業績

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の再拡大により経済活動が繰り返し制約を受けたことに加え、ウクライナ情勢に端を発して地政学リスクが高まり、エネルギー価格が急騰しております。また、半導体を中心とした部材の供給不足と価格の高騰や円安の進行など、多くの課題に直面しております。

当社グループの関連するICT市場では、第5世代移動通信システム(5G)のインフラ構築のための基地局投資が本格化しておりますが、半導体などの部材の不足は、ICT機器の生産にも大きな影響を与えております。ビジネスホンや構内用電子交換機等のビジネス関連機器は、半導体不足の影響を受けて先行き不透明な状況が続いております。

このような状況下で、当社グループは2021年4月からスタートした「第五次中期経営計画」において、「ハードウエア・ソフトウエアとサービスによる価値創造により、お客様の事業発展と社員幸福を目指す」という経営ビジョンに基づき、持続的な成長と中期的な企業価値の向上を見据えて事業分類を見直し、従来からの事業の柱であるビジネスホンのさらなる展開に加え、新たな事業基盤の確立に取り組んでまいりました。特に、新規事業である「スマートX事業」においては、経営資源を積極的に投入し、新商品・新サービスの開発に取り組んでまいりました。また、生産性の向上、環境活動への取り組み、働き方改革等、ものづくりを通じてESG活動などの社会的責任を果たしてまいります。

商品ラインナップに関しましては、小型のマイクロサーバー及びIoTシステムを制御する無線データセンシングアプリを2022年1月に発売いたしました。引き続き更なる成長発展を目指して、お客様に役立つ製品やサービスの提供を継続してまいります。

新型コロナウイルス感染症に起因する半導体等の部品調達への影響については、2022年3月期の後半にかけての世界的な半導体を中心とした部材不足等の影響から調達費用は想定を上回りました。

この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

 

(a) 財政状態

 当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ93百万円増加し、24,322百万円となりました。
 当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ341百万円増加し、6,047百万円となりました。
 当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ247百万円減少し、18,274百万円となりました。

 

(b) 経営成績

 当連結会計年度の業績につきましては、売上高は、18,587百万円(前期比5.2%増)と、ほぼ当初予想通りの結果となりました。しかしながら、利益面については、調達費用の増加により、営業利益86百万円(前期比78.2%減)、経常利益218百万円(前期比56.0%減)と、当初予想を大きく下回りました。なお、2022年3月28日に公表しております「投資有価証券売却益(特別利益)の計上に関するお知らせ」のとおり投資有価証券売却益等を計上した為、親会社株主に帰属する当期純利益は281百万円(前期比3.4%増)となりました。

「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」という。)等の適用により、当連結会計年度の売上高、販売費及び一般管理費は123百万円減少しております。営業利益、経常利益、税金等調整前当期純利益及び利益剰余金の当期首残高への影響はありません。

 なお、当社グループは通信機器事業の単一セグメントであります。

 

②キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末と比べ333百万円減少し、5,974百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によって使用されたキャッシュ・フローは、139百万円(前期は878百万円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益564百万円、ソフトウエア償却費411百万円があったものの、棚卸資産の増加額1,040百万円があったこと等によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によって使用されたキャッシュ・フローは、前連結会計年度末に比べ875百万円減少し、15百万円(前期比98.3%減)となりました。これは主に、投資有価証券の売却による収入538百万円があったものの、有形固定資産の取得による支出287百万円、ソフトウエアの取得による支出282百万円があったこと等によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によって使用されたキャッシュ・フローは、前連結会計年度末に比べ44百万円減少し、177百万円(前期比20.1%減)となりました。これは主に、配当金の支払額177百万円があったこと等によるものであります。

 

 

③(生産、受注及び販売の状況)

(a) 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

生産高(百万円)

前年同期比(%)

通信機器事業

13,399

6.9

合計

13,399

6.9

 

(注) 金額は、販売標準価額で表示しております。

 

(b) 受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(百万円)

前年同期比(%)

受注残高(百万円)

前年同期比(%)

通信機器事業

19,059

10.1

1,004

88.6

合計

19,059

10.1

1,004

88.6

 

 

(c) 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(百万円)

前年同期比(%)

通信機器事業

18,587

5.2

合計

18,587

5.2

 

(注) 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高(百万円)

割合(%)

販売高(百万円)

割合(%)

株式会社日立情報通信エンジニアリング

5,067

28.7

5,388

29.0

東日本電信電話株式会社

1,526

8.6

1,552

8.4

西日本電信電話株式会社

1,514

8.6

1,335

7.2

株式会社日立製作所

597

3.4

176

1.0

 

