課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであります。

(1)経営方針

当社は経営ビジョンに、「Creating OPTOPIA(光の理想郷の創造)」を掲げ、その実現を通じ、社会の発展に寄与できるものと考えており、経営の基本方針を次の通り定めております。

Photonics Pioneer (光の先駆者)

① 独創的な光技術でオプトピアの創造と発展に貢献します。
② 尊敬されるリーダーとして市場を先導し、輝ける未来のために世界へ影響を与えます。
③ 顧客、サプライヤー、株主、社員、そして私たちのコミュニティー全体に夢と繁栄を届けます。

 

(2)経営戦略等

光通信市場においては、今後もデータ伝送量の増加に伴い、通信設備投資も堅調に推移するものと見込んでおりますが、過去には投資動向の急激な変動を経験しております。また、当社の製品は販売価格の引下げ圧力に常に晒されております。

中長期的な会社の持続成長と高い収益性を両立するため、第43期は「新製品・新市場開拓と社員の業務能力向上」を基本方針に掲げ、これまで取り組んできた工業検査用途や医療など、非通信分野への事業展開をより積極的に進めてまいります。

(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社は、高付加価値製品の創出により利益を確保し、株主価値の拡大をはかることを目指し、売上高総利益率50%、売上高営業利益率15%、フリーキャッシュ・フローの確保を目標とすべき経営指標としております。

(4)経営環境

当社グループの主な事業分野である光通信市場においては、世界的な通信トラフィックの増加により通信事業者の設備投資が堅調に推移しました。その要因として、5G通信ネットワークやクラウドサービスの拡大に加え、新型コロナウイルス感染症の世界的な流行に伴う在宅勤務、Web会議等の急速な普及が挙げられます。

(5)事業上及び財務上の対処すべき課題

①買収先企業との経営統合

当社グループは、2021年10月にJGR Optics Inc.とOptoTest Corp.の2社を買収し、買収後の経営統合を進めている最中でございます。

営業・販売活動につきましては、各社が有する販売網を駆使して、新たな顧客や市場に参入することで、既存製品の販売拡大を進めます。研究開発活動につきましては、当社を含む3社のノウハウを掛け合わせた新たな測定システムの開発を進めてまいります。

②持株会社制への移行

2022年5月16日に公表しておりますとおり、当社グループは、責任と権限の明確化を図り、より迅速かつ果敢な意思決定を通じた事業推進を行う組織体制とすることを目的として、持株会社体制へ移行するための準備を開始することを決定いたしました。

持株会社体制への移行に向けて、人材採用を積極的に行い体制強化に努めると共に、業務用基幹システムの整備、構築を進めてまいります。

③生産能力の確保、増強と部材調達の安定化

当社グループでは、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受けて、ベトナムの生産委託工場の操業停止や稼働の縮減が発生した場合、業績が下振れする可能性があります。引き続き感染対策を徹底することで、従業員の安全を確保するとともに、製品供給を維持する体制の整備を進めてまいります。

加えて、人材採用や製造設備の投資を行うことで、生産能力を増強し、更なる業績拡大を目指してまいります。

また、半導体をはじめとした部材の不足の影響を受けて、各種部材の調達価格高騰や長納期化が発生しております。当社グループでは、先行手配やサプライヤーとの関係強化等の対策を講じることで生産に影響を生じさせないための取り組みを進めてまいります。

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