課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

(1) 会社の経営の基本方針

~社会インフラの整備に貢献する企業を目指します~

 当社グループは、「事業投資」という行為を通じて、全国の地域社会に利益還元し、地方経済の活性化と発展を促す循環型社会の実現を目指します。

 また、5G/IoT時代に必要な「高周波技術」と「デジタル技術」を融合した製品開発を通じて「人・モノ・コト」が自在につながる豊かな社会を実現するのと同時に「再生可能エネルギー事業」の事業開発により、「地球温暖化」や「日本のエネルギー自給率の向上」で社会貢献してまいります。

また、当社は企業理念として、以下の3つの「再」に取り組むことを掲げております。

・企業「再」生

・「再」生エネルギーの普及

・生まれたキャッシュの「再」投資

 上記企業理念を重視し、また、常にコンプライアンスに重点をおいた経営を行いESG(Environmental=環境、Social=社会、Governance=企業統治)及びSDGs(持続可能な開発目標)の視点を十分に取り入れた企業として、株主様、取引企業様のご期待に応えられますよう邁進してまいります。

 

(2) 中長期的な会社の経営戦略

(経営環境)

再生可能エネルギー市場では、各国政府や金融業界で脱炭素化の動きが強まっておりますが、国内市場では太陽光発電所について、固定買取価格制度による売電価格が下落し続けている状況となっており、当社では対応策としてこれまでに高価格の案件を積み上げ、これらの案件が今後の収益拡大に寄与すると見込んでおります。

一方で、新型コロナウイルス感染症による世界的流行からの経済回復のための景気刺激策にも、EUを中心に脱炭素化の方針が打ち出されており、また投資家の間でもESG重視の姿勢が強まるなど、再生可能エネルギー市場へのエネルギーシフトがより一層進むことが見込まれます。

こうした社会情勢の変化や再生可能エネルギーに関する政策を機敏にとらえ、新たな社会的価値を創出し続けながら、社会と企業の持続的な成長を目指してまいります。

 

(中長期的経営戦略)

当社グループの電子・通信機器事業では、5G関連市場、官公庁、及び公共プロジェクト関連市場を中心とした拡販営業に加え、新規の市場や顧客開拓にも力を入れ、業績の拡大を目指してまいりました。

しかし、昨今の世界的な半導体や非鉄金属材料の品薄状況が続いており、部材入手の対策を講じるも影響は避けられない状況にございます。顧客からの契約納期に関しましても部品納期の影響で製品納期を後倒しされた契約が増加しており、来期売上高への影響は免れない状況でございます。

そうした中、各市場への拡販活動に加え新規市場への開拓を行った結果、市場からの認知度も高まり顧客からの大型引合いが増加していることから、部品材料の品薄状況が落ち着いてきた際には、売上高の増加が期待できると確信しております。

このような背景から、今後は従来のモジュール・コンポーネント規模の提案から、装置、サブシステム、さらにはより大規模なシステムによる「ワンストップでお客様の問題を解決するソリューション型の提案」を行い、「製品の高付加価値化」と業績の拡大を目指すために、従来からの「アナログ・高周波技術」と、「デジタル信号処理技術」の融合、及び「戦略パートナーとの共同開発」をさらに進めてまいります。

さらにベトナム子会社においては、「新鋭設備の導入」と従業員の教育・訓練により、通信・放送インフラにおいては特に重要な品質に関して、「最高レベル品質」の製品を低価格で提供することにより、海外の大手顧客に訴求し、受注の拡大を目指してまいります。

これらの経営戦略により、安定した経営基盤の確立と事業領域の拡大を推進してまいります。

 

再生可能エネルギー事業では、再生可能エネルギーの普及拡大と脱炭素社会の実現に貢献するべく、小型風力発電所や太陽光発電所の開発を積極的に推進しており、これまで主に北海道において小型風力発電所の開発に注力してまいりました。当期は主に北海道の小型風力発電所開発に注力し、新たに10基が連系しました。

