事業等のリスク

2【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末日現在において当社グループが判断したものであります。

(1)市況変動等に関わるリスク

当社グループにおける主たる事業の鉄構事業は、受注産業ゆえに主要な顧客先の石油、電力、ガス及び重化学工業界の設備投資動向により受注額が大きく変動し、収益が大きく増減することがあります。それに加えて、個別工事ごとの規模、利益率と工事の進捗度及び完工時期との組合せにより各連結会計年度における損益が大きく変動することもあります。当連結会計年度末におきましては、相応の受注残高を確保していることから、直ちにリスクが顕在化することはありません。ただし、新型コロナウイルス感染症の拡大により、景気が減速し顧客の投資動向が低下した場合、次年度以降にリスクが顕在化する場合があります。当該リスクへの対応は、顧客の動向を把握し対応することでリスクの軽減を図っております。

また、個々の工事は確定金額により契約を締結しておりますので、インフレ昂進期には仕入原価の上昇を吸収できず、損益に影響を及ぼすことがあります。

(2)投資に係るリスク

当社グループは従来より原則として、取引関係のある取引先の要請により、市場性のある株式を保有してまいりましたが、将来の大幅な株価下落が続く場合には保有有価証券に減損又は評価損が発生し当社グループの業績に悪影響を与えると共に、自己資本比率の低下を招く恐れがあります。また、新型コロナウイルス感染症の拡大により、企業業績が低下し株価低迷が続く場合、次年度以降において評価損が発生する可能性があります。当該リスクへの対応は、定期的な株価のモニタリングに加え、投資先の企業状況等の把握に努め、必要に応じて株式売却等によりリスク軽減を図っております。

(3)為替相場の変動に係るリスク

当社グループの輸出比率は、2020年3月期は21.1%、2021年度3月期は32.1%、2022年3月期は18.0%と、為替変動の影響を受けてきているため、今後、営業損益が為替変動の影響を受ける可能性があります。また、新型コロナウイルス感染症の拡大等による急激な為替変動により、外貨建ての債権債務の計上時期と決済時期の為替レートの差異から生ずる為替換算差損が発生する可能性があります。当該リスクへの対応は、可能な限り同一通貨での資金の受取と支払を行うこと等によりリスクの低減を図っております。

(4)その他のリスク

世界経済は、新型コロナウイルス感染症が拡大し、混乱している状況であります。当社グループにおきましては、全国各地の工事現場及び世界での工事現場で感染防止策を講じて工事完了に向けて作業を行っておりますが、各国当局からの外出自粛及び顧客からの工事中断等により、当初の予定通りに工事が完了せず、売上計上が遅れ損益に影響を及ぼすことがあります。

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