課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

(1) 会社の経営の基本方針

  当社グループは、「社会品質を創る。アライドテレシス」をコーポレートミッションとして掲げ、ネットワーク関連事業をビジネス領域として企業活動を行い、世界中の人々が安心して、いつでも、どこでも、快適にかつ安全に情報を利用できる豊かな社会の創出に貢献することを基本方針としています。

 

(2) 目標とする経営指標

 当社グループは、財務の健全性を保ち、持続的成長のための積極的な研究開発投資を行いつつ、株主をはじめ ステークホルダーへの利益還元を両立させるということを重点課題としております。そのため経営指標として、まずは売上高成長率、営業利益、営業利益率の向上に努めております。

 

(3) 中長期的な会社の経営戦略

  当社グループは、次の4本の柱を基本戦略として経営を実践しております。

〔ソリューションビジネスの推進〕

  これまでに築き上げたブランド力、技術力そして培った豊富な知識や経験などを活かし、ネットワークスペシャリストとして顧客にとって最適なソリューションを提供することでビジネスの拡大を図ります。製品(モノ)の販売から、顧客ニーズに沿った価値あるサービスやサポートを含む包括的なソリューションの提供により収益力を向上させてまいります。

〔社会的ニーズに対応する研究開発の強化〕

  事業環境の変化をビジネスチャンスと捉え、社会の潮流を見据えた技術開発と成長分野へ経営資源を投入します。社会ニーズに合致した製品とサービスを安定的に提供することはもとより、IoT時代に求められるより快適なネットワークインフラを提供すること、さらには、社会の安心・安全を担保するIPネットワーク技術を活かした新しい価値の創造に取り組んでまいります。

〔製品・サービスの高付加価値化〕

  顧客のTCO(総所有コスト)を削減する製品やサービスを提供し、高付加価値化による収益率の向上を図ります。さらに、継続的な売上をもたらすソフトウェア製品やサービスのストックビジネス化により安定的な収益の確保を目指します。

〔グローバルオペレーションによる経営の効率化〕

  ローカライズされていた製品等をグローバルに統合・標準化し、開発、生産、販売活動及び物流の合理化を強化しております。在庫管理等のロジスティック業務を集約化し、グローバルで最適な製品供給体制を強化を進め、さらなる経営の効率化を図っております。

 

(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当社グループが属する情報通信機器業界は、IoT普及に伴うワイヤレス通信への対応、増加するサイバー攻撃への情報セキュリティ対策、IT運用管理の複雑化に伴う業務負荷の軽減とIT専門分野の人材不足の解消といった喫緊の課題に対し需要が拡大しております。

昨今の新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大により、ロックダウンや入国制限等が断続的に実施されております。その一方で、新型コロナウイルス感染症の拡大は、中長期的には企業のデジタル化を推進するため、当社グループの属する市場には拡大要素と捉えております。

このような経営環境の中で、競争力を維持するためには、潜在ニーズをいち早く捉えて、将来を見据えた技術の獲得や顧客ニーズへの様々な対応が不可欠であります。そのため、継続的な研究開発投資が重要であると考えております。

一方で、当社グループは2015年12月期まで数年間にわたり純損失を計上したことにより、現状は繰越利益剰余金がマイナスの状況にあることから、この状況の改善を図るための財務基盤の強化と安定的な利益の確保を目指しております。

また、企業経営に対する健全性、透明性が求められる中、当社グループは、コーポレートガバナンスの確立、コンプライアンスの強化、会社情報の適時開示等を通して、これらの要求、要望に応えられるように取り組んでまいります。

 

 

 

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