タービン分野では、省エネ・省資源に貢献する新型高効率タービンの開発を継続して進めています。また、天然ガスパイプライン向圧縮機の開発も進めています。

冷凍機分野では、環境負荷低減ニーズの高まりに応えるため、地球温暖化係数の小さい冷媒を使用する冷凍機の開発を継続し、ラインナップ拡充、応用範囲拡大を進めています。また、高度情報化社会の進展に伴い増大している半導体需要に応えるため、同製造プロセスに用いられ、生産性の向上に寄与する温調装置の開発を進めています。

基盤技術に関しては、コーポレート研究開発組織とも連携し、技術開発を実施しました。「素形材・溶接・表面改質・加工等に対する新しい生産基盤技術」については、鋳造リードタイム削減と製造精度向上に向け、効率的な3D形状モデリング手法と“3D積層技術”によるデジタルマニュファクチャリングの構築を進めています。その他にも「数値シミュレーションと新しい最適化手法の導入などによる開発スループットの一層の向上とデジタル設計・解析プロセスの効率化」、「PIV(粒子画像流速計)技術の導入による実験基盤技術の拡充」、「製品性能や信頼性の向上に寄与し製品ライフサイクルを支えるIoT技術の開発・応用」などを進めています。

当連結会計年度の研究開発費は6,280百万円です。

 

 

(環境プラント事業)

環境プラント事業分野では、廃棄物処理施設の建設工事(EPC)から施設運営・維持管理(O&M)までを長期的に一括して行うDBO事業、既存施設の延命化を提案する延命化事業、既存施設のO&Mを長期にわたり運営委託を受ける長期包括事業に取り組んでおり、これまで以上に提案力や、品質、コスト競争力強化が求められています。これらの状況を踏まえ、施設更新に伴う機能強化、ライフサイクルコスト低減を可能とする新技術・新製品開発、保守運営技術の改良開発に加え、これらを支えるAIやIoT技術の活用を推進しています。また、再生可能エネルギーの1つとしての木質バイオマス発電や、産業廃棄物処理の需要を見込み、発電効率や運転の安定性を向上するための要素技術の開発に取り組んでいます。さらに、最近の世界的な動きとなっているカーボンニュートラルやプラスチックによる海洋汚染抑制に寄与すべく、廃プラスチックのケミカルリサイクルに適用するガス化技術の開発を行っています。

当連結会計年度の研究開発費は908百万円です。

 

(精密・電子事業)

精密・電子事業分野では、半導体デバイス製造プロセス装置において、チップの微細化や3次元集積化だけでなく、重要度が増している新しいパッケージング技術などの開発要求や、急成長するAI、IoT分野に関する技術開発要求にも対応するよう、装置の改良・改善及び新機種の開発に取り組んでいます。コンポーネント製品においては、更なる省エネ化及び環境負荷低減に貢献できる製品や総合排気機器メーカの強みを活かした製品の開発に取り組んでいます。また、顧客との共同開発・コンソーシアムへの参画、さらには各大学との共同研究などを通して、次世代半導体プロセス技術の研究も継続しています。

当連結会計年度の研究開発費は6,387百万円です。

 

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