当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を適用しております。
詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」に記載のとおりであります
(1)経営成績等の状況の概要
①財政状態の状況
総資産は、前期に比べ25億4百万円(11.0%)減少し203億54百万円となりました。
負債は、前期に比べ28億94百万円(23.8%)減少し92億77百万円となりました。
純資産は、前期に比べ3億89百万円(3.6%)増加し110億77百万円となりました。
②経営成績の状況
売上高は、前期に比べ5億65百万円(5.4%)増収の110億10百万円となりました。
営業利益は、前期に比べ1億3百万円(8.5%)増加し13億21百万円となりました。
経常利益は、前期に比べ1億32百万円(9.9%)増加し14億69百万円となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、前期に比べ2億69百万円(31.1%)減少し5億95百万円となりました。
セグメントの経営成績は次のとおりであります。
(鉄構事業)
受注高は、前期に比べ63.2%増加し107億3百万円となりました。
売上高は、前期に比べ6.3%増収の92億48百万円となりました。
営業利益は、前期に比べ170.1%増加し2億10百万円となりました。
(不動産事業)
売上高は、ほぼ横ばいの17億62百万円となりました。
営業利益は、前期に比べ2.6%減少し11億11百万円となりました。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前期末に比べ20.6%(3億20百万円)減少し、12億33百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は、2億39百万円(前期は6億3百万円の獲得)となりました。主な増加要因は、棚卸資産の減少26億42百万円、税金等調整前当期純利益8億90百万円、減価償却費3億19百万円、主な減少要因は、前受金の減少25億69百万円、仕入債務の減少18億59百万円、法人税等の支払額5億27百万円などであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、1億11百万円(前期比2億82百万円使用減)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出2億3百万円、投資その他の資産の減少額95百万円などによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、31百万円(前期比2億95百万円使用減)となりました。これは、短期借入金の純増額3億円、長期借入金の返済による支出1億10百万円、配当金の支払額2億21百万円などによるものであります。
④生産、受注及び販売の実績
イ.生産実績
当連結会計年度における鉄構事業の生産実績を示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
金額(千円) |
前期比(%) |
鉄構事業 |
10,234,658 |
92.2 |
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 金額は販売価格に工事進捗度を乗じて算出したものであります。
ロ.受注実績
当連結会計年度における鉄構事業の受注実績を示すと、次のとおりであります。
区分 |
受注高(千円) |
前期比(%) |
受注残高(千円) |
前期比(%) |
鉄構事業 |
10,703,424 |
163.2 |
14,424,619 |
88.9 |
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
ハ.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
金額(千円) |
前期比(%) |
鉄構事業 |
9,248,003 |
106.3 |
不動産事業 |
1,762,675 |
100.9 |
合計 |
11,010,679 |
105.4 |
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
前連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
||||
相手先 |
金額(千円) |
割合(%) |
相手先 |
金額(千円) |
割合(%) |
CTCI Corporation |
1,981,553 |
19.0 |
CTCI Corporation |
1,314,845 |
11.9 |
|
|
|
出光興産株式会社 |
1,188,081 |
10.8 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
また、今年度の財政状態及び経営成績につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響は軽微であるため分析・検討の要素には挙げておりません。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(経営成績)
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による厳しい状況が緩和される中で、各種政策の効果や海外経済の改善もあって持ち直しの動きがみられます。
このような情勢の下、当社グループは2021年4月にスタートした中期経営計画に沿って、長期的・持続的成長を目指して各種の施策に取り組んでまいりました。
売上高につきましては、鉄構事業の大型工事の完成や進捗率向上による収益の計上などにより、前期に比べ5億65百万円増収の110億10百万円となりました。
