当社グループにおける研究開発活動は、時間情報システム機器と環境関連システム機器に分け関係会社間で行っております。
時間情報システム機器については、当社及びアマノ シンシナティ Inc.、アマノ マクギャン Inc.、アキュタイム システムズ Inc.、ホロクオルツ S.A.及びアマノ コーリア Corp.の各会社間で北米地域、欧州地域、アジア・オセアニア地域におけるタイムレコーダー、就業情報・給与計算・人事情報システム、駐車場管理システムのソフト・ハードの相互供給体制と販売促進・保守体系を確立するため、国際バージョンの製品及び関連技術の共同開発を行っております。
環境関連システム機器については、集塵機、粉粒体空気輸送システム、排気ガス処理システム、脱臭システム等は、グループ各社の技術・市場情報をもとに当社が製品並びに技術開発を行っております。クリーンシステム機器は、当社とアマノ パイオニア エクリプス Corp.がグローバルプロジェクト体制で機器並びにケミカル用品の開発を行っております。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は
また、当連結会計年度のセグメント別の研究開発活動を示すと次のとおりであります。
時間情報システムについては、中大規模市場向けの就業ソフトウェア「TimePro-VG」において、役職別管理範囲自動設定、WebAPI連携等の機能を拡充した『TimePro-VG Ver2.3 SP』を2021年8月に、中小規模市場向け人事労務管理パッケージ「TimePro-NX」において、マルチブラウザ対応した『TimePro-NX Ver1.1.13.0』を2022年3月に市場投入いたしました。
社会保険手続き電子申請の義務化に対応した「e-AMANO 人事届出クラウドサービス」では、新たに算定基礎届、月額変更届、賞与支払届の3種類のマイナポータル電子申請を利用可能とし、「TimePro-NX」とのAPI連携機能を加えたサービスを2021年7月より開始しております。引き続き人事情報管理を基本とした就業・給与・入室の総合提案による更なる販売拡大を図ると共に、e-Gov電子申請のAPI更改、gBizID認証に対応した機能強化を進めてまいります。
時間管理機器については、コネクテッドタイムレコーダー(MX-1000/3000)専用のクラウドサービス「アマノコネクテッドツール」において、LINE連携などの無料版機能強化、および打刻修正、打刻データダウンロードなどの有料版機能を追加した『コネクテッドツールVer1.1』を2022年2月に市場投入しております。
パーキングシステムについては、2021年8月に、駐車場の設置条件を緩和し複数台のカメラ設置により幅広車路にも対応した車番チケットレスシステムを市場投入いたしました。このシステムは立体駐車場での上層階と下層階で駐車料金を区別する通過判定用カメラ設置、身障者専用エリアへの入場制限、ナンバー登録された車両のみが通過可能なゲート制御にも対応しております。駐車場データセンター(ParkingWeb)では、2021年10月に経営分析サービスのリニューアルを行い、Microsoft Edge (Chromium)への対応やQRコード決済への対応など機能を拡張しております。有料道路市場向けには、ネットワーク型ETC決済システムの社会実験を2021年10月より実施し、各道路事業者の市場要求に対応した製品開発を継続しております。
当事業に係る研究開発費は
環境システムについて、金属切削工程で発生するミストを捕集する電気集塵機EMシリーズ拡大のため「EM-8eⅢ」を2021年4月に市場投入いたしました。電気集塵の心臓部である放電部を従来の針式からブラシ式に改良し放電ポイントを増やすことで電極メンテナンスサイクルの飛躍的な延命を実現しました。また、ブラシ放電に合わせた荷電極の技術改良を同時実施したことで吸引ミスト濃度についても従来製品の100mg/m3に対し本製品は200mg/m3へと高めています。今後も地球環境負荷低減が求められる中、フィルターレスで廃棄物ゼロ、更に低圧損で省エネという特徴を有する電気集塵方式の技術開発を進めてまいります。
業務用空気清浄機については「エアロゾルコレクター あまつかぜ」で小型版の「AC-8」を2021年4月より出荷開始いたしました。本機は独自の放電技術(特許取得済み)を採用した電気集塵機能に、UV-C紫外線照射機構を組み合わせることで、空気中に浮遊し続けるウイルスを含む浮遊微粒子(エアロゾル)を吸引・捕集し、抑制する機能を搭載した業務用空気清浄機となります。人が多く集まる施設において、安心できる環境づくりをサポートいたします。
クリーンシステムについては、床面洗浄ロボット「EG-3RX」の機能版ソフトウェアを2021年4月にリリースいたしました。お客様の利便性向上のため、登録済みの清掃プランを最大20プラン連動して自動運転させる機能、自動走行中に停止した際に手動で移動させ自動運転を継続できる機能、レイアウト変動の影響による自動運転中の停止場所を予測し再学習の必要性を促す通知機能、遠隔によるソフトウェアアップデート機能を追加しております。また、スーパーマーケットに代表される小中規模施設をメインターゲットとした小型洗浄ロボットの開発をPreferred Robotics社と共同で開始しております。従来の自律走行技術に画像AI技術を追加し複雑で狭いエリアの清掃が可能になります。併せて、市場で稼働する清掃ロボットを一括管理するIoTクラウド管理機能の開発を進め、お客様のロボット運用での困りごとをアマノサポートセンターからきめ細かく対応してまいります。
当事業に係る研究開発費は
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