文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、「“ひとの未来”に貢献する事業を創造し続ける」というビジョンのもと、「マーケティングで価値ある体験を提供し続ける」サービスを提供することで、ユーザー及び取引先企業に対し、事業環境の動向、顧客ニーズの変化等に対応した満足度の高いサービスを提供し、当社グループの企業価値・株主価値の最大化を目指し続けることを経営の基本方針としています。
(2) 目標とする経営指標
当社グループが重視している経営指標は、売上高及び営業利益、並びにROEであり、今後の中長期的な資本効率としてのROE目標を15%と設定いたしました。いずれも投資家が当社グループを理解する上で重要な指標として認識しております。
(3) 中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、ふるさと納税事業を中心とするコンシューマ事業においては、ユーザーの獲得と自治体への支援活動を強化し、周辺事業を拡大してまいります。インターネット広告事業においては、競争力強化のため広告主と媒体社(メディア)双方に対して、それぞれの価値を最適化・最大化するための広告効果向上を図ります。これら2つの事業領域においてアセットの最適配分と相乗効果を最大限に発揮し、さらにはアプリ運営や海外市場など新しい成長事業を推進することで企業価値を高めてまいります。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
今後の更なる事業拡大及び、企業価値の向上を持続するため、以下を課題として認識し、取り組む所存であります。
①新規ユーザーの獲得とユーザーエンゲージメントの強化
当社グループの持続的な成長のためには、当社グループ及び当社グループのサービスの知名度を向上させ、新規ユーザーを獲得し、ユーザー数を拡大していくことが必要不可欠であると認識しております。そのために、積極的な広告宣伝活動及び、当社グループサービス間の誘導施策を継続的に行ってまいります。また、既存ユーザーのニーズを汲み取り、サービス品質を高め続けると共に、顧客満足度の高い周辺サービスを開発することで、エンゲージメントをより強化し、長期的に当社グループのサービスをご利用していただけるよう努めてまいります。
②広告配信性能の向上
インターネット広告事業は、競合環境及び事業環境の変化等により、広告配信性能の競争優位性を確保することが必要不可欠であると認識しております。当社グループでは、統計処理及び機械学習等における広告配信技術を高め、豊富なユーザーデータを基に効率の良い広告配信枠の買付を実施し、より競争力ある広告配信サービスの提供を図ってまいります。
③新規事業の創出による事業ポートフォリオの拡大
当社グループが継続的な成長を実現するための戦略として、既存事業の成長を図る施策のみならず、新規の周辺事業の開発とサービス間のユーザーの誘導施策並びに、様々な新規事業に取り組み続けることが重要であると考えております。ユーザーセグメントの異なる事業を組み合わせたポートフォリオ戦略によって、ビジネスモデルを多様化して将来にわたる収益の持続的な成長に繋げてまいります。
④事業提携、企業買収への積極的な取り組み
今後の更なる収益基盤の安定化及び、持続的な成長を図るためには、次の成長を担う新規事業の創出及び拡大により、収益源の多様化を実現することが必要不可欠であると考えております。そのためには、自社による開発のみならず、事業提携やM&A等により新たな事業・サービスへの投資を実行することで、成長への挑戦を継続してまいります。
⑤開発体制の強化
当社グループを取り巻く事業環境は、技術革新及び市場の変化のスピードが速く、日々新たな対応が求められる環境にあります。このような環境の中、更なる事業拡大のため、技術領域への投資、品質の高い開発手法の導入及び人工知能技術などの研究を一層加速させ、機動的で競争力重視のサービス開発体制の整備を図ってまいります。また、当社グループの事業はウェブ上で運営されていることから、システムを安定的に稼働させ、問題の発生時には迅速な解決が求められていると認識しております。快適な状態でユーザーにサービスを提供するために、システムを安定的に稼働させるための技術の開発及び、人員確保等に努めてまいります。
⑥優秀な人材の育成と確保
当社グループの今後の更なる成長のためには、社員全員が企業理念や経営方針を深く理解し、体現していくことが必要不可欠であると考えております。そのためには人材を育成するための教育体制の整備を図り、社員全員の意識と能力の底上げを進めると共に、社員が働きやすい環境の構築に努めてまいります。また、組織の規模拡大による機動性の低下等の発生を防ぐため、事業展開に応じた組織体制の整備と適切な人員配置により、効率化と意思決定の機動性確保を図ってまいります。
⑦サステナブルな社会の実現
当社グループのビジョン「“ひとの未来”に貢献する事業を創造し続ける」の実現に向け、事業をはじめとした企業活動を通じ、社会課題の解決に取り組み、全てのステークホルダーにとって魅力的な企業として、継続的な企業価値の向上を目指しております。
当社グループは優先的に取り組むべき課題として、「人々のQOLの向上」「社会的価値の創造」「持続可能な街づくり」「地域の魅力創出」の4つの重要課題(マテリアリティ)を特定しており、ふるさと納税事業「ふるなび」と「企業版ふるさと納税」を活用した地域支援により、社会課題の解決とサステナブルな社会の実現に貢献してまいります。
⑧新型コロナウイルス感染症への対応
当社グループの属するインターネット関連業界は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響を即時的かつ直接的に受けづらい業界であり、当社グループにおきましても、リモートワークの環境整備などが奏功し、業務に支障はなく、現時点で事業及び業績に大きな影響を及ぼす事項はございません。しかしながら、今後の感染拡大の状況によっては、当社グループの事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
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