売上原価は、売上高の増加に伴い、前期に比べ3億80百万円増加の84億50百万円となりました。
販売費及び一般管理費は、人件費の増加などにより、前期に比べ81百万円増加の12億37百万円となりました。
営業利益は、鉄構事業において利益率の高い工事の売上計上などにより、前期に比べ1億3百万円増益の13億21百万円となりました。
経常利益は、年度末にかけて為替相場が円安基調になったことによる為替差益の計上などがあり、営業利益の増益と相まって、前期に比べ1億32百万円増益の14億69百万円となりました。
特別損失は、台湾における石油化学製品タンク建設工事で発生した事故について事故関連損失を計上しました。
以上により、税金等調整前当期純利益は、前期に比べ4億1百万円減益の8億90百万円となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、税金費用が前期より1億32百万円減少したものの、前期に比べ2億69百万円減益の5億95百万円となりました。
(財政状態)
当連結会計年度末の総資産は、前期末に比べ25億4百万円減少し、203億54百万円となりました。流動資産は、収益認識に関する会計基準等を適用したことにより、契約資産は増加しましたが、仕掛品が大きく減少したことにより、前期末に比べ22億28百万円減少し81億17百万円となりました。固定資産は、市場価格下落による投資有価証券の減少や減価償却費の計上等により、前期末に比べ2億76百万円減少し122億36百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前期末に比べ28億94百万円減少し、92億77百万円となりました。流動負債は、収益認識に関する会計基準等を適用したことにより、前受金が大きく減少したことなどにより、前期末に比べ23億29百万円減少し51億25百万円となりました。固定負債は、長期借入金の返済や長期預り保証金の返還などにより、前期末に比べ5億65百万円減少し41億51百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上などにより、前期末に比べ3億89百万円増加し110億77百万円となりました。
(当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因)
主たる事業の鉄構事業は、受注産業ゆえに主要な顧客先の石油、電力、ガス及び重化学工業界の設備投資動向により業績が左右されることがあります。従って、国内外の主要顧客先の設備投資情報の入手に細心の注意を払うとともに、新規市場の開拓にも努めております。
(当社グループの目標達成状況)
当社グループは、企業利益の拡大及び株主資本の有効利用がすべてのステークホルダーの利益に合致するものとして「営業利益額」「自己資本利益率(ROE)」「投下資本利益率(ROIC)」の3つを重要な経営指標として位置づけております。2021年4月にスタートした中期経営計画において、これらを一定水準以上に安定化させることを目標に各種施策を実行しております。当連結会計年度の成績は以下の通りであります。
|
営業利益額 |
自己資本利益率(ROE) |
投下資本利益率(ROIC) |
(千円) |
(%) |
(%) |
|
2024年3月期目標値 |
1,400,000 |
8.0 |
6.5 |
当連結会計年度成績 |
1,321,966 |
5.5 |
7.4 |
目標比 |
△78,033 |
△2.5 |
0.9 |
(参考) |
|
|
|
前連結会計年度成績 |
1,218,366 |
8.5 |
5.9 |
前期比 |
103,599 |
△3.0 |
1.5 |
「営業利益額」は13億21百万円、「自己資本利益率(ROE)」は5.5%、「投下資本利益率(ROIC)」は7.4%となりました。この結果を踏まえて、中期経営計画最終年度である2024年3月期にすべての項目において目標達成すべく各種施策を実行してまいります。
(セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容)
(鉄構事業)
当社グループの主要な顧客先である石油、電力、ガス業界及び重化学工業界の設備投資は、国内外共に持ち直しの動きがみられ、大型工事案件等が増加傾向となりました。その結果、受注高は107億3百万円と前期に比べ63.2%増となりました。
売上高は、国内外の大型工事が進捗し完成工事高が増加したことなどにより、前期に比べ6.3%増収の92億48百万円となりました。営業利益は、利益率の高い工事が完工したことなどにより、前期に比べ1億32百万円増の2億10百万円の利益となりました。
(不動産事業)
売上高は、安定した賃貸収入により17億62百万円となりました。営業利益は、営業費用の増加などにより、前期に比べ2.6%減の11億11百万円となりました。
②キャッシュ・フローの状況分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループのキャッシュ・フローの状況については、営業活動により2億39百万円の資金を支出し、既存賃貸物件の大規模修繕の支出など投資活動において1億11百万円を支出いたしました。また、借入金の返済や配当金の支払いなどによる財務活動におきまして31百万円を支出いたしました。その結果、当期末の現金及び現金同等物は12億33百万円と前期に比べ3億20百万円減少しました。資本の財源及び資金の流動性につきましては、現金及び現金同等物に加え、当社では金融機関との間でコミットメントライン契約を締結することにより、流動性を確保しております。また、新型コロナウイルス感染症の拡大が資金繰りに及ぼす影響はありません。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
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