課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文章中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営方針

当社グループは、時代の変化、ニーズに対応した物づくりに真摯に取り組みます。お客様の視点にたった製品の開発、製造、販売並びにサービスの提供を通じて社会に貢献することを基本理念としております。あわせて当社グループはコンプライアンスと社会的責任を深く認識し、その時代に即した企業行動のあり方を常に見直して行動します。また当社グループでは「企業理念」に基づき、「企業行動憲章」、「従業員行動指針・行動規範」を掲げています。これらを実践して、当社グループが取り巻くすべてのステークホルダーの信頼と満足を得られるよう努めます。

(2)経営戦略

当社の主力商品であるビジネスホン関連の設備投資においては、リプレイス需要が中心であり大幅な売上増加が見込めない状況にあります。さらに、新型コロナウイルス感染症等の影響によって、世界的な半導体を中心とする部材の供給不足、原材料価格の高騰や対面での営業活動や設置工事が制限を受け、着工件数等減少傾向にあります。このような状況下で、当社グループでは、お客様のご希望に応えるべく生産を確保する為、グループ社員一丸となって生産維持に注力するとともに、2022年3月期を初年度とする第五次中期経営計画を策定し、①当社が長年培ってきた音声・画像等の情報伝送技術や製造能力を活用し、社会の課題解決と発展に寄与する製品・サービスを創出する。②グループ全体で徹底したコスト管理を行い、安定的に収益を生み出せる経営体質へと改善する。③社員がナカヨグループで働くことに「喜び」や「やりがい」を感じられる環境を構築するを基本方針とし、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を見据えて事業分類を見直し、従来からの事業の柱であるビジネスホンの更なる展開に加え、新たな事業基盤の確立に取り組んでまいります。特に、新たな事業基盤として立ち上げる「スマートX事業」に経営資源を重点配分することで、本事業の早期確立を推進してまいります。

子会社を含めた当社グループとして内部統制システムの整備に関する基本方針に基づき、法務監査室による内部監査を実施しております。改善すべき点については、担当取締役及び執行役員を通じて改善し、取締役会にて報告しております。

(3)経営環境

① 企業構造

当社グループは、親会社である当社を中心に、機能別の各会社で構成されております。各会社は、協調して事業運営を行っておりますが、それぞれの自主性、主体性、独自性はグループ全体の方針の中で尊重し、事業運営を行っております。

現在のグループ構成は、業績の状況、事業運営の状況等を勘案し、改善すべき点はあるものの、良好に機能していると考えております。改善すべき点については、随時改善してまいります。

② 市場環境、顧客動向および人員確保

当社グループの関連するICT市場は、新型コロナウイルス感染症の拡大を予防するテレワーク等新たなビジネススタイルへの移行に向けて、通信インフラ関連の需要は増加しています。また、第5世代移動通信システム(5G)の関連設備等の増加が期待でき、成長の拡大が見込まれているものの、当社の主力商品であるビジネスホン関連の設備投資においては、リプレイス需要が中心であり大幅な売上増加が見込めない状況にあります。さらに、新型コロナウイルス感染症等の影響により、世界的な半導体を中心とする部材の供給不足、原材料価格の高騰や対面での営業活動や設置工事が制限を受け、着工件数等減少傾向にあります。

また、当社グループの営業拠点は都市部にもあるものの、開発拠点および製造拠点は地方にあり、都市部への人口流出により、十分な人材確保に影響を及ぼす可能性があります。

③ 主力製品、競合他社との競争優位性、販売網

当社グループは、ビジネスホン関連の製造・販売を主たる事業としております。ビジネスホン関連以外でもインターホンにネットワーク通信技術という異なる分野の技術を融合させたシステムを実現したインターホン事業の製品についても販売しております。また、2022年3月期を初年度とする第五次中期経営計画を策定し、既存事業を推し進めるとともに、新たな事業基盤として立ち上げるスマートX事業では、経営資源の重点配分による開発力強化に加え、新たな販路の開拓等を進め、事業基盤の確立を早期に実現させてまいります。今後も、お客様の立場に立ち商品開発・販売を行ってまいります。