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

(a) 経営成績の分析

2022年3月期連結会計年度については、当社グループでは、新型コロナウイルス感染症等の影響により、世界的な半導体を中心とする部材の供給不足、原材料価格の高騰が続いている中、当社グループでは、お客様のご希望に応えるべく生産を確保する為、グループ社員一丸となって生産維持に注力をしてまいりました。その結果、売上高は前連結会計年度に比べ924百万円増加し、18,587百万円となりました。但し、利益面では、合理化等による費用削減を行ったものの、2022年3月期の後半にかけて新型コロナウイルス感染症による世界的な半導体を中心とする部材の供給不足等の影響により、調達費用が想定を上回り、原価が上昇いたしました。その結果、営業利益、経常利益につきましては、前連結会計年度に比べ減少いたしました。親会社株主に帰属する当期純利益は、2022年3月28日に公表しております「投資有価証券売却益(特別利益)の計上に関するお知らせ」のとおり投資有価証券売却益等を計上した為、前連結会計年度より増加いたしました。

主力商品であるビジネスホン関連については、お客様のご希望に応えるべく生産を確保をするとともに、基本機能の強化と顧客ニーズに応える商品開発を行い、民需商品の更なるシェア拡大を目指してまいります。新型コロナウイルス感染症の影響に注視しつつ、引き続きスマート工場化や製造革新活動、管理部門によるRPAツールの導入などにより生産性の向上に注力して経営体質の強化を行い、売上増加及び利益増加を目指し、従業員をはじめ株主の皆様にも還元できるよう努めてまいります。

当社グループは、2022年3月期を初年度とする「第五次中期経営計画」に基づき、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を見据えて事業分類を見直し、従来からの事業の柱であるビジネスホンの更なる展開に加え、新たな事業基盤の確立に取り組んでまいりました。世界的な半導体を中心とする部材の供給不足、原材料価格の高騰が続いている中、当社グループでは、お客様のご希望に応えるべく生産を確保する為、グループ社員一丸となって生産維持に注力をしたことにより、売上高は概ね予想数値どおりに推移いたしました。利益面では、営業利益、経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益が、合理化等による費用削減を行ったものの、2022年3月期の後半にかけて新型コロナウイルス感染症による世界的な半導体を中心とする部材の供給不足等の影響により、調達費用が想定を上回り、原価が上昇したことで予想を下回りました。

当社グループを取り巻くICT市場は、多様な働き方に向けたテレワーク等新たなビジネススタイルへの移行に向けての通信インフラ関連の需要増加、Society 5.0やDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進に向けたIoTやAIを活用した製品・サービスの高度化等、技術革新と共に新たなビジネスの躍進が見込まれております。第五次中期経営計画では、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を見据えて事業分類を見直し、従来からの事業の柱であるビジネスホンの更なる展開に加え、新たな事業基盤の確立に取り組んでまいります。特に、新たな事業基盤として立ち上げる「スマートX事業」に経営資源を重点配分することで、本事業の早期確立を推進してまいります。

 

(b) 財政状態の分析

(資産)

総資産は前連結会計年度末に比べ93百万円増加し、24,322百万円となりました。

流動資産は前連結会計年度末に比べ940百万円増加し、16,270百万円となりました。これは主に、現金及び預金の減少326百万円があったものの、原材料及び貯蔵品の増加864百万円、売掛金の増加174百万円、受取手形の増加147百万円、商品及び製品の増加100百万円があったこと等によるものであります。

固定資産は前連結会計年度末に比べ847百万円減少し、8,051百万円となりました。これは主に、投資有価証券の減少708百万円、ソフトウエアの減少134百万円があったこと等によるものであります。

(負債)

負債は前連結会計年度末に比べ341百万円増加し、6,047百万円となりました。

流動負債は前連結会計年度末に比べ446百万円増加し、4,855百万円となりました。これは主に、支払手形及び買掛金の増加345百万円、未払法人税等の増加91百万円があったこと等によるものであります。

固定負債は前連結会計年度末に比べ104百万円減少し、1,192百万円となりました。これは主に、繰延税金負債の減少126百万円があったこと等によるものであります。

(純資産)

純資産は前連結会計年度末に比べ247百万円減少し、18,274百万円となりました。これは主に、利益剰余金の増加103百万円があったものの、その他有価証券評価差額金の減少364百万円があったこと等によるものであります。

 

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

資本の財源及び資金の流動性

当社グループの運転資金需要のうち主なものは、部品や製品の仕入のほか、製造費用、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資資金需要は、設備投資、開発投資であります。また、株主還元については、株主の皆様に対する利益還元を充実していくことが経営上の重要課題であることを認識しており、業績に応じた配当の実現と市場競争力の維持や収益の向上に不可欠な設備投資、研究開発等を実行するための内部資金の確保を念頭に、財政状態、利益水準及び配当性向等を総合的に勘案し、安定的に実施する様努めてまいります。運転資金、投資資金及び株主還元等につきましては、主として内部資金を基本としております。また、大規模災害や新規開発投資の増加あるいは新規設備投資の増加、配当金の増加等によって、キャッシュ・フローが一時的に悪化した場合に備え、主要取引金融機関との間でコミットメントラインの契約を締結しており、流動性リスクを回避する体制をとっております。

当社グループは、健全な財務体質及び継続的な営業活動により、資金調達は可能であると考えております。

なお、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は5,974百万円となっております。

 

③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。

当社の連結財務諸表作成のための会計方針については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

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