しかしながら、中国での新型コロナウイルス感染症拡大によるロックダウンにより小型風力発電所機器の納入に通常よりも期間を要するなど、不確実性が見込まれる状況であり、本年初頭からのロシア/ウクライナ情勢の悪化による機器部品への影響も危惧される状況にあります。

今後は、小型風力発電所の開発をより加速させ、売電による安定的な収益を新たな収益基盤として確立することを目指し、将来のIFRS(国際財務報告基準)導入に向けて2023年3月期より小型風力発電所の保有を中心とした国内企業では唯一無二の差別化された再生可能エネルギー事業へ挑戦してまいります。

また、前期より当社小型風力発電事業において着実に実績を積み重ねてきたことで、多くの金融機関より評価を受けるようになり、2022年2月には秋田県男鹿市における小型風力発電所10基分、2022年3月には北海道石狩市および蘭越町における小型風力発電所5基分を調達し、それぞれ2022年6月、2022年10月に売電開始する見込みであります。

固定買取価格制度による売電価格が下落している現状において、太陽光発電所の新規開発では発電所用地の確保から電力会社への売電までを一貫して管理する新しいビジネスモデルの構築へ挑戦してまいります。地域に密着した太陽光発電所の開発を推進すべく、発電所用地の確保から、電力会社への売電開始まで、一貫した管理体制を整えることは当たり前のこと、新しいビジネスモデルへの挑戦を設置地域の皆様と共に推進し、地域社会への貢献をしてまいります。

 

(3) 会社の対処すべき課題

電子・通信用機器事業におきましては、世界的な半導体や非鉄金属材料の不足、原油高により部品材料や輸送費の高騰、また本年に入りロシア/ウクライナ情勢の悪化が加わり、より一層の混迷、先行き不透明な状況で推移すると想定しています。

このような状況下で、半導体や非鉄金属材料の品薄状況が続いており、部材入手の対策を講じるも影響は避けられない状況です。顧客との契約納期に関しましても、部品納期の影響で製品納期を後倒しとした契約が増加しており、来期売上高への影響は免れない状況です。そうした中、各市場への拡販活動に加え新規市場への開拓を行った結果、市場からの認知度も高まり顧客からの大型引合いが増加していることから、部品材料の品薄状況が落ち着いた際には、売上高の増加が期待できるものと確信しています。

このような背景から、今後は従来のモジュール・コンポーネント規模の提案から、装置、サブシステム、さらにはより大規模なシステムによる「ワンストップでお客様の問題を解決するソリューション型の提案」を行い、「製品の高付加価値化」と業績の拡大を目指すために、従来からの「アナログ・高周波技術」と、「デジタル信号処理技術」の融合、及び「戦略パートナーとの共同開発」をさらに進めてまいります。また、ベトナム子会社においては、「新鋭設備の導入」と従業員の教育・訓練により、通信・放送インフラにおいては特に重要な品質に関して、「最高レベル品質」の製品を低価格で提供することにより、海外の大手顧客に訴求し、受注の拡大を目指してまいります。これらの経営戦略により、安定した経営基盤の確立と事業領域の拡大を推進してまいります。

再生可能エネルギー事業では、新たな再生可能エネルギー発電所の開拓を継続し、持続的な成長を続けることが経営課題であると考えております。

太陽光発電所においては、これまでに蓄積した開発ノウハウを活用し、低コストでの開発を続けてまいります。また小型風力発電所においては、前連結会計年度に完成した発電所が順調に稼働しており、開発力の強化とともにオペレーション機能の強化も図ってまいります。

さらに、持続的な成長を果たすべく、開発した発電所を保有する比率を高め、売電収入を獲得する方針への移行も視野に入れております。

当社といたしましては、再生可能エネルギー発電所の開発を推進することで社会の要請に応え、同時に中長期に向けて企業価値の拡大並びに利益の最大化に努めるべく引き続き尽力してまいります。

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