④ 新型コロナウイルス感染症等に関する影響

新型コロナウイルス感染症の影響については、当社グループでは、お客様のご希望に応えるべく生産を確保する為、グループ社員一丸となって生産維持に注力するとともに、販売面では対面での営業活動の他にお客様向けに新商品紹介の展示会やセミナーをWeb上で行う「NAKAYOウェビナー」を開催する等の営業活動を行ってまいりました。生産維持に注力した結果、前連結会計年度より売上高が増加しております。

 

(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループは第五次中期経営計画の目指す姿として、「お客様に対し、これまでにない付加価値を提供」と、「従業員一人一人のチャレンジ意欲を促進し、新たなステージで活躍する」を掲げ、基本方針を基に活動していく所存です。経営指標としては、客観的に認識できる売上高、営業利益を重要な指標として認識し直し、第五次中期経営計画の最終年度の2024年3月期について、売上高20,000百万円、営業利益800百万円を掲げております。今後も事業の効率化や販売促進策等の推進により、目標の達成に努めてまいります。

 

第五次中期経営計画       (百万円)

 

2024年3月期

売上高

20,000

営業利益

800

 

 

(5)優先的に対処すべき課題

① 第五次中期経営計画関係

(a) 当社が長年培ってきた音声・画像等の情報伝送技術や製造能力を活用し、社会の課題解決と発展に寄与する製品・サービスを創出する

(b) グループ全体で徹底したコスト管理を行い、安定的に収益を生み出せる経営体質へと改善する

(c) 社員がナカヨグループで働くことに「喜び」や「やりがい」を感じられる環境を構築する

を基本方針として活動していく所存です。

持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を見据えて事業分類を見直し、従来からの事業の柱であるビジネスホンの更なる展開に加え、新たな事業基盤の確立に取り組んでまいります。特に、新たな事業基盤として立ち上げる「スマートX事業」に経営資源を重点配分することで、本事業の早期確立を推進してまいります。

② 事業規模の拡大

ビジネスホン関連事業は、売上高について大幅な上昇が見込めない状況であるものの、市場のシェアを拡大し、お客様視点に立ったサービス&オペレーションを実施することで売上、利益ともに見込めることから、既存商品群の機能強化に加えて、サービス商品やアプリケーション商品の新商品開発を推進いたします。また、他社との連携もしつつ様々なマーケットを視野に入れた新顧客の開拓、さらには、スマートX事業やインターホン事業等による事業の開拓・拡大をすすめ、事業規模を拡大してまいります。

③ 経営体質の強化

製造革新活動の継続、IoTの活用によるスマート工場化、BI(Business Intelligence)ツールの導入などにより生産性を向上させてまいります。また、社員の試行錯誤によるチャレンジを推奨する制度の導入などにより創造性の強化を図ってまいります。さらには、社員教育の充実や働き方改革の推進など、社員のパフォーマンスを最大限に発揮できる環境を整備することで、経営体質を強化してまいります。

④ 人材確保

人材確保に向けて、採用方法及び働きやすい環境づくりが必要であると考えます。その為、従来の採用活動に加えインターシップ制度の導入拡大や通年採用を通じ、安定して人材確保できるよう努めております。また、従業員に対して、育児等による時短勤務の拡充や長期時間労働抑制のためのPCシャットダウンアプリの導入など環境整備に努めております。引き続き働きやすい環境づくりのために努めてまいります。

⑤ 内部管理体制の強化

健全な成長を持続するためには、コーポレートガバナンスと内部管理体制の強化が重要であると認識しております。経営の効率性・健全性を確保するため、内部監査及び内部統制システムの整備・拡充を引き続き行ってまいります。

⑥ 新型コロナウイルス感染症等に関する対応

新型コロナウイルス感染症による事業への影響を最小限とするため、部品、金型等固定資産の安定的な調達の実現と経営環境の変化、消費者のライフスタイルや消費マインドの変化に機動的かつ柔軟に対応できる体制の構築に努めてまいります。

 

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