経営者が当社グループの業績、財務状況等に重要な影響を及ぼす可能性があると認識している主なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
当社グループは、環境・プロセス分析機器の売上割合が大きく、この分野での法規制の動向、製品需給の変動により業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、各種業界団体及び関連協会等に加盟し、各委員会等に積極的に参加することで、環境にかかる法改正や市場動向にかかる情報を収集するとともに、それらを速やかに経営層、関係部門に展開し共有する体制を構築しております。
また、当社グループは、賃貸ビルほかを所有し不動産賃貸事業を行っております。テナントの退去等が発生した場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、不動産管理会社と月1回定例の打合せを行い、テナントに関する情報を共有しております。
当社グループは、HACHと国内総代理店契約を締結しております。同製品の輸入に際しては米ドル建ての決済をしているため、想定以上の為替相場の変動により業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、為替予約によりリスクヘッジをしております。
当社グループは、お客様、仕入先ほか利害関係者との間で、取引にかかる様々な契約を締結しておりますが、契約の履行や取引の条件などを巡って利害関係者と見解が食い違うなどした場合、損害賠償請求などにより業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、取引に当たっては法務部門を通じて法律事務所の見解、確認を得ること等により、相互の解釈に法的な齟齬のないよう対応を行っております。
当社グループは、国内外の品質基準を遵守し、すべての製品・サービスの信頼性を維持するために万全の品質保証体制を整えておりますが、予期せぬ欠陥等により製造物責任が発生する可能性があります。当社グループでは製造物責任賠償の保険に加入しておりますが、当該保険ですべての賠償額をカバーできる保証はなく業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、「品質一番」宣言の周知でグループ全従業員の意識向上を図るとともに、製造物責任問題を未然に防ぐために、各種規程類を制定し、また、社長直轄の品質保証部を設置し、製品の安全設計と品質の維持管理を図っております。
当社グループの事業活動において、情報システムの利用とその重要性は増大しており、コンピューターウイルスその他の要因によってかかる情報システムの機能に支障が生じた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、外部環境との接続にはファイアウォールを設置し、加えて適切なアンチウイルスソフトの導入などで対策するとともに、外部環境への接続制限やウェブサイトの私的利用の禁止などで利用者教育を徹底し、情報セキュリティの維持・向上を図っております。
当社グループでは、公正な競争に関する規制及びその他商取引、労働、知的財産権、租税等の各種法令諸規則の適用を受けております。これらの法令諸規則またはその運用にかかる変更は、当社グループの事業活動への制約、法令遵守対応にかかる費用の増加または法令諸規則違反による当社グループへの過料賦課若しくはこれに関連する民事訴訟の提起等がなされた場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、東京証券取引所や金融庁等、当局の公表文書を注視するとともに、各種業界団体及び関連協会に加盟することで各種法改正にかかる情報を入手し、それらを速やかに経営層、関係部門に展開し共有する体制を構築しております。
当社は、2005年11月21日付でHACHと業務及び資本提携契約を締結し、更に2010年12月3日付で同契約の補訂合意書(以下「本補訂合意」といいます。)を締結しております。本契約及び本補訂合意締結に伴い、HACHが33.4%以上の議決権を保有している限り、HACHが当社の総議決権の3分の1を超える議決権を保有し、株主総会において重要議案に対する事実上の拒否権を有することが見込まれます。HACHと当社の他の株主の間で、当社の経営方針についての考え方や利害が異なることとなった場合、HACH以外の当社の株主の考え方を反映した意思決定を行えない等の事態が生じ、当社グループの事業運営、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、営業面ではHACHの国内総代理店としてHACH製品の更なる販売拡大を図るとともに、HACHの販売網を活用して中国市場等の開拓を進めるほか、研究開発面でも既に共同開発で一定の成果も上げており、引続き次世代の新製品開発に共同で取り組むことに合意しております。
しかしながら、提携業務が計画どおり実行されるとの保証はなく、かかる提携業務が実行された場合でも、当社の企図する経済的効果が得られない可能性があります。更に、当社事業のHACHに対する依存度が高まる結果、HACHの業績が悪化した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、HACHへの定期的な情報提供やミーティングの開催等で、随時、相互の意思を確認し、良好な関係の構築に努めております。
パンデミックや大規模な自然災害等が発生した場合、生産ラインの停止、部材・資材調達の遅延またはシステム障害等により、当社グループの経営成績、財務状況等に影響を与える可能性があります。
当社グループでは、このような事態に備え、災害発生時の影響を最小限に抑えるため、緊急連絡網を再整備し、BCPの策定を推進しております。
特に、世界的に感染が拡大している新型コロナウイルスに関しては、社長を本部長とする特別対策本部をいち早く立ち上げ、社内各部門への各種通達等で感染防止に関する従業員の意識統一を徹底しております。当社グループは、水道、電力、医療等ライフラインに関わる施設へ製品及びサービスを提供する重要な役割を担っていることを十分に認識し、徹底した感染防止策を講じた上で、従来通りの生産体制の維持を図っております。具体的には、生産ラインのゾーン分けや事業所内建屋の移動制限などで、万が一従業員に感染者が出た場合でも、感染拡大のリスクを低減するほか、時差通勤や在宅勤務が可能な従業員にはテレワークやWEB会議の活用で、また、現場の従業員には安全な通勤手段等を確保しながら業務に支障が出ないよう努めております